バンドの練習のためにはやはりスタジオをレンタルしなければならない。
筆者は大阪市内に住んでいるが、平均して2時間当たり4,000円~という値段設定がされている。
大抵のバンドが3人組から5人組くらいだろうが、それでもやはり1人あたり1,000円前後の負担するわけであって決して安い値段ではない。
これを週に1回、もしくは作曲やアレンジに力を入れたい期間などは週に2回ずつのペースで入るかもしれない。
なおかつスタジオまでの交通費なども考えると1ヶ月に1万円前後はスタジオの練習代に充てられるわけだ。

こう考えるとやはり無駄にはしたくないが、やはりバンドマンが何人も集まると意見もまとまらないこともあるだろうし、ただなんとなくゲネプロをこなしているだけでは上達するはずもない。

そこで準備からフィードバックまで理想的なスタジオ練習の使い方を考えてみるので是非参考にしてもらいたい。


①練習曲を決めておく


自分たちのオリジナル楽曲でもカヴァーでもなんでも良い。
「次の練習ではこの曲をやりますよ」というのを全員一致させておく必要がある。
スタジオに入ってから「あ、俺その曲練習してないわ」なんてことになったらその時点でもう全員の2時間と4,000円が無駄になるのである。
そして1曲「お約束曲」を作っておき、それを演奏することでやれベースが聞こえないとかギターが大きいとか言い合うこともなく「お約束曲」で楽器やマイクの音量をわかっておけばセッティング時間の短縮にもなる。

②2時間のレパートリーを決めておく


・セッティング・音量調節(10分)
・基礎錬(20分)
・ゲネプロ(40分)
・新曲作曲(40分)
・撤収(10分)
など、ざっくりでも良いのでやることを決めておくことによって、「今日はゲネプロが長引いて曲が作れなかった…」なんてことをなくすことができる。
どうしても確認したいことがあるのであれば、もう一回演奏してみるのではなく、次の手段を使おう。

③練習を録音できる環境を選ぶ


最近は録音環境などもしっかり整っているスタジオも多いし、綺麗に録音できるICレコーダーも販売されている。
確認しておきたいことはしっかりと録音しておいてからメンバーで共有してから相談するのでも遅くはない。
誰かが代表してデータを持って帰って、DropBoxなどにアップロードしておくだけでiPhoneからでも手軽に練習の音源を確認することができる。

④スタジオの外でシェイカー練習


リズム感はその日の体調やテンションによって同じBPMでも早く感じたり遅く感じたりすることがある。(全員がそうではないかもしれないが自分はよくある)
そこで、シェイカー(300円程度)を1人1個ずつ持っておき、スタジオの待合スペースでクリックに合わせてひたすら16分でシャカシャカと4人で振5分ほど振り続ける。
そうして体感BPMを全員で一致させておくだけでもスタジオに入ってからのグルーヴが格段に変わるだろう。

⑤新曲はあらかじめ録音、共有しておく


あくまでスタジオでは新曲を「作る」場ではなく「アレンジする」場であると考えておこう。
ジャムセッションから作曲するようなバンドであれば別だが、作ってきた曲をその場で披露して、いきなり「じゃあやってみよう」で上手くいくわけもなく「ありゃ、微妙な曲になったなぁ」と感じてそのままお蔵入りしてしまう恐れもある。
メンバーにはしっかりとあらかじめ曲を聞いてもらって出来れば各自でのアレンジを考えて来てもらうのがスムーズだ。
少しお金を出し合えばMTRが買えて各トラックごとに録り直しができるのでお金に余裕があればバンドでひとつ購入しておくと新曲をつくるときにとても便利だ。

以上、これだけをスタジオに入る前にやっておかなければならない。
2時間という限られた時間を有効に使うためにも、スタジオの外で出来ることをやっておくことが一番大事になってくるのである。


記事:ftmftm


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