レーベルに所属していないミュージシャンにとって、自分達の音源を多くの人の手に届く形にするというのはとても難しいこと。


ネットショップを開いて販売したり、ネットサービスを利用してデジタル音源を公開・販売したりと、いろんな方法は増えてきているものの、CD屋さんのようにふと手にとってもらうということは起こりません。


そこで、活用したいのがディストロです。ディストロの概容や特長、それに利用するメリットを紹介します。


 



 


はじめに ディストロとは



まずは、ディストロとは何ぞやという説明から。ディストロはディストリビューションの略語で、ディストリビューションは日本語で配布を意味します。


音楽シーンにおけるディストロは音源の配布を意味します。ディストロを行う人(以下、ディストリビューター)が自分の好きなミュージシャンの音源を何枚か預り、それを販売します。それによって利益を上げようというよりは、自分が好きなミュージシャンの音源をより多くの人に知ってもらいたいという好意の意味合いが強いです。


ネット上でのディストロもありますが、ライブ会場の物販コーナーでCDやレコードをずらっと並べている場合が多いです。


 



 


ディストロのメリットその1 知ってもらう機会が増える



 ディストロを活用する一番のメリットは、自分たちを知らない人に音源を「ふと手にとってもらえる」可能性があることでしょう。


ネットショップを開いたりデジタル音源を公開したところで、自分たちを知らない人が直接そのページに訪れることは非常に稀ですが、いくつもの音源を扱うディストロでは、自分たちを知らない人が音源を手にとってくれる可能性があります。しかも自分たちと似たような音楽性のミュージシャンの音源が同じディストロに並ぶことが多いので、自分たちを気に入ってもらえる確度が高くなるのです。


 



 


ディストロのメリットその2 全国に音源が行き渡る



ディストリビューターは全国各地にいます。しかもCDショップなどが身近でない地方に多い傾向があります。なので、普段ライブになかなか行けないような地方の人も含め、全国各地に自分たちの音源を拡散することが可能になります。


ライブ会場に足を運んでくれる人は活動拠点に住んでいる人が中心になりますが、音源を買ってくれる人はそうとは限りません。もし、ある地域で自分の音源の売れ行きがいいとなれば、そこでライブを行えば音源を買ってくれた人に喜んでもらえる、といったようにマーケティング的に情報を活用することもできます。


 



 


ディストロのメリットその3 ミュージシャン同士のつながりが増える



同じディストロに商品を置くミュージシャン同士のつながりが広がるというメリットもあります。


ディストリビューターはその人の好みで音源を取り扱うため、自分と似たような音楽性のミュージシャンの音源を取り扱っていることが多いのです。同じディストロに商品が並んでいるということで親近感がわき、ぜひ一緒に今度ライブをしましょう、といったように交流が深まるのです。


またディストリビューターの多くは、その地域で実際に音楽活動を行っている人が多いです。したがってディストリビューターとつながることで、その地域でライブをできる可能性が広がることになります。


そうやってミュージシャン同士のつながりが広がれば、そのファン同士も共有されることになるので、結果として自分たちのことを知ってくれる人が増えるというわけです。



 



 


さいごに


ディストロを活用するというように紹介しましたが、まずはディストリビューターに自分たちのことを知ってもらい、自分たちの音楽を気に入ってもらう必要があります。ここは待ちの姿勢ではなく、ぜひとも攻めの姿勢で、ディストリビューターにコンタクトをとって自分たちの音源を置いてもらえるよう交渉するべきです。


また、ディストリビューターの多くは、ほとんどが善意でディストロを運営しているので、あまり無理を言ってはいけないことに注意しましょう。ぜひとも全国のディストロと良好な関係を築いて、自分たちのことを日本全国の人に知ってもらえるようにしましょう。


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