”なんとなく雰囲気の良いロックバンドの曲” 


これってすごく作るのが難しい。



良い曲だったりかっこいい曲というのは意外と簡単に作れる。



じゃあ雰囲気の良い曲を作ろうかとなるとジャズのコード使えばいいんじゃない?


となるかもしれないがそう簡単じゃない。


ロックとしてのある種の衝動感、それを表立って目立たせないクレバーさ、そして曲としての良さも求められる。



これを両立させるのがまた難しい。



足し算だけでも作れないし引き算だけでも作れない、両方を組み合わせてもまだできない、いわば四則計算をフル活用した音楽ともいえるだろう。



ある種の化学変化を計算して行い、それを制御する緻密さが必要だ。



皆さんの中にも好きなバンドが急にジャジーというかそういった雰囲気の曲を出したのはいいけれど、やりたいことはわかるのに楽曲になにか違和感が拭いきれない感覚を持ったことはないだろうか?



何かのバランスが崩れるだけで上手くいかなくなる類の曲なのだ。



筆者はよく音楽を料理に例えるのだがそう言い換えると沢山の材料と調味料を複雑に組み合わせた料理でどれかが多すぎても少なすぎても味が崩れてしまうのだ。



誰かみたいにとりあえずオリーブオイルを沢山使えばいいってものではない。




さて、いきなり何の話をしているのか疑問に思われたかもしれない。



実はこのとっっっっっても難しいことを成立させている若いバンドがいるのだ。



彼らの才能を認めてもらうには彼らのしていることの難しさを理解していただいた方が話が早かったという訳だ。



まず一曲彼らの曲を聴いて頂いてから彼らの紹介に移ろう。






ペトロールズを彷彿させる雰囲気を持ちつつもJ-POP的なツボもついてくる。



バランス感完璧。



AメロからBメロへの移り変わりのスリリングさからサビでしっかりと落ち着かせる展開にゾクゾクする。



とはいえサラッと聞き流しつつあぁいいなぁと思える曲でもある。



では彼らの紹介をさせていただこう。






とけた電球



Vocal&Guitar 岩瀬賢明



Keyboard 境直哉



Bass 塩田航己



Drums 高城有輝



2012年5月、高校の同じ部活に所属していた4人で結成。



当初はフジファブリックやペトロールズなど邦楽のコピーをしており、同年夏頃から徐々にオリジナル楽曲の制作を始める。



初挑戦した閃光ライオット2013ではファイナルまで勝ち上がり、



その後SOUND YOUTH2準優勝。



りんご音楽祭2014出演など様々な場で好成績を残す。



80年代のニューウェイブ、90年代の渋谷系などを彷彿させるような



サウンドでありながらも、歌を軸に置いたポップスであることに



重きを置いている。




そして驚くなかれ、彼らはまだ学生なのだ。



高校生の時に結成してからまだ4年しかたっていない。



若き才能というにふさわしいではないか。



その若さゆえに柔軟性が彼らの人気を後押ししているように筆者は思う。



例えば、この楽曲。








歌モノとして主軸がしっかりとしているのが見て取れる。



この歌モノの強さと上記の楽曲のようなアプローチの使い分けの柔軟さが非常に強い。



一つの武器を持つとそれ一つに頼りがちになってしまうバンドが多い中でその二つを上手く使いこなすのが彼らの強さだろう。



ポケモンでもタイプが二つあるポケモンの方が勝負強いのと同じようなものだ。



彼らの楽曲はVocal&Guitarの岩瀬が手掛けており、感覚で作っていくことが多いという。



授業中やバイト中に思いついたものを楽曲に昇華させる。



授業中というワードが出てくるとまた彼の若さに圧倒されてしまうがその出来上がるもののクオリティは若さを信じられないものなのは既に楽曲を聴いて頂いた読者の方ならお分かりいただけるだろう。



そんな彼らの待望の新譜の発売が決定/された。



会場限定トリプルA面シングルの発売レコ発イベントが8/9に下北沢Shelterで行われる。


8月9日(火)とけた電球レコ発企画『とけた電球と行く2017年への旅~レコ発3マン編~

下北沢Shelter 

18:30開場/19:00開演 

前売り2000円/当日2500 

とけた電球 

?(6月末解禁) 

?(7月中旬解禁)



本イベントはスリーマンライブとなっているがまだ他2アクトは発表されていない、はたしてどのようなメンツととけた電球は2017年への旅を歩むのか。



おそらくこのイベントはJ-ROCKシーンで数年後に台風の目になる可能性の強いバンドが集まるだろう。



(本当にとけた電球と仲の良いバンドの界隈は将来が期待できるバンドが多いのだ)



シーンの未来を目撃しに足を運び、彼らの音源も手に彼らと2017年へ向けて旅立ってみてはいかがだろうか。