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flower in the vasement――孤高のエレクトロバンド

flower in the vasement――孤高のエレクトロバンド

muevo編集部にリクエストが寄せられた「気になるアーティスト」を紹介するmuevo pick up。今回は多様性のある「いい音楽」にこだわったバンド、flower in the vasementの登場です。



近年流行りの「エレクトロ」に、あなたはどんな印象を持っているだろうか?「キラキラしている」「楽しい」といった印象を持っている人も多い一方、「無機質で好きになれない」という声も未だにちらほらと耳にする。そんな方に是非おすすめしたいのが、今回紹介するバンド、flower in the vasementだ。


彼らのキャッチコピーは“感情さえも打ち込んだエレクトロバンドサウンド”。そのサウンドはデジタルな一面も持ちつつ、バンド特有の生っぽさも残している。打ち込みに頼りすぎることなく、独自の音楽を制作しているのだ。実際、彼らのファンには、バンド経験のある人や、バンドの音楽を愛する人たちが少なくないという。




その魅力は、楽曲を聴けばすぐに分かる。2016年10月26日にリリースされた7曲入りEP『world e.p.』の2曲目「debris」は、エフェクトの掛かったヴォーカルのハーモニーが美しい曲。エレクトロ特有のキラキラ感と、バンドならではの”エモさ”が、絶妙なバランスで融合している。シンセサイザーの厚みのある音は、小宇宙を思わせる。




同作の3曲目にも収録されたシングル曲「deep deep april」は、温かみのあるピアノの音から始まる。血の通った音色は、確かな体温とともに聴き手に届く。シンセサイザーならではのピコピコ感と、温もりを持った弦の音、そして渡邉望(Vo/Syn/Manipulator)がやわらかなハイトーンボイスで繰り返す歌詞が気持ち良い。有機質と無機質の間の、ちょうどいいところをうまくついてくるから、いつの間にかやみつきになる。

下北沢や渋谷でのライヴをメインとして活動する彼ら。その公演では、VJを取り入れるなど独自のこだわりを魅せているという。様々な音楽を愛するが故に「流行りの音楽」にはあまり納得していないという彼らの目標は、「いい音楽」を広めるための一端を担うこと。そしてそのために、長く一線で活動し続けることだという。リリースされたばかりの『world e.p.』を聴いて興味を持ったら、まずはライヴに足を運んでみよう。息遣いが聞こえるほどに感情的なエレクトロバンドサウンドに、溺れてみては。

文・小島沙耶



flower in the vasement
渡邉望(Vo/Syn/Manipulator)、齋藤準基(Ba, Syn)、新垣拓朗(Gu, Syn)、吉川卓(Dr)からなる4人組バンド。幾度かのメンバーチェンジを経て現在の形となる。結成2年目で参加したオムニバスCDは、渋谷Tower RecordsでウィークリーJインディーズランキング1位を獲得。同年、2ndミニアルバム『reverb』でインディーズデビュー。渋谷Tower Recordsにて初動12位を獲得。さらにBroval主催、東芝EMI&残響record協賛スカラシップミュージックオーディションにてグランプリを獲得。1stシングル 「entrance」を発売。2015年3月 「faded」をオンライン限定リリース。同年4月 MASH A&R主催オーディションにて4月のマンスリーアーティストに選出され、同イベントのセミファイナルへ進出。2016年1月、3rdシングル「deep deep april」オンライン限定発売、同年5月には一部店舗にてリリースした。同年10月には7曲入りEP『world e.p.』を発表した。


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