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シェネル――デビュー10周年、新しく始まる物語

シェネル――デビュー10周年、新しく始まる物語

“ラブソング・プリンセス”として日本では知られるシェネル。その華やかなキャリアの裏にはシーンを見つめる冷静な視点、音楽への愛情、そしてひたむきな努力がありました。



2年半ぶりのシングル「Destiny」を5月10日にリリースする女性シンガー、シェネル。主演・藤原竜也×原作・湊かなえで大注目のTBS系金曜ドラマ『リバース』の主題歌にもなっているこの曲は、彼女のまた新たな一面を切り開いた。そんなシェネルに今作に秘めた想いやこれまでの10年についてインタビューした。


より高いレベルで皆と音楽をシェアしていきたい


――デビュー10周年。シェネルさんにとってこの10年はどんなものでしたか?

シェネル すごく長かったなと感じる時と、昨日のことのように思う時と両方あるわ。

――10年前はビヨンセやリアーナがメガヒットスターとして君臨してましたが、あれからシーンの潮流も変わりレディー・ガガ、ジャスティン・ビーバー、テイラー・スウィフトといったポップスターがたくさん出てきましたよね。

シェネル 音楽シーンって常に変わってて、その時に人気のスタイルっていうのは必ずあると思うの。でもやっぱり今ってApple MusicやSpotifyのようなストリーミングサービスがかなり充実していて、もうロックでもヒップホップでもジャンルレスに楽しめる時代になっているから、そういう意味でも今のシーンは好きね。

私が幼かった頃は「ヒップホップが人気だね」とか「R&Bが今一番クールだね」って言われたりもしたけど、今ってそういうのは特になくて「良いものは良いんだな」って受け入れる私たちがいると思うの。例えばアメリカのコーチェラ・フェスティバルにしてもEDMが鳴っていたかと思えば、ヒップホップやポップ・ミュージックのパフォーマンスがあったりするし、本当に恵まれた時代にいるんじゃないかしら。

――逆に言うと、それだけ多様化していると突出して目立つのが難しくなったのかなと思います。

シェネル そうね。良くも悪くもストリーミング時代ならではの現象だと思う。ただ私が信じているのは、皆それぞれ輝ける場所っていうのが必ずあって、それが良いタイミングで現れると思うの。それに対して、どうやって準備しておくのかを各々しっかり考えることが、今の時代は大事だわ。

――そう考えると、すごく良いタイミングでシェネルさんはデビューできたのかなと。

シェネル それが私の「Destiny」なの(笑)。

――(笑)アーティストもどんどん進化していかなきゃいけないという意味では、今回のシングル「Destiny」は新境地を開拓した曲になっているかなと思うんですけど、常に新しいことにチャレンジしていきたいと考えていますか?

シェネル ちょうど私もそういうことをインスタグラムに書いたところよ。常に心地良い環境にいると人間って進化していかなくなるけど、そうじゃない環境に身を置くことも大切で。もちろん怖い時もある。でも、私は常にチャレンジを受け入れて進んでいくタイプだと思うわ。

――レコーディングにあたってヴォーカル面で気をつけたことはありますか?

シェネル その歌がどんなメッセージを持ってるのかとか、あと歌う時はその歌が持ってるストーリーを皆さんが信じてくれるように気をつけてる。今回の曲に関しても自分がコネクションを感じて、歌詞の世界をしっかりと読み取って歌ったわ。

――ちなみに『リバース』の原作を読むと、サラリーマンの主人公が大学時代の友人たちに劣等感を抱き、自分に自信の持てない心理描写があって、それがなんとも言えない「痛み」を感じさせます。「自分に自信が持てない」というコンプレックスって、誰しもが持っているものだと思うのですが、シェネルさんもそういう体験はありますか?

シェネル もちろん(笑)。いろんな人から「シェネルはいつもポジティブでしっかりしてるわね」ってよく言われるんだけど、私も人間だから自信がない時もある。でも私が思うのは、ネガティブな状況の時にこそ人生に対するレッスンがあって、だから逆にそういう瞬間を大切にするようにしてるわ。すべてがポジティブな世界なんて無いわけだし。

――もし壁にぶつかった時は、どうやってそれを乗り越えていますか?

シェネル めちゃくちゃ酔っ払うわね(笑)! それは冗談だけど、そういう時は日記をつけるようにしているの。あとは沢山いろんな本を読むようにしている。そういう本にはその時の自分に必要なメッセージがあったりするから。それからワークアウトしたり、信頼できる人たちに相談したりもするわ。でもそういう状況にいても、すべてを忘れさせてくれるのは、やっぱりステージにいる時なの。ステージに上がる前は後ろ向きでも、いざ上がると意外にそういうことは考えなくなっちゃうのよ。

そういう意味ではアーティストでいることってすごくラッキーで。どんなに自分が辛いところにいても、ステージに立つとそういうことを忘れられて、客席にいる人たちとエネルギーを交わらせることができる。ステージに立つということは、良薬を飲むのと同じくらいの効果があると思うわ。

――普段からSNSでのコメント見るようにしているそうですね。インスタグラムとかのコメントを通じて、自分の曲がリスナーにどんな影響を与えているのかを実感することがあると思います。音楽が持つ力についてはどう考えていますか?

シェネル 音楽のエネルギーというのはフリークエンシーというか、何も言わなくても皆さんに感じてもらえるすごくパワフルなもので。例えば私がこの世からいなくなったとしても、私の歌は残っていくし、人にエネルギーをずっと与えていくから、そういった意味では凄いものだと思うわ。

――シェネルさん自身、かつて音楽の力に救われたことはありますか?

シェネル ダフィーの音楽にはすごくインスパイアされたわ。自信がなくなっている時とか、ゴールを目指して頑張らなきゃって時に、彼女の曲を聴くと勇気づけられるの。

――シェネルさんの曲を聴いて同じように感じる日本のファンも沢山いるでしょうね。

シェネル だと良いわね。それは私の本望よ。

――外国のアーティストの方が日本語の曲を歌うことで、日本人のハートの深いところに何かを響かせている。当事者であるシェネルさんからすると、それはとても特別なことなのでは。

シェネル そう言ってもらえるのはすごく嬉しいわ。この先も新しい音楽を世の中にどんどん出していくから、もっと高いレベルでそういうことができたらいいと思ってる。

――デビュー10周年を迎えた今、自分の音楽を通じて皆の前で、どんなことを表現していきたいですか?

シェネル これから新しく出していく自分の音楽、そして新しい物語やコンセプトで、日本のファンの皆さんに癒されて欲しいと思ってるの。次の10年間も皆さんと一緒に成長していけたら嬉しいわね。

インタビュー・文:muevo編集部




「Destiny」
5月10日発売
( iTunes・レコチョク他 好評配信中)
ユニバーサルミュージック



シェネル
デビュー10周年のアニバーサリーイヤーに突入したロサンゼルス在住の実力派シンガー。2007年に「ラブ・ウィズ・DJ」で世界デビュー、日本でもヒットし日本ゴールドディスク大賞の新人賞を受賞。2011年「ベイビー・アイラブユー」の英語カバーでブレイクし、“ラブソング・プリンセス”と称される。さらに、カバー・アルバム『ラブ・ソングス』で日本ゴールドディスク大賞を受賞。映画『BRAVE HEARTS 海猿』の主題歌となった「ビリーヴ」は170万ダウンロードを突破、USEN J-POP 年間1位、アルバムは35万枚突破、日本ゴールドディスク大賞でアーティスト・オブ・ザ・イヤー(洋楽部門)を含む計5部門を受賞した。2014年には、フジテレビ系ドラマ木曜劇場『ディア・シスター』主題歌に起用された「Happiness」が、多くの女性から支持を受け主要音楽配信サイトで30冠を獲得した。2017年、待望のシングル「Destiny」でカムバックを果たす。






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