千葉県出身、1998年1月14日生まれのハタチのシンガーソングライター・梨帆(リホ)。

高校2年生でライヴ活動をスタートさせ、翌年2015年には応募総数1000組を超える激戦の中、わずか16席の「SUMMER SONIC」出場権を競う「出れんの!?サマソニ」にて、弾き語りという誤魔化しの効かないスタイルで見事権利を獲得!

以降、自主企画イベントを開催するなど精力的にライヴ活動・創作活動を行い、アコースティックからバンド編成と、冒険心や変わることを恐れないチャレンジ精神で年々進化を遂げている彼女。その独特なボイスが発する等身大のリアルな感情は、彼女の最大の武器であり、ティーンの心をわし掴みにするだけでなく、どこかに置き去りにしてきたあの日を思い出させる、そんな切なさとキラキラ感に溢れた私小説のようである。

まだわずか20年の人生、ならばこれから歳を重ねていく彼女が恋をし、どんな一音一言を紡いでくれるのか期待しかないが、まずは彼女の現在(いま)を堪能して欲しい。素通りできないワード満載の曲たちに、何度も聴き返さずにいられなくなること必至だ。


●元カノの成分

 


「男は元カノの成分で8割型できているらしい」なんとも衝撃的なフレーズが、Twitterのトレンドに入り話題となった。彼女の楽曲のインパクトは、そんな衝撃的な歌詞の世界にある。 この曲を聴いて、世の元カノは彼の中に自分の成分を探してはドキドキし、元カレは自分の中の彼女の成分に気づいてドキッとするのかもしれない。よく“男は昔の彼女を忘れない”なんて言うけれど「初めて好きを教えあった人は なんかずっと私を好きでいてくれると思ってた」キュートな声でそう歌う彼女に気づかされる。だって、きっと“女も元カレの成分でできている”。


●嫉妬しろよ



アコースティックギターの爪弾く淋しげな音色と、か弱いようで力強い。まるで主人公の心情に比例するかのような彼女の歌声がマッチした楽曲。その表現力の基にあるのは、やはり等身大の飾らない言葉たちではないだろうか。

10代ならではのピュアでわがままで面倒くさい。そんなストレートなまでの乙女ごころが聴く者にむしろキラキラした青い時代を感じさせてくれる。なぜならもう、大人には言えない言葉ばかりだ。そんな眩いばかりの一曲。


●黒いエレキ



小刻みなギターからバンドサウンドへと展開されるミディアムナンバー。

「歌舞伎町」「西武新宿駅」そんなワードから連想して浮かぶライヴハウスや、MVで見せる彼女の視線や表情、時折変わる切なげな声色が感情移入を誘う。そして、曲の最後はこう締めくくっている「錆びたギター あなたの声 大好きだったよ 真似して歌ってるよ」。 彼女の歌は、その物語がまるで本当であるかのような説得力を持っている。 

そういえば…「元カノの成分」の『3B』で登場したギターは“黒いエレキ”だった。


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