6月18日横浜の名所赤レンガ倉庫の中にある音楽、そして料理やお酒、ロケーションを楽しむことのできるMOTION BLUE YOKOHAMAにて宮本美季1st album 『IppoIppo』の発売を記念した特別ライブが行われた。



ここではそのライブの模様を余すことなく読者の皆様にお伝えできればと思う。



キャンドルに照らされた各テーブルは既に観客で空いたものはなくボックスシート等の特別な席までもが埋まっていた。



料理とお酒を楽しみながら開演を待つ中、ステージのスクリーンにはテレビ東京系『主治医が見つかる診療所』のエンディングテーマ『Finding my way』のMVが流れ始めた。








映像が終わるとバンドメンバーが入場し最後に宮本美季が入場し会場は大きな拍手に包まれた。



早速『Finding my way』の演奏が始まる。



軽快なイントロに釣られ自然にオーディエンスは音楽の時間に誘われ、彼女が歌い始めるともうすでに彼女に世界がその空間を支配していた。



彼女が歌い始めた瞬間に確かにそこにある空気が色を変えたのが見えた。



一瞬でそこにいる全員が彼女の歌に聴き入ったのがわかった。



それと同時に私も「今日はすごいものを見に来た」と確信したのだった。



すっかり彼女の歌の世界に足を踏み入れていた私たちは2曲目『Still』が始まると、よりその歌声に酔いしれることになる。



切なげなピアノから始まるイントロに乗る優しくも憂いを秘めた彼女の歌い口に会場の空気はたちまち緊張感を増す。



『Finding my way』とは対照的なシリアスな雰囲気を孕んだ歌と演奏に客席の誰もが食い入るようにステージを見つめていた。



そして曲の終盤にかけて力強く歌い上げる彼女に誰もが完全に心を奪われた。



続いて演奏された『Runway』はPOPなリズムで会場の空気をまたも一変させ、曲に合わせての手拍子で会場に一体感が生まれた。



セクシーな彼女の歌い口にまさにお酒とともに我々は大人のラグジュアルな時間を楽しんでいるんだという事を気付かされる。








『Runway』から続く暖かい空気のままMCに入り、友人が結婚した時に書いたという『Would you marry me?』でゼクシィのタイアップを狙っていると話し会場を和ませ、その『Would you marry me?』を披露する。



ストリングスから始まり優しくも艶のある声で歌い上げるこの曲はまさにゼクシィにピッタリだ。



ご夫婦でいらしているように見受けられるお客さんも多かったのだが、彼らが一様に結婚した時を思い出しているような目で歌い上げる彼女を見つめつつも時折パートナーと目を合わせていたのが非常に印象的だった。



続けて音源とは違いウッドベースから始まるアレンジで披露されたのは『旅人』だ。



ウッドベースを主体においたアレンジで一気にそこに漂う空気感をジャジーに妖しいものに塗り替える。 

続けて奏でられた『行きたいところへ』では手拍子とともにスムースな音楽に緩やかに包まれナチュラルに彼女の美しい歌声が身体に染み込んでいく。



ライブも中盤に差し掛かり程よくお酒も進み心地よく身体を揺らしながら会場の皆が彼女の音楽に身を委ねた。



次の楽曲『T.K.』は宮本美季一人でのピアノの弾き語り。



muevoによるクラウドファンディングでアルバムを作った際のリターンの中に支援者の為だけに宮本美季自身が曲を書き上げるというものがあった。



その権利の発生する最高額の支援をしたうちの一人が高校時代の恩師であることを明かし、その先生と相談して作ったオリジナルのスライドビデオとともに『T.K.』を披露した。



背中を押してくれた先生への感謝の気持ちのこもった楽曲に会場全体から大きな拍手が送られた。



続いては彼女の転機となったテレビ東京系『THE カラオケ★バトル』で披露した中で最も思い入れのある3曲をメドレーで披露した。



自己最高点をたたき出したYEN TOWN BANDの『Swallowtail Butterfly~あいのうた~』から始まり、初優勝時に歌いあまりの歌の力強さに”ヘラクレス”とネットで話題になったaikoの『カブトムシ』、最後には初出場時に歌ったMISIAの『Everything』を歌い上げた。



誰もが知っている曲だからこそ彼女の圧倒的な歌唱力が存分に伝わるとともに、テレビだけでは伝わりきらない彼女の生歌の迫力を堪能する事が出来た。








最後の曲となる『I miss you』は彼女の1st Maxi Singleに収録された美しく伸びやかで力強い彼女の声の良さが120%活かされたラストにふさわしい至極の名曲だ。



曲が後半へと進むにつれて観客たちが彼女のステージが終わるのを名残惜しむような空気が漂い始めたが終盤にかけてクライマックスとばかりに盛り上がる楽曲の力強さにそんな思いも塗りつぶされ誰もが圧倒される。



そして演奏が終わるとその名残惜しさを思い出したかのように一瞬の静寂をおいて会場は大きな拍手に包まれた。



バックバンドがエンドロールの演奏を始め、彼女はステージから去ったが拍手は鳴り止まない。



演奏が終わりバンドメンバーが客席に向かいお辞儀をすると拍手はより大きなものになり、拍手が続く中アンコールの手拍子に気が付けば移り変わっていた。



アンコールでは『関係ないって』が披露され、その軽快なリズムに会場全体が手拍子で一つになる。



コールアンドレスポンスも挟み、会場皆が歌い、より一体感が増していった。



最後には会場にいる皆の口元には笑みがこぼれとても暖かな空気の中彼女のステージは幕を下ろした。



彼女のライブはまさにステージというのに相応しいモノだったと断言できる。



色々な感情を揺さぶるというよりも感情に寄り添うような彼女の歌はまるで品のある演劇を見終わった時のような感覚を私に残し、満足感を胸に会場を後にした。





宮本美季 


ボストンの名門バークリー音楽院卒でR&B、POPS、ジャズなど幅広い音楽ジャンルを学び、卒業後は自身のオリジナル楽曲に重点をおきながら、ニューヨーク・ボストンを基点に音楽活動を続け、数々の有名ベニューやゴスペルフェスなどに出演。帰国後は持ち前の歌唱力と卓越した表現力を武器にライブ活動を展開。 

2015年9月には1st Maxi Single『Forever』をリリースし、大ヒットミュージカル「RENT」のJOANNA役を務めるなど、女優としても活動の幅を拡げている


6月18日 

Motion Blue Yokohama 

宮本美季First Album "IppoIppo"レコード発売記念ライブ 

宮本美季(vo)、鶴谷智生(ds)、納 浩一(b)、田中"TAK"拓也(g)、柴田敏孝(p)、住友紀人(sax)、真部 裕(vln)、中島優紀(vln)、関口将史(vlc)、吉田篤貴(vla)



宮本美季 1stフルアルバム『IppoIppo』発売中!!











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