インターネットの発展によりアーティストの頭角の現し方が多様化していることはすでに周知の事実であると思うがそれを象徴する一組のアーティストが新たなアルバムを5月11日にドロップした。



まずはアーティストの紹介からさせていただこう。








電波少女(でんぱがーる)



2009年、インターネット動画投稿サイトに突如姿を現した数名の個性派MC・TMで電波少女結成。



幾度のメンバー加入、脱退を経て、現在はMC担当ハシシとボタンを押す係兼パフォーマンス担当nicecreamの2名で活動している。



ハシシの等身大でリアルなリリックと、キャッチーなメロディーは一度聞いたら耳から離れない中毒性を持ち、ライブにおけるnicecreamのダンスパフォーマンスは、他では味わえない華やかさがありライブならではの一体感を生み出している。



2010年に公開されたFreeDLの音源集「廃盤」は2000DL以上を記録。各動画サイトにアップロードされたMVなどの映像は累計で100万再生を突破。



2013年7月に発売された1stAlbum「BIOS」は予約開始初日で1000枚完売し、計2500枚を超えるセールスを記録。※現在は廃盤。2015年7月8日に、2nd Album「WHO」の発売も発表され、その中からiTunes Storeにて限定先行リリースされた楽曲、“INVADER feat. RAq”は、iTunes Storeヒップホップ/ラップチャート第5位に。“MO feat. NIHA-C”は第2位を獲得している。



その他、2nd Album「WHO」は、タワーレコードオンライン予約チャート第2位を記録、USENインディーズチャートの上位にも電波少女の名前が登場。



7月20日付オリコンウィークリーアルバムチャート49位にランクイン!



今、最も注目と期待を集めているHIPHOPCREWである。




動画共有サイト等の興隆によって生まれたネットラップを代表するアーティストが彼らだ。



しかしネットラップというものは人によってはあまり聞きなれない単語かもしれない。



ネットスラングなど新しい言葉を調べるのにもってこいなニコニコ大百科でネットラップについて調べるとこうある。



ネットラップとは、インターネット上にトラックメイカーが提供するトラックを使って、ラッパーがオリジナル楽曲を制作し、アップロードしたもの全般である。



トラックメイカーが提供するトラックに自身のラップをのせて楽曲を制作し、ネット上にて公開する手法が一般的である。



公開する場所は アップロード掲示板、Myspace、You Tubeやニコニコ動画などの動画投稿サイト等、それぞれの違いはあるが、基本的に無料で公開されている。



つまり彼らはsupercellやヒャダイン、米津玄師らと同じようにネット上から頭角を現してきたアーティストであり、ネットという自由度の大きい世界から生まれた新時代のヒップホップアーティストということだ。



彼らのようなネットラップ出身のアーティスト達によるHIPHOPシーンは俄かに盛り上がりを見せている。



ぼくのりりっくのぼうよみやjinmenusagiなどがメインストリームやJ-HIPHOPシーンに認知され始めていることを考えると今後日本のHIPHOP、しいては音楽シーンのひとつのモデルケースとなることは間違いないだろう。



余談だが、ぼくのりりっくのぼうよみが朝のニュース番組に登場してきたことには非常に驚いた。



そして現在進行形でスマッシュヒットを飛ばしているのが電波少女彼ら自身であることを忘れてはならない。



5月11日に発売されたEP「パラノイア」の売れ行きが素晴らしいのだ。





iTunesヒップホップ/ラップアルバムチャートで第1位を記録、5/10付けのタワーレコード全店総合アルバムチャートでは第3位、オリコンデイリーランキングでは第10位をそれぞれ記録した。



ここでは「パラノイア」収録の『笑えるように』を紹介させていただきたい。








歌心も充分にありイメージするラップミュージックとはもしかしたら少し離れているものかもしれない。



しかし韻の踏み方も面白いものが多く、文章の中で違和感なく韻を踏んでいる。



それでいて気取りすぎずに等身大な歌詞が説得力を生み出しつつ自然に身に入ってくる。



そして彼らの良さは曲のスルメさだ。



この曲を一聴して気になったのならあと4回繰り返して聴いてほしい。



おそらくあなたは1時間後には「パラノイア」をiTunesで購入しているだろう。



また彼らは5/22にShibuya club asiaにて「パラノイア」のRelease Partyを控えている。



音楽だけでなくnicecreameのダンスなどを交えて、ネットから生まれたアーティストがリアル世界に体現する音楽世界を体感していただきたい。



共演は前述のぼくのりりっくのぼうよみと電波少女の二人と同郷のバンドMINAMI NiNE。



電波少女 E.P “パラノイア” Release Party



日程:2016/5/22(日)



出演:電波少女, ぼくのりりっくのぼうよみ, MINAMI NiNE



会場:clubasia



開場17時/開演18時



チケット前売り:¥3,200(ドリンク別)



ぴあ http://ticket-search.pia.jp/pia/search_all.do?kw=電波少女



イープラス http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002183994P0050001P006001P0030002



問い合わせ clubasia 03-5458-2551