「踊れるロック」と言われるダンスロックという音楽ジャンルが、日本のロック界において人気となってきている。


ダンスロックとは、4つ打ちのダンスビートを取り入れたロックンロールのこと。サカナクションやthe telephones、KANA-BOON、キュウソネコカミなど、多くのヒットバンドがダンスロックナンバーを世に送り出している。



なぜ、ダンスロックと呼ばれる音楽が多くのリスナーの間で人気のジャンルとなっているのか。


この記事ではその理由について考察したものを紹介します。



 



 


そもそもブームになっている




何を分かりきったことをと言われるかも知れないけど、そもそもダンスロックがブームであるというのが人気の秘密。


もちろん、人気だからこそブームになるんやろうけど、さらに、そのブームがさらなる人気を生むからね。



またダンスロックというのは、そんなに特殊な音楽じゃなくて、ロックをベースにして、そこにダンスビートを乗せるだけで完成する音楽。


いわばだれでもダンスロック要素のある楽曲を作れるんよね。



そんなわけで、ダンスロックがブームになっているというのを嗅ぎつけたロックバンドが、次々とダンスロックナンバーを世の中に送り出していく。そうやって、いろんなバンドがダンスロックを手がけることで、いろんな層のリスナーがダンスロックに触れることになって、結果として人気が増大したっていう仕組みなんだと思います。



また、そこまで音楽を熱心に聞かない層も、世の中でブームになった結果として、ダンスロックにハマるようになったってことも考えられる。



 



 


体が自然に動くかっこよさ




日本のロックファンが、ある曲をかっこいいかどうか判断する基準の一つとして、その曲を聴くことで体が動くかどうか、というものがあるように思います。


そういった意味で、ダンスロックはとても分かりやすい音楽。4つ打ちのビートを聞けば、自然にそれに合わせて体が動きだすからです。



また、ライブにおいてもダンスロックのノリやすさはピカイチ。


最近では、ロックフェスブームで、そこまで音楽のヘビーリスナーでなくとも、フェス会場に足を運ぶ人が増えてきていますが、そういった人が聞いてもとてもキャッチーでノリやすいっていうのが、ダンスロックの魅力でしょう。



体全身を使って楽しむことで、魅力が増幅されるのがロックという音楽。ということで、体を動かしながらダンスロックを聴くことで、その曲やジャンルにどんどんとハマっているという人が多いんだと思います。



 



 


コミュニケーション手段になる




ダンスは今や単なる趣味ではなく、コミュニケーションの手段となっています。


というのもインターネットが発達した結果、たとえば、個人が簡単にYouTubeにビデオを投稿できるようになったし、自分で撮ったビデオをLINEやVineなんかのSNSで送り合うというのも、若い人の間では日常的に行われています。



そういう時代だからこそ、ダンスロックもコミュニケーション手段の一つとして使われて人気が出たという側面があるように思います。


例えば、バンドがダンスを行うミュージックビデオを公開すれば、それを観たリスナーが実際にダンスを真似てみて、休み時間に友達同士で踊ってみたり、SNSを使って共有したり。そうやってダンスロックが生活の一部になることによって、人気が増大していったんじゃないかと思います。



 



 



以上が、ダンスロックというジャンルが人気になった理由の考察です。


これを受けて、ブームになっているダンスロックナンバーを作ろうとチャレンジするのもありでしょう。


でも、自分たちのスタイルを見失ってはいけません。ダンスロックというジャンルが人気となっている理由を参考にして、自分たちがやっているジャンルとの違いは何か、逆に自分たちのジャンルにも当てはまることは何なのかを分析して、どのように世の中の人に届けていけばいいかを考えるようにしましょう。