あなたのミックスは「正しく」出来ていますか?
…「正しく」とはなんでしょう?
一般的にミックスに「正しく」なんてものはありません。
ミックスには正解がないので、本やネットで探しても答えがなく、難しいなぁと感じる人が多いのではないでしょうか?
「キックの低域とベースの低域が重なってるからキックのココをカットしよう」などの事は調べればすぐに出てきますが、
それがあなたが作っている音楽にとって『正解』なのかは、また別の問題です。
つまり、
ミックスに答えはありません!
だからこそ難しい…
では、どうすれば良いのか…?
ずばり!
小手先のテクニックよりも、
ミックスに必要な『心構え』を持つ事が大切だと思います!
そして、ミックスの『心構え』は
中田ヤスタカさんから学ぶのがいいと思います!
【中田ヤスタカさんとは…?】
今や「中田ヤスタカ」を知らない人はいないのではないでしょうか?
Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅ、自身の音楽ユニットcapsuleなど、世界的に有名なアーティストの曲を作っているクリエイターさんですよね。
中田さんの何がスゴいかと言うと、『全て自分でやっている所』です!
作詞、作曲、編曲、ミックス、マスタリング、ジャケットデザインまでもご自分でやっています。コレは本当にすごい!
ちなみに、「私の10のルール」という番組でご自身について色々と話されていますが、
自分の手の届く範囲の環境で作る
使わないってことも選べる
など、名言を残しています。
商業用スタジオよりも個人スタジオ(宅録)の方が、機材が自分のものなので、その方が精神的にも上だ、とも言っています。
『今の自分の環境で作る曲が、ベスト!』だと言う事です。
僕も、今の時代は宅録文化が発達しているので、プロ顔負けの環境を持つ人もたくさんいますが、機材うんぬんではなく、今の自分の環境でベストなモノを作れるようにイジリ倒す事が一番いいんだ!と強く思いましたね…!
【アレ?中田さんでも…】
中田さんの曲は低音ブリブリでめちゃくちゃカッコいいし、高音もキラキラしていて気分が楽しくなってくるような曲が多いです。
ですが!?
中田さんの曲を聴いている内に、「あれ?少しミックス甘いな…!?」と思うような所がありました!
と言っても「甘い」というようなものでもないですし、ご本人もそこはわかっている部分というか、気にしていない部分なのですが…。
【今の時代の主流「mp3」】
中田さんのミックスで気になったのは、
「mp3にした時の音の割れ」です!
中田サウンドは低音が全面に出ています。きっとその帯域がmp3にした時に割れてしまう原因なのではないかと思います。
(※音圧レベルを一杯いっぱいまで上げたwavデータをmp3に変換すると割れる事はあるので、そういう事だと思います。)
中田さんはCDで聴く、wavの状態でのミックスのみ気にしてミックスしています。
mp3に変換した時に綺麗に聴こえるミックスはしていないようです。
これはご本人もインタビューで言っていましたね。「別に気にしていない」と。
プロのエンジニアさんは、今はmp3で聴く環境が主流なので、わざとmp3に対応するミックスをしているようです。
また、あるプロのエンジニアさんはCD用のミックスとmp3用のミックスの両方をやると言っていました。
パソコンで音楽をダウンロードしたり、iPodで音楽を聴く人が多いので、mp3に対応していないミックスをしないのは痛いのではないかと思ったのですが、中田さんはそうは思っていないみたいです。
そこは、さすがだなと思います!
あくまで自分は自分だと言う事でしょうか?
中田さんはクラブでDJしますし、自分のためのミックスだとしても、mp3なんてあまり気にしていないのでしょうね。
カッコいい!!
【今の自分が、今のベスト!】
僕が思った感想ですが、
中田さんはプロなのにmp3に変換した時に音が割れてた、という事にすごくショックを受けました!もちろん良い意味で、です。
自分が良いと思った事をやる。これが一番いいんだと思います!
また、自分でミックスをやっているとワケがわからなくなってきます。ですが、それも今の自分のベストなんじゃないかと思います。
コンプをかけ過ぎたっていいんです!
誰もが通る道!
その次の曲で活かせばいいんです!
たくさん曲を作っていけば、自然とミックステクニックも付いてきます。
ネットや本で調べまくって、やる前から情報を入れ過ぎて悩むよりも、とにかく作っていけば良いミックスになっていくはずです!
【最後に】
最初の頃は、基本的に市販のCDと聴き比べた時に音圧で負けないようにミックスをすると思います。
音圧を出すテクニックなどもありますが、そこは気にし過ぎなくてもいいと思います。市販のCDに勝とうとするのはあまりに無謀かもしれません。
なぜなら、経験の差がデカいからです。
「こんなミックスをしたい」という目標を決めてミックスしていく事は大切ですが、
『次の曲を作るのも楽しみになるように』今の曲のミックスを楽しくやっていきましょう!