「アイドルとメタルの融合」をテーマに2010年に日本で結成されたメタルダンスユニット、BABYMETAL。
現在、人気っぷりはとどまるところを知らず、全世界中でコンサートのチケットが一瞬でソールドアウトになるほど人気のアーティストです。
音楽の魅了で勝負したいと考えるミュージシャンンにとって、アイドルというのは全く別次元のものと考えてしまいがちですが、その活動方針や戦略からは学ぶべきことがたくさんあります。そこで、この記事では、
BABYMETALが世界中で支持される理由を考察し、ミュージシャンの今後の活動に活かせるよう紹介したいと思います。
日本のイメージにぴったり
世界から見た日本のイメージにおける重要なキーワードの一つ、それが
「かわいい」です。
英語でkawaiiという表記で、一般的に使われるようにもなっているこの言葉は、
日本を象徴するものとして使われており、そのkawaii文化にあこがれる海外の人も多いみたい。
メタルの激しい楽曲に合わせて、3人の可愛らしい女の子が一生懸命踊るというのは、その日本の「かわいい」というイメージにぴったりということで世界で人気者となったのでしょう。
日本らしいイメージで世界中で話題になっているアーティストといえば、きゃりーぱみゅぱみゅがいる。こちらも同じく「かわいい」を体現しているアーティストやんね。
あと、日本らしさを前面にアピールして、国内で話題となっているのが、avex所属の8人組バンド、和楽器バンド。その名の通り、日本古来の楽器、尺八や筝、三味線といった楽器を取り入れたロックバンドで、その意外性から話題となり人気バンドへの階段を上っている途中。
そうやって、
「日本らしさ」をアピールすることで、国内や海外で話題を集めて人気になれる可能性があるんですね。
メタルファンをうならせる「神バンド」の存在
BABYMETALは、ただ単に「かわいい」だけでは売れていないはず。
その人気を支えているのは、圧倒的な演奏力を誇る
「神バンド」の存在です。
神バンドっていうのは、BABYMETALの3人の後ろで楽器を演奏するバンドのこと。ギター2本とベース、ドラムの4人編成で、インパクト大の出で立ちでライブを盛り上げます。
もともとカラオケをバックに踊っていたBABYMETALやけど、2012年に神バンドがライブに初参加。その演奏力の高さはメタルファンをうならせるほど。神バンドの存在によって、それまでアイドルに興味のなかったメタル/ロックファンも次々に取り込んでいったんよね。
この神バンド、ライブでは覆面で演奏するから、いったい誰なのか最初の頃は謎で、そういった話題性も人気になった理由の一つ。今では、メンバーの正体が明らかにされてるんやけど、それぞれが
名だたるメタルバンドのメンバー。そら演奏うまいはずやわっていうメンバーが並んでる。
この神バンドの例から、ミュージシャンが参考にできるポイントは2つ。
一つは、人気となるためにライブで
クオリティーの高いライブを見せる必要があるということ。音楽で勝負するなら当然のことやけどね。
そして、もう一つは
コラボレーションを積極的に利用するということ。コラボレーションをすることで、自分たちだけでは出せない魅力を付加することができるし、話題性という意味でも効果的やからね。
話題が話題を呼ぶ戦略の巧さ
BABYMETALが売れた一番重要なポイントと言えるかもしれないのが、
しっかりとした戦略があるということ。
まず、最初にたくさんのアイドルが乱立する国内において、メタルとの融合という今までだれもやっていなかった領域にいち早く踏み込んだのが素晴らしい点。
元々ダンスを踊る3人の女の子はメタルという音楽に興味がなかったことが、海外のメタルファンの間で賛否両論を巻き起こしているけど、
それすらも運営側の戦略の思うつぼなように思える。
3人の女の子は、あくまでも「BABYMETAL」として振る舞うことに徹底。メタルのコンサートでよく見られるメロイックサインの代わりに、影絵で使うようなキツネのサインをしてみたり、衣装を黒と赤で統一したりと、とにかく「BABYMETAL」でいることに集中しているのだ。
そういった、
最初からブレない戦略というのもBABYMETALの人気の秘密に違いない。
ここからミュージシャンが学ぶべきこととしては、
「自分たちにしか出せない特徴」というものを考え、それに徹底するということ。
もちろん活動していく中で音楽性の変化とか活動するフィールドの変化を経験することになると思うけど、たとえそうなっても自分たちの中でブレない軸というものを持っておくべき。そうすれば他とは一線を画す存在となって、より多くの人に知られる存在になるはずです。
以上、世界中で大人気のメタルダンスユニット、BABYMETALの人気の理由と、ミュージシャンとして参考にしたいポイントを紹介しました。充実した音楽活動を続けるために、ぜひ参考にしてみてください。
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