長年盛況となってきた伝統ある大規模フェスから、全国各地の特色を活かした個性的なフェスまで、多数の音楽フェスが開催されて空前のフェスブームとなっている現在。そんな中でも特に斬新な活動をくり広げているのが、「学生団体UMF」だ。
2012年に「学生による音楽フェスの開催」という目標を掲げて大阪で発足したUMFは、「非営利」というスタンスを保ち、音楽イベント文化の拡散や学生への成功体験の寄与に貢献してきた。協賛企業もそんなUMFの理念への共感を持ち、これまでUMFを支えてくれてきたという。
発足地は大阪だが、他の地方から企画に参加した若者が経験や実績を地元に持ち帰るかたちでその活動は広まり、現在は全国6か所に拠点があるUMF。手作りの音楽フェス文化と学生主導によるイベント開催のノウハウは、現在進行形で広がりを見せている。
・「学生による音楽フェス」だからこその特色
UMFの創設者・高村治輝は、もともとは野球一筋の人生を送ってきたという。その後、大学入学後からDJ活動をスタートし、イベント主催者とのつながりから多くのことを学んだ結果「自ら音楽フェスを開く」という目標に挑み、それが学生団体の誕生へとつながった。
UMFの活動は現役の学生世代へと世代交代を続けながら脈々と受け継がれ、「野外音楽フェスを軸に、学生がやりたいことをサポートする」「若者がやりたいことにチャレンジできる社会を目指す」という組織として動き続けている。
そうやって生まれる音楽フェスは、一般的なフェスとは大きく違った特色を見せる。コンテンツとしては粗削りな部分もありながらも、担い手の熱量がそのまま現れた温かいイベント、また、若者たちが自ら作り上げる親しみやすいイベントとして、唯一無二の個性を発揮してきた。
ジャンルを問わず様々なステージがくり広げられ、世代を問わず地域の人々が観に来てくれる音楽フェスこそが、UMFが作り上げる魅力だ。
・University Music Festa. 2019 大阪
進化を続けるUMFによる最新の音楽フェスが、2019年4月21日に開催される「University Music Festa. 2019 大阪」だ。
大阪で最大規模の野外ステージ「服部緑地野外音楽堂」を会場に、およそ3000人規模で開催されるこのフェス。そのコンセプトは「選挙×エンタメ」という、かつてないものになっている。
基本入場無料のこのフェスで必要になるのは、「選挙の投票済証」のみ。(※投票済証が発行されていない地域にお住いの方、選挙権をお持ちでない方でも参加が可能ですので詳しくは学生団体UMF HPをご覧ください。)「若者の投票率の低下」「若い世代にとっての選挙に行くメリットの低下」という問題が提起される中で、新たな方向から「選挙へ行くこと」へ関心をもってもらおうと、このようなスタイルのイベントが企画された。
「選挙」への導線を作りながらも、その主体はあくまで「音楽フェス」。フェス自体に政治的なメッセージは一切抜きで、ダンスや歌、よさこいまで、様々なステージがくり広げられる予定だ。
UMFによる、社会への新たな可能性を投げかけるこの音楽フェス。是非足を運んで、斬新な新感覚エンターテインメントを体感してみてほしい。
また、本企画の開催資金を募るためのクラウドファンディングも実施しているのでぜひ学生のチャレンジに対する支援の輪が広がってほしいと思う。
クラウドファンディングページURL:https://camp-fire.jp/projects/view/117864
学生団体UMF
Twitter:https://twitter.com/gakusei_UMF