1997年生まれ23歳、活動を始めて5年目となる新進気鋭のボカロP。
IA、初音ミク、flower、Fukase、UTAUと、様々なVOCALOIDを駆使して様々な音楽を生み出している。
以前から別名義での活動を行っており、2016年3月13日に『かみさま』を投稿したタイミングでBCNOとして活動を開始した。その後、VOCALOIDを使ったオリジナル楽曲を続々と投稿している。niconico動画にて10000回再生を越える楽曲も少なくない。
そんな彼の楽曲たちは、驚くことにすべて独学で制作されているのだ。
「試行錯誤しながら楽曲を制作し、活動を通して自身も成長しながら長期にわたって活動を続けていきたい。」と語る彼が作り出す楽曲は、これぞオリジナリティだとはっきり聞き手に伝わることだろう。
・【ルナ・エクリプス】
[SCRUM vol.1]に収録されている一曲。この楽曲は、flower(VOCALOID)を使用し制作されているオリジナル楽曲で、人間の二面性について書かれている楽曲だ。
神秘的なメロディで始まり、矛盾した自分の頭の中を描いたような歌詞が画面上を駆け巡る。ピアノの音がリフレインし続け、さながらポリリズムのようにも感じられる旋律が脳内を刺激する。レトロな雰囲気も感じられるのは、曲中に急に登場するオーディエンスボイスとメロディが要因かもしれない。
・【弱法師】
現在、絶賛発売中の4th Album[COLLAGE]に収録されている。こちらは、Fukase(VOCALOID)を使用して制作されている。盲目の少年をテーマにして作られたこの曲。ピアノイントロで始まる本楽曲は、一つの物語を聞いているかのようなストーリー性がある。メロディも、まさにこれぞBCNO!と言わんばかりの独創性が前面に押し出されている。リズムも非常にタイトで、ドラムが映える構成となっており、リズム好きには堪らないだろう。
「報われない、苦しい、なにも見ることができないそれで果たして生きているといえるのだろうか。」
なにを以て「生きる」ということなのかという命題に注目している歌詞は、メッセージ性が強く、考えさせられてしまう一曲である。
・【情もわかない】
こちらも4th Album[COLLAGE]に収録されている。flower(VOCALOID)を使用して制作されている。10月10日にリリースされた最新の楽曲で、切ないメロディは、主観である「僕」の心の内を表現しているかのように感じた。作りこまれたRPGのような世界観はBCNO独自のものであり、この楽曲自体が彼自身を表現していると言っても過言ではない。今までの作品を経て、成長した今のBCNOがこの楽曲には詰まっている。悲しみ、その先にある何かを追い求める人間模様を描いて、この楽曲もまた完成された物語なのではないだろうか。
どんどん力をつけ、成長し注目を集めているBCNO。現在は、4th Album[COLLAGE]を販売しており、これからの活動に備えているとのこと。5th Albumの制作も検討中ということなので、次はどんなコンセプトの楽曲に出会わせてくれるのか楽しみで仕方がない。
また、リリース順に楽曲を聴いていくことで、これまで彼がどんな活動をしてきて、どんな成長をしてきたのかがわかるような気がする。すべて独学で制作され、なににもインスパイアされていないからこそ、彼独特の世界観、独創性が完成されたのだろう。
これからも、SNSやサブスクリプションなどを通して活動していくであろう彼から目を離すことができない。
【Twitter】
【HP】
https://officialbcno.wixsite.com/myship
【各配信サイト】
4th Album BOOTH
https://booth.pm/ja/items/1918148