こんにちは、またらんのバンド・ワン・ステップアップ第10回です。
『またらんのバンド・ワン・ステップアップ』
テーマとしてはあなたのバンドの何か足りないもの、どこかパッとしない原因となっているであろうことを毎回色々な視点から探っていくというものになります。
またらん
都内某ライブハウスでPAエンジニアや照明スタッフとして働きながら自身もまたギタリストとしてバンド活動をしています。
またギタリストのための音作りbot(@gt_sound_making)、ギタリストのための音作りブログ(http://guitarsoundmaking.blog.fc2.com/)の管理人もしています。
最近自身の身近なところでバンドの解散やメンバーの脱退が非常に多くなっています。
バンド界全体を見てもバンド数自体が減っているように思います。
そしてその解散や脱退するメンバーはみんな口をそろえてそろそろ就職したいからって言うんです。
そこでいつも僕は疑問に思うんですけど就職したらバンドってやっちゃいけないの?って思うわけです。
というわけで今回は趣向を変えてせっかくのいいバンドが解散しなくていいようにと音楽との向き合い方について提案させていただきたいと思います。
たしかにバンド中心の生活をしているとお金はないし空いている時間はバイトをしてなんていう生活になってしまう人がほとんどです。
そして音楽でお金を稼げる人は一握りです。
ほとんどのバンドマンは赤字の中自分の生活からお金と時間を切り崩して活動をしているのではないでしょうか。
でもバンドをやめて就職してしまえばバンドの生活をしてた頃よりも時間の制約は多くなるかもしれませんがお金には余裕ができるでしょう。
自分の生活を切りつめていく必要はなくなっていくわけです。
自分の自由なように休日の時間もお金も使えるようになっていくわけです。
でもちょっと待って下さい。
これって給料が増えた以外にバンド活動に没頭していた頃と違いはありますか?
むしろ給料が増えた分音楽活動への金銭的余裕が出てくるといえるのではないでしょうか?
たしかにバイトであれば自由シフトだったけれど正社員になったら平日は出勤しなくてはいけないとかこの日はどうしても休めないとかいろいろなことに責任は生じてきますが、バンドのスケジュールが調整できれば問題無いんじゃないでしょうか?
たしかにメンバー間のスケジュールの調整は難しくなるかもしれません。
むしろ職種によっては自分の自由なようにスケジュールを調整できる場合もあります。
たしかにツアーを回るといったような長期的に休みが必要な活動はできなくなるかもしれませんし副業にあたってしまう場合もあるためレーベルへの所属が難しくなったりするというようなことはあるかもしれません。
そのためバンドで飯を食ってくというような考えは捨てざるを得ないかもしれませんがいい音楽を作るということにそういった思考は必ずしも必要ではないでしょう。
今アーティストが減っているという要因の一つに音楽で夢を見ることが難しくなったということがあります。
この場合の夢というのはアーティストとしてデビューして音楽だけで生活を自立させるということでしょう。
これは音楽を職業、生活手段としてとらえている考え方ですが、なにも音楽で生活をしなくちゃ音楽をしていてはいけないというわけではありません。
むしろ自己実現の手段として音楽活動をしていくという考え方があってしかるべきだと思います。
つまりはざっくり言ったところでの趣味バンです。
趣味バン、社会人バンドと聞くとバンドでの生活を夢見て駆け抜けてきたアーティストはどうしても下に見てくる人は多くなります。
そういう見方をしてしまうようになってしまうことも否定はできません。
なぜかというと現実としてそういった志向のバンドは自己満足のためのライブをしてしまっているバンドが多いからです。
演奏能力が高いわけでもなく、ライブがうまいわけでもない。
そういったバンドを多く見てきているからこそそう考えてしまうことは仕方がないといえるかもしれません。
しかし趣味バンや社会人バンドがそういう志向でやらなければいけないという制約ももちろんありません。
つまり圧倒的上昇志向をもった趣味バンをやればいいわけです。
集客もしっかりやるし、CDも作る、物販もファンに喜んでもらえるものを作る。
でも各メンバーの生活ペースに合わせた活動をする。
そういった考え方のバンドが今後は増えていくでしょう。
こういった活動スタンスに切り替えると考えれば解散や脱退という選択をしなければなくなるバンドというのは減るように思います。
もちろんメンバーの中で俺はそれでもプロを目指したいといってスタンスが合致しなくて解散や脱退という道をたどるバンドもあるでしょう。
そうやってバンドを失う人がいたとしてもそういう考え方の人が増えればそういった人たちが集まってバンドが組めるでしょう。
そういう形でも多くの人が音楽とかかわっていけるようになればと思っています。
text by またらん
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