おそらく日本ではあまり例を見ないSSWB(シンガーソングライターベーシスト)という一風変わった肩書を持つアーティスト、CHIYU。

元々はロックバンドSuGのベーシストとして活動をスタートし、2010年にメジャーデビュー。そして2017年の同バンドの解散後、ソロミュージシャンとしての活動をスタートさせた。

「影響を受けているのはJ-POP」と公言しており、「シーンに合わせて、世界観をわかりやすく作っている」との言葉通り、楽曲にはポップセンスが満載。ロック色の強いものでもポップ色が強いものでも、どちらにも極めてキャッチーなメロディーを乗せることが出来るメロディーメーカーで、バンド時代とはまた違った世界観と音楽性を表現している。

またソロのアーティストとしての活動だけに留まらず、ドラマや舞台への出演経験もあったり、ベーシストとしてPENICILLINやgremlinsのサポートに入ったりと活動の幅は広い。ファンクラブのコンテンツも豊富で、配信も多く行うなど、隔日ペースで更新。「楽曲制作も常に行っている」といい、文字通り精力的に活動中。




・CHIYU「Egoistic GAME」Music Video (Full ver.) 




2019年7月にリリースされた2ndミニアルバム「Notice of Arrival」に収録されている楽曲「Egoistic GAME」。この楽曲にはCHIYUのポップセンスが凝縮されているといえるだろう。 

サウンドはディスコファンクとでもいうべきダンサブルでグルーヴィーなサウンドで、そこかしこにブラックミュージックが香る。カッティングが目立つギターやブリブリのベースにそれは象徴されている。

しかしそこに乗せられているのは間違いなくJ-POPのメロディー。特にサビのメロディーラインは圧倒的にキャッチーで、J-POPで育ってきた日本人であれば間違いなく誰もが好きになれるメロディーだ。ブラックミュージックのような本格的なサウンドが好きな人でもJ-POP好きでも、どんな人でも楽しめる楽曲となっている。




・CHIYU / 2nd Mini Album「Notice of Arrival」Trailer 




こちらは先の「Egoistic GAME」が収録されているミニアルバム「Notice of Arrival」の全曲試聴が可能なトレーラー映像。 

1曲目で表題曲の「Notice of Arrival」は、幕開けにふさわしい、何かが始まるムードがたっぷりのダンサブルなサウンド。2曲目「Secret Missions」は疾走感溢れるロックサウンドに、同じく疾走感のあるメロディーが乗った1曲。3曲目「film#0」はさらにロック色を強めたパワフルなサウンドが印象的。そして先の「Egoistic GAME」が4曲目に入り、5曲目「コピー人間」では切なげなメロディーをJ-POP・J-ROCKと共鳴するようなロックサウンドに乗せて歌う。6曲目「FREAKY DANCE」は合いの手が印象的な、楽しく踊れる楽曲。そして7曲目「wiθ U」は彼の持つキャッチーさが爆発して、圧倒的にポップで華やかな、笑顔誘う1曲。

少し聞いただけでも粒ぞろいで、“THIS IS J-POP”とでもいうべき、ポップセンス溢れるアルバムになっていることが分かる。



元々GLAY のボーカルTERUに憧れて上京してきたというCHIYU。GLAYといえば、J-POPの歴史に間違いなく名を刻むといえるほど、ポップセンスに溢れたバンドだ。 

そんなGLAYに負けず劣らずのポップセンスを持っているCHIYUも、日本の音楽史に名を刻む存在になりえるだろう。そんな存在をチェックしておかないのは、間違いなくもったいない。




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