正直洋楽だと思っていた。
エミ・マイヤーの楽曲は聴いたことがあった。
トヨタプリウス等多くのCMソングで活躍する彼女の楽曲は私以外にも多くの人が耳にしているはずだ。
楽曲は後ほど紹介させていただくが日本でも活動しているアーティストのものだとは全くもって思っていなかったのだ。
まずは彼女のプロフィールから見ていこう。
日米を拠点に活動するシンガー・ソングライター。日本人の母親とアメリカ人の父親の間に京都で生まれ、1才になる前にアメリカのシアトルに移住。07年にシアトルー神戸ジャズ・ボーカリスト・コンペティションで優勝。ジョー・ヘンリー、ヤエル・ナイムなど著名アーティストと共演を重ね、各地の大型フェスにも出演。その歌声と存在感で多くの聴衆を魅了してきた。
09年にリリースされたデビューアルバム「キュリアス・クリーチャー」は iTunes Storeや多くのCDショップのJAZZ チャートで首位を獲得。iTunes StoreではJAZZカテゴリーの年間ベスト・ニュー・アーティストにも選ばれた。暖かなスモーキー・ヴォイスは数々のCM(三菱UFJモルガン・スタンレー証券、ダノン「ビオ」、セイコー、レクサス「IS」、ソニー「BRAVIA 4K」、キャノン「EOS C500」、トヨタ自動車「プリウス」、NTTドコモ「キッズケータイ」、キリンビバレッジ「午後の紅茶」、キユーピーライト、アヲハタ55ジャムなど多数)でも聞くことができる。
11年はノラ・ジョーンズやシェリル・クロウ でグラミー賞に輝くエンジニア、ハスキー・ハスコルズがミックスを手がけたサードアルバム「スーツケース・オブ・ストーンズ」をリリースし、高い評価を得る。12年のミニ・アルバム「LOL」は収録曲「オン・ザ・ロード」がTOYOTAプリウスのCMでオンエアされ、スマッシュヒットとなった。またJazztronik、ケン・イシイ、大橋トリオ、Def Tech、さかいゆう、永井聖一らとの共作曲でも幅広い層に支持されている。
2015年は冨田ラボ feat.Emi Meyer名義で坂本真綾20th記念トリビュートアルバム「REQUEST」に参加、大ヒットした映画「ビリギャル」でも劇中歌3曲を歌っている。
2016年6月22日に熊本地震被災地の復興を支援するためのシングル「You & 愛」を配信リリースした。
彼女のことを知っていくと彼女の魅力はとても沢山あることに気づく。
まずはそのルックス。
いきなり音楽とは関係ないところで申し訳ないがめっちゃ美人だ。
ここについて長々と語ってしまっても記事としてふさわしくないため自重させていただくがルックスもアーティストの武器であることには間違いないだろう。
そしてやはり彼女の最大の武器はそのルックスからはちょっと意外に思える声である。
スモーキーボイスといえばいいのだろうか優しくも美しい声がクセになる。
そして声だけでなくその楽曲も負けず劣らず魅力的だ。
ジャンル分けをするなら彼女はジャズシンガーに分類されるのだろうが彼女の音楽性はジャズにとどまらずポップス、R&B、ソウルなど多くのジャンルのエッセンスも多分に含み普遍的な良い音楽といえるであろう。
今までの作品が軒並みロングセラーを記録しているのはまさにその結果に違いない。
そして忘れてはいけないのは彼女がシンガーソングライターであるということだ。
日米のハーフでありバイリンガルな彼女の詩世界には日本だけで生活する私たちでは気づくことのできない日本語の美しい表現が取り入れられておりハッとさせられる。
そして私が洋楽だと勘違いしていた理由の一つなのだが(アメリカ育ちだから当たり前だが)英語の発音が完璧だ。
英語で歌う楽曲は日本語にはない英語独特のリズムの強さがカギになる。
正直日本人が英語で歌う楽曲ではそのあたりの魅力を存分に引き出すことが難しい。
海外アーティストがたまに日本語詞の楽曲を出すことがあるがそれを聴いた時の私たち日本人の違和感のようなものが付いて回ってしまうのだ。
しかし彼女の楽曲は英語のものだろうと日本語のものだろうとそういったものが一切ない。
そして彼女の実力は数多くのアーティストにも認められたものだ。
それはジャンルを問わない著名なアーティストとの共作の多さからも見ることが出来る。
たとえばラップシーンからはShing02やDef Tech、スカバンドのクール・ワイズ・マン、レゲエからはSPICY CHOCOLATE、テクノのケン・イシイ、J-POPからは大橋トリオ、さかいゆう、冨田ラボ、相対性理論のギタリスト永井聖一などクロスオーバーしまくっている。
フジロックをはじめ、多くのフェスにも出演していることまで説明すれば彼女の実力を疑う人はもういないだろう。
では、冒頭に挙げたプリウスのCMソングとして起用された楽曲を聴いてもらおう。
あぁ!これか!!となること必須である。
洋楽だと思ってたよ!って人は私以外にもたくさんいるのではないだろうか?
聴き心地が素晴らしく良く、それでいてPOPながらも深みも感じる。
プリウスのイメージアップに十二分に貢献している。
しかしこれだけを聴いても彼女をジャズシンガーとして認識できないかもしれない。
やっぱりシアトルー神戸ジャズ・ボーカリスト・コンペティションで優勝経験のある彼女の本領発揮といえるジャズも聴いてもらいたい。
それにとてもちょうどいいアルバムが発売されているのでそこからの1曲だ。
1936年喜劇王チャールズ・チャップリンの映画『モダン・タイムス』で使われ以降ジャズスタンダードとして定着している『スマイル』だ。
やはり彼女の歌声はジャズに素晴らしく合う。
これを流しながら記事を書いているのだが自室ではなく、まるでヨーロッパのお洒落なカフェで記事を書いているような気分になってきた。
しかしてこの『スマイル』の収録されているアルバム「モノクローム」は彼女の歌うジャズスタンダードを集めたもの。
ジャズの入門として楽しめるアルバムとなっている。
エミ・マイヤーと永井聖一
モノクローム
Emi Meyer sings Jazz Standards.
スモーキー・ヴォイス、ピアノ、甦る名曲たち。パリでレコーディングされたロマンティックなジャズ・スタンダード集。
発売日:2015年9月2日
品番:VITO-125
価格:¥2,500+税
*先行配信シングル「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」が iTunes Store ジャズ・シングルチャート1位を獲得!
*セイコー CM「Seiko Clock Orchestra 演奏篇」でエミ・マイヤーが歌った「ムーンライト・セレナーデ」アルバム・ヴァージョンを収録!
1.Fly Me To The Moon
2.Moon River
3.I'd Rather Go Blind
4.If I Think Of You
5.Cheek To Cheek
6.Smile
7.Moonlight Serenade
8.My Funny Valentine
9.Monochrome
10.Home
11.What A Wonderful World
彼女が気になってジャズにも興味が出てきた!なんて人やエミ・マイヤーなんて知ってて当たり前だろ!なんてジャズファンの方も楽しめるイベントも一件紹介しておきたい。
ジャズを中心としつつもジャンルも国境も超えたイベントだ。
まさにエミ・マイヤーにピッタリなイベントといえるであろう。
サントリーウイスキー角のCMソングを歌った畠山美由紀にラテンジャズの巨匠オマール・ソーサ、日本を代表するタップダンサー、熊谷和徳等豪華な出演者がそろうまたとないイベントなので見逃すことがないようにしたい。
なにか行き詰ってしまっているミュージシャンにとっては新たな刺激で風穴を空けるきっかけになりそうなイベントだと個人的には思う。
読者の方々是非クロスオーバーから生まれる新たな世界を体感してきてはいかがだろう?
ジャズ・ワールドビート 2016
7月16日(土)
めぐろパーシモンホール
■大ホール
出演:オマール・ソーサ/熊谷和徳/畠山美由紀/エミ・マイヤー with ダブルトーラス
MC:中川ヨウ
16:15開場 / 17:00開演 (20:00終演予定)
S席 6,800円(1F、2F前方・税込)
A席 5,800円(2F後方・税込)
※目黒区民500円割引有り、取扱いはめぐろパーシモンホールのみ。
※当日券500円増し
※未就学児のご入場はご遠慮ください
■小ホール
~アフタヌーン・サロン・ジャズ~
出演:ダブルトーラス/スガダイロー/小沼ようすけ/間を奏でる
13:30開場 / 14:00開演 (16:00終演予定)
自由席 3,500円(整理番号付・税込)
※目黒区民500円割引有り、取扱いはめぐろパーシモンホールのみ。
※当日券500円増し
※未就学児のご入場はご遠慮ください
■1日通し券
7,800円(大ホールS席+小ホール自由席・税込)
※前売のみ ※取扱いプランクトンのみ
【チケット取扱い】
プランクトン 03-3498-2881
【プレイガイド】
◆めぐろパーシモンホール 03-5701-2904
◆チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:291-321)
◆ イープラス