ダークテイストな楽曲×激情溢れるヴォーカル。ピアノの弾き語りで、生々しい感情やありのままの人間を歌う立花綾香。2010年4月に熊本県熊本市のイメージソング「ときめいて・くまもと」を歌う。2011年に行われたYAMAHA主催「The 5th Music Revolution」九州ファイナルにてグランプリ、ジャパンファイナルにて奨励賞を受賞。2016年1月、TVアニメ『灰と幻想のグリムガル』の音楽を総合プロデュースするクリエイティブ・ユニット「(K)NoW_NAME」のヴォーカルに抜擢。また自身のライブの日の雨率がほぼ100%という驚異の雨女でもある。好きな食べ物は小麦粉、ハンバーグ、和菓子。この世で最も苦手なものはケーキのスポンジ、人参である。




本来、人が隠すようなことをストレートに歌った楽曲で私は衝撃を受けた。「ピアノ弾き語り憑依系シンガー・ソングライター」とは彼女をわかりやすく表しているなぁと感じる。車の運転をすると性格が変わるというような類のイメージがそこにはある。では普段の彼女はどんな感じなのかという疑問も当然ながら湧いてくる。




こちらのUstremeでの番組で彼女がゲスト出演したものを見ると喋っている時は本当に普通の女の子という印象だ。しかし15:30~は彼女のライブ演奏の様子がおさめられているのだが、やはり演奏を始めた瞬間スイッチが入ったように目の色が切り替わる。途中で機材トラブルが発生した際には一瞬普段の彼女に戻ったようだが曲に戻った瞬間にはもうその顔はなくなり、また目の色が変わりトラブルを感じさせない力強さでリスナーを引き寄せる。


どこかにひねくれたものを抱えたような生々しく人間臭い歌詞と独特の力強さを持った歌声、そして独特なボーダーレス感の漂う楽曲。この全てが彼女に憑依しているかのように演奏する瞬間の彼女はそこに存在してるのだ。彼女の楽曲はPOPSに留まらずROCKやクラシックなど雑多な音楽を嫌みなく吸収したもののように感じる。実際彼女は音楽自体に深い興味があったわけではなく流行っていた音楽を聴いていたということなので、何か特定のジャンルに囚われずに音楽をインプットしてきたのだろう。


その結果何かに傾倒したような形でないハイブリッドな楽曲を彼女は書くようになったように思う。とはいえ、特別音楽に興味を持っていたわけではない彼女がこれだけの楽曲を書くということは、やはり曲を書くときの彼女にも何かが憑依しているようにも思えてくる。彼女はライブを中心とした活動をしているため、やはりライブハウスでのライブには鬼気迫るものがある。それこそ作曲の瞬間以上に我々の前にありありとアーティストとしての立花綾香が姿を現すのだ。そんな彼女を(あくまで映像でだが)見て私はまさに彼女に憑りつかれてしまったのだ。



この彼女の存在感、パワフルさというのでは足りないような得も言われぬ力を存分に体感できるワンマンライブが決定している。バンドセットでのライブも予定されているためより彼女の魅力が伝わる1日になることは間違いないだろう。そしてこの日あなたも彼女に憑りつかれるかもしれない。


文・またらん



立花綾香オフィシャルホームページ

http://tachibanaayaka.wixsite.com/tachibanaayaka