「この4人なら、この音楽でなら本気で勝負出来る。全員で天下を取りに行く。」AIOLIN、仲間と共に熱狂の夢の花を咲かせた2周年単独公演を渋谷TSUTAYA O-WESTで開催。5月には3rd ALBUM「Fate」を発売し、初の東名阪ワンマンLIVEツアーを行うことも発表!!

  「AIOLIN 2nd Anniversary ONEMAN ANTITHESE~AIOLIN 過去最大の挑戦 全員の夢を乗せて~」。彼らの強い意思を示したそのタイトルに触れたとき、素直に「AIOLINらしいなぁ」という感想を抱いた人たちも多かったのでは??。この日は、会場に足を運んだ人たちのみならず、ライブには行けずとも、彼らの世界観へ魅了されたすべての人たちがAIOLINに託した夢を花咲かせる日。2月6日(水)、始動から2周年を迎えたこの日AIOLINはTSUTAYA O-WESTの舞台に立っていた。一年前に決めたという大舞台だ。この空間に描いたAIOLINの物語を、ここへ記そうか。。。


独特な美しさと世界観を放つSEの音色に乗せ、舞台へ姿を現したメンバーたち。息を呑むようにステージを見つめる観客席へ向けて放たれた最初の一音はヴァイオリンの音色だ。ライブはヒカリトの奏でる艶やかなヴァイオリンの調べに重厚な音を塗り重ねてゆく『Antithese』から幕を開けた。麗しくも憂いを持った歌声と豪快な音の交じり合う楽曲が、触れた人たちの意識を黒い奈落の底へ引きずり込む。祈りのように胸に堕ちるヒカリトの歌声。誰もが彼らに導かれるまま、熱い音のうねりの中へ心地好く身を浸していた。

  気持ちを荒々しく掻き立てるヴァイオリンの音色へ刺激を受け、感情が激しく沸き立つ。次に飛びだしたのが『Distress』だ。サビで会場中に響かせた、メンバーと観客たちとの想いを重ねあった雄々しき歌声。間奏での、気持ちと身体をぶつけあったバトル。美しく猛るシンフォニーは、感情の針を振り切るようにどんどん熱を上げてゆく。曲中の圧巻のヴァイオリンソロも見ごたえ十分だ。そのまま今度は嘆きや決意の心を現すように響くヴァイオリンの音色と、唸りを上げ疾走する音を背負いながら、ヒカリトが『Remember The Name』を突き付けた。気持ちを剥き出した勢いに圧倒されるどころか、負けまいと牙を剥く観客たち。優美さと豪快な音が錯綜する中、誰もが感情の螺子を狂わせ、恍惚の宴の中へ嬉しく身を投じていた。




  「ついにこの日が来ました。今までで一番の、最高の夜を始めようか、ついてこいWEST!!」、レイスの轟音ベースソロから始まる『Vanity』を掲げAIOLINは観客たちを騒ぐ熱狂の中へ連れ出した。ノイズにも似た重く激しい音を次々と突き付け、理性を破壊するメンバーたち。宴は、己を開放してこそ楽しめる。みずからを解き放ち、本性を剥きだしてこそ恍惚を覚える。それをAIOLINは導き出していった。「まだまだやれますか!!」、激しく貫く衝撃に頭がブッ飛んだ。轟音巻き起こす『Bullet』を撃ちながら、剥きだした気持ちのままに雄々しく攻めるメンバーたち。感情的な歌声と旋律が次々と重なり、観客たちを暴れる野獣へ変えてゆく。理性なんか捨て去り、叫びたい気持ちのまま声を荒らげ続けろ!!。心を開放するとても美しい旋律と、身体を激しく貫く重厚なリフビートが重なり合う。そこは華やかで美しい楽園のよう。なのに、その楽園を壊したいくらいに暴れたい。彩色煌めく歌や演奏を届ける『Colors』はヒカリトと悠のツインギターソロが印象的だった。疾走感溢れる音の光の中で心が騒ぐ感覚を覚えずにいれなかった。

  物語は暗転。ヒカリトの手にしたヴァイオリンが奏でる『Violin Solo-Y saye Sonata No.3 Ballade』クラシックの超難曲だ。哀愁と超絶技巧が導く音色は、次の物語へ観客たちを連れ出した。

  重厚ながら他の楽曲と異彩を放つ音が呼び込んだのが、最新シングルの『Orpheus』だ。哀愁を抱いた美しいヴァイオリンの調べ。その音色へ導かれるように、重厚な音を重ねる演奏陣。嘆く心を大空へ解き放つように歌う声に強く惹かれた。哀愁な色に染まった世界へ、狂おしく心締めつける物語へ、想いを傾けずにいれない。狂おしいオルフェウスの物語はまるで映画を目の前で観ているかのようだ。と突然、次の曲では気持ちがはしゃぎだした。カラフルな音の粒々の中へ濃淡な旋律を重ねながら、独特な世界を持つ『When I Close My Eyes』を演奏。派手な音では無いが、吸い込まれるような世界とメロディーだ。ボーカルソロでは静かなピアノに乗せた唯一無二の歌声が響いていた。消え入るように儚く切なさを表現するヒカリトの歌声は、AIOLINをAIOLINたらしめる至高の表現楽器とも言えよう。この壮麗な物語に身を投じ、素直に酔いしれていたかった。




  「この唯一無二の世界を楽しんでください」。これまでの荒ぶる表情から一変。とても美しい旋律の上でヒカリトが歌いだした。ここからは穏やかな世界へ…と思った瞬間、これまで以上に重厚な黒い音を演奏陣が突き付けた。切なさと荒ぶる感情とを交錯させ歌いあげた『Tear In The Rain』だ。なぜ、心がこんなにも激しくむせぶのだろう。隠した傷や痛みへ伸ばした手に優しさを覚えたとき、人は素直に心を激情させてしまうのかも知れない。小説を読んでいるかのような景色が目に浮かんだ。





「こんな大切な日だから…あなたたちに出会えて良かった。この歌を贈ります。」。悠のバッキング演奏へ乗せて、感情を紡ぐようにヒカリトが歌いだした。Seiyaやレイスの重さを携えた演奏がそこへ重なると同時に、楽曲は『Illumination』へ。リズム隊の演奏は重厚さを抱えながらも、それ以上に、美しい翼を羽ばたかせるような前向きで華やかなヒカリトの歌と楽曲の旋律に導かれ、心は大空を舞い続けていた。とても胸をギュッと温かく抱きしめる歌声だ。メロディアス…そんな短絡的な言葉で語るにはもったいないくらい、その歌声に、シンフォニックな楽曲へ、心は温かく包まれていた。「大切なこの場所を、何時までも守らせてください」、ヒカリトのその言葉へ、同じ言葉を返したい。


 「今日、俺達は始動して2年を迎えました。今の俺たちが魅せられる最高の贈り物を届けようと思っています。どんなきっかけであれ今ここに、俺たちとあなたたちは出会うことが出来ました。この場所にしかないもの、ここでしか聴けない音をあなたたちは愛してくれているんだよね。この場所に集まってくれたことを本当に感謝しています。今日この場所を選んだことを絶対に後悔させない。俺たちにしかできない、そんなライブをやろうぜ!!」(ヒカリト)。すべての心のわだかまりを解き放つように。。AIOLINは進撃の音を高らかに鳴り響かせ、豪快でシンフォニックな『Over The Destiny』を演奏。ありあまる熱がフロアを燃やすようだ。今はただただ、沸きだした熱の中へ溺れていたい。感情が求めるまま、熱した宴の中で自分を素直に解き放ちたい。
  「こんなに間違いだらけの世界で、出会ってくれてありがとう。特別な日だからさ、今震えるくらいに嬉しいんだ」。素直に想いを吐き出すヒカリトの言葉へ想いを返すように、会場中の人たちが、身体を騒がせるラストナンバーの『Error World』へ飛び乗り、その場で思いきり飛び跳ねながら、メンバーらと一緒に熱を感じあっていた。
  心を揺さぶる物語の数々を、ライブ特有の熱情に変え届けてきたAIOLIN。終始、現実を忘れた世界で混じり合えたことが嬉しかった。そんな独創的な物語を彩る大切な登場人物の一人になり、その物語へ熱狂の花を添えられたことが何よりの喜びであり、まさに夢のひとときだった。

 アンコール。ピアノの演奏に乗せ、AIOLINはふたたび物語を紡ぎ出した。触れただけで壊れそうな切々としたピアノの音色へ、哀切さを抱いたヴァイオリンの旋律が寄り添いだす。失った想いや思い出にすがるよう、AIOLINは儚いバラードナンバーの新曲『Someday』を披露。今にも壊れそうな想いを嘆くように歌うヒカリト。その様を、誰もが優しく抱きしめるように見つめていた。いや、見つめていたかった。ひび割れた気持ちを壊さず抱き締めるように、バラード『Faded』を歌唱。とても胸に突き刺さる歌だ。悲しみへ、同じ悲しみを寄り添えることで、僕らはその痛みに僅かな温かさを感じていた。隠していた心の傷を思い返しては、嘆く想いへ浸ることで生きる実感を覚えていた。この歌に救われたファンも多いだろう。
  何度も深呼吸をした後、ヒカリトが次の曲を歌い出した瞬間、息を呑む会場。曲を初めて聴いた筆者もこの楽曲がどれほどファンとバンドにとって大切かを理解するのに時間はかからなかった。
心を温かな光で満たすように、AIOLINは最後に『Precious』を届けてくれた。触れた人たちの心へ希望や愛しさを捧げるよう、大切なメッセージを全力で届けようと彼らは『Precious』を歌い奏で、想いを告白していった。「僕らは別れるために出会ったわけではありません。あなたたちの大切なものを、これからも自信を持っていつまでも愛し続けてください。」最期にヒカリトの語った言葉が、ずっと胸に響いていた。

  止まぬ声と拍手に導かれ、みたびAIOLINは舞台へ姿を現した。そして、メンバー一人一人が想いを語りだした。
  「2周年、でっかいところで迎えられて本当に嬉しく思っています。この業界2年やって、3年やって駄目だったら…と言われてるけど。俺らは信じた気持ちを手にして突き進んでいく。これからも俺たちと一緒に夢を追いかけていこう」(Seiya)
  「AIOLINの2周年ということで、2年間バンドを続けられたことに感謝しております。AIOLINはまだ止まるつもりもないし、どんどん駆け抜けていくので、これからもよろしくお願いします。AIOLINはもっと多くの人たちに届けられる音楽をやっています。いつか皆が『こんなに昔からAIOLIN知ってたよ!』て自慢できるくらい続けて大きくなるのでこれからもよろしくお願いします」(レイス)
  「AIOLINも、無事2周年を迎えたわけですよ。2年続けられるって簡単なことではないです。2年続けられたのもみんなのおかげだし、どんなことがあってもついてきてくれたみんなにはとても感謝しています。3年目も精一杯頑張ります。絶対に負けないのでついてきてください」(悠)
  「どんなに俺達が我武者羅にやったとしても、聞いてくれる皆がいなければバンドは活動出来ません。どんなきっかけであれ、今日この場所を選んでくれてありかとう。1年前にO-WESTでやることを発表したわけだけどさ。その時の俺たちにとってここO-WESTは、無謀な場所でした。でもこの場所を目指して1年間やっていく中、自分の中で大きな変化がありました。すごく大事なことに気づけたんです。大きな会場でLIVEを成功させなければと願うほど…そうじゃないって気付けて。一人一人に届くように、寄り添えるようにと俺は今日まで歌ってきたつもりです。AIOLINの曲と出会ってくれたこと、その一曲一曲がみなさんの中で特別なものになっているかもしれない。そこに気付けてさ、俺はこれからも、バンドがどんなふうになったとしてもこの一人一人へ届けたい気持ちは絶対変わりません。そうやって出会ってくれたあなたたち一人一人が、今この空間をつくってくれたんだと思います。この音楽でなら本気でシーンと勝負出来ると思っています。この音が一人一人に届くように、これからも俺たちは届け続けていきます。絶対あきらめないからな。あなたたちも、一人一人自分が好きなものをとことん貫いて愛してあげてください。そして、何時か必ずでっかい場所でこの音を響かせようぜ」(ヒカリト)

  沸き上がる情熱を、ほとばしる熱気を音と歌に乗せ解き放とうと、AIOLINは『Ark Night』を突き付けた。バンドにとって始まりの一曲。壮麗な音色の上、雄々しい声と演奏を武器に、彼らはフロアーへ向かって熱く燃やした魂を投げ続けていった。 メロディと歌詞が突き刺さる。
  「いつでもこの場所で待ってるから」。最後にAIOLINは、滾る気持ちを熱狂の中で分かち合うように、互いに結び合った絆をさらに固く結ぼうと『HOME』を届けてくれた。とても感情的で一人一人の目を見て歌うヒカリトがとても印象的だった。気持ちを剥き出したその歌声を、しっかり受け止めた。曲の中盤では、メンバーとオーディエンスが互いに歌を交わす光景もあった。何も着飾らない素顔をさらけだしたその歌声が、何度も何度も心をえぐるように響いてきた。いや、もっともっとえぐって欲しい。そこに生まれた空間へ、もっともっとAIOLINの愛情を埋め込みたいんだもの。

 そしてAIOLINは、この日新たなニュースを届けてくれた。それは5月1日(水)に新たに制作する3rd ALBUM「Fate」をリリースし、その新譜を引っさげ初の東名阪ワンマンLIVEツアーを行うこと。彼らの攻勢はまだまだ手を緩めることはない。AIOLINが描こうとしている夢の景色、その仲間にあなたも加わらないか。 
表現者として圧倒的な存在感とオーラを放ち続けるヒカリト、そして彼が表現する世界を大切にアウトプットし同じ方向を向いて手を取り歩くメンバー。

AIOLINはなんて真っ直ぐなバンドなのだろうか。三年目の彼らからも目が離せない。




PHOTO:池村隆司
TEXT:長澤智典


AIOLIN Web
https://aiolin.com/
AIOLIN twitter
https://twitter.com/Aiolin_Official

AIOLIN - Someday [Official Music Video]


AIOLIN - Orpheus [Official Music Video] 



★インフォメーション★


AIOLIN 3rd ALBUM「Fate」2019年5月1日(水)リリースが決定!
そのアルバムを引っ提げての初となる東名阪ワンマンLIVEツアーも開催決定!

5月11日(土)心斎橋VARON(大阪)
6月29日(土)名古屋zion(名古屋)
7月15日(月・祝)立川BABEL(東京)

―セットリスト―
『Antithese』
『Distress』
『Remember The Name』
『Vanity』
『Bullet』
『Colors』
『Violin Solo-Y saye Sonata No.3 Ballade』
『Orpheus』
『When I Close My Eyes』
『Tear In The Rain』
『Illumination』
『Over The Destiny』
『Error World』
-ENCORE-
『Someday』
『Faded』
『Precious』
-W ENCORE-
『Ark Night』
『HOME』