「学校」。それはかけがえのない青春の場であり、将来へはばたくための準備の場であり、大人による管理と子どもたちによる「自由」への欲求の戦いの場でもある。
管理に抗い、個性を発揮しようとし、社会が求める「理想像」に対するカウンターカルチャーであろうとして、いわゆる「ヤンキー」「不良」と呼ばれるグループの暴走は、ときに学校の「リーダー」として子どもたちの先頭に立ってきた。
そして現代。「さとり世代」と呼ばれる子どもたちは、旧世代の「不良」とは違ったかたちでのカウンターカルチャーを確立させつつある。その文化の最前線を走るべく結成されたのが、ボーカル&ダンスグループ「新しい学校のリーダーズ」だ。
所属集団をないがしろにするわけではなく、社会に真っ向からぶつかるわけではなく、ただドロップアウトするわけでもなく。そんな現実的な生き方の中で「個性」「自由」を見つけ出していく。彼女たちはそんな、新しいアンチテーゼの表現を追求しながら走り続けている。
メンバーはMIZYU、RIN、SUZUKA、KANONの4人。2015年に結成され、その直後からロッテ「Fit's」のCMに出演するなど、一気に活動を加速させた。メディアへの露出も増えていき、2017年にはビクターエンタテインメントよりメジャーデビュー。以降もユースカルチャーのひとつの可能性を投げかけながら、話題を集めている。
これまでにROCK IN JAPAN FESTIVALやSUMMER SONICといった大型フェスにも多数出演。その注目度は、ブレイクまで秒読み段階にある。
・恋ゲバ
2019年2月に公開されたばかりの先行配信シングル「恋ゲバ」は、作曲をH ZETT Mが、作詞を松永天馬が担当。その歌詞は恋に憧れて暴走する少女の感情をセンセーショナルに描き出し、語感とメロディの絡みがどこか懐かしい歌謡曲のような香りを漂わせる。
メインボーカルを務めるSUZUKAのハスキーな歌声も、まるで昭和のスター歌手のような圧倒的なインパクトと存在感を示し出す。
「ゲバルト」を語源に、何かのためなら何でもしてしまう人々を表す「ゲバ」。恋のためなら舞い上がってしまう思春期の心情は、まさに「恋ゲバ」という表現がぴったりだ。
・迷えば尊し
青春とは「迷い」の時期でもある。誰もが青春の中で抱える葛藤を、遊び心を織り交ぜながらもストレートに描き出したのが、この「迷えば尊し」だ。
学校生活を象徴する卒業ソングをもじったタイトル。懐かしの童謡のオマージュを加えた出だしのメロディ。そんな要素が一癖あるノスタルジーをもたらすこの曲は、葛藤を素直な言葉で描いた歌詞によって、青春の悩ましさのなかにある尊さを光らせる。
現役で青春の中にいる10代はもちろん、これまでそんな葛藤を経験した全ての人が共感できる名曲だ。
・最終人類
新しい学校のリーダーズの1stアルバム「マエナラワナイ」。その先行配信シングルとしてリリースされたのが、リード曲の「最終人類」だ。作曲はH ZETT M、作詞は初めての詞提供となる人気バンド、モーモールルギャバンが務めて話題になった。
歌詞は情景を中心としたものになっていて、異世界的な不穏さの中に「教室」「クラスメイト」「スカート」といった身近なワードが挟まれることで、近くも遠い独特の空気感が生まれる。
新しい学校のリーダーズの現在のスタイルを表す代表曲として、必聴の一曲だ。
「踊る、セーラー服と奇行癖。」。新しい学校のリーダーズが掲げるそんなキャッチコピーは、社会の中を上手く生きながらも、その中に自分たちだけの個性、自分たちならではの自由を追い求める姿勢が表れている。
ユースカルチャーの新機軸として、大人への新たなアンチテーゼの先導者として。彼女たちの存在感は、これからますます大きくなっていくだろう。
2019年3月6日には、新たなアルバム「若気ガイタル」もリリースされ、その勢いはより高まる。レコ初となる「無名ですけど東名阪ワンマン ~有名になんかなりたくない。なりたいけど。~ 其の二」も開催予定で、さらなる飛躍を予感させる。
一方で、「校歌に振付を作る」という企画も進行中で、学校文化とポップミュージックの融合の場としても要注目だ。
新世代のカウンターカルチャーの担い手、新しい学校のリーダーズ。その動向に、これからも期待が高まる。
【Twitter】https://twitter.com/japanleaders
【リリース情報】
2ndAL『若気ガイタル』
発売日:2019.3.6
初回盤(CD+DVD)価格:3,600+税 品番:VIZL-1534
通常盤(CD)価格:2,800+税 品番:VICL-65130
【イベント情報】
2ndアルバム「若気ガイタル」レコ発! 無名ですけど東名阪ワンマン ~有名になんかなりたくない。なりたいけど。~ 其の二
名古屋公演
【公演日】2019年3月24日(日)
【会場】ell. FITS ALL
【時間】OPEN17:30 START 18:00
大阪公演
【公演日】2019年3月31日(日)
【会場】梅田Shangri-La
【時間】OPEN16:30 START 17:00
東京公演
【公演日】2019年4月6日(土)
【会場】渋谷WWW X
【時間】OPEN17:15 START 18:00