ハリのある低音で、一度聞いたら忘れないような個性ある歌声を聴かせるシンガーソングライター、玖咲舞。(キュウザキマイ)

中性的ともいえる低音だけではなく、時にその声がそのまま空に駆け上がっていくような高音・ファルセットも響かせる。そんな声の使い方の上手さ、幅の広さも彼女の特徴だ。
元々持ち味でもある低い声はコンプレックスだったという。しかし小学生時代の学校行事によって人前で歌うことを経験。その際、母に歌声を褒められたことをきっかけに、歌手になりたいという夢を抱くようになった。
本格的にシンガーソングライターとして活動を始めたのは21歳の時。当時はバンドを従えたライブ活動を行っていたが、23歳の時に独学でピアノを学び、ピアノ弾き語りスタイルへと変貌を遂げる。2017年には初めての全国流通盤CDをリリース。さらに、ワンマンライブを2度開催し、どちらも満員御礼の大成功に終わる。そして2019年8月には2ndミニアルバム「万有引力」を発売。

ライブ活動は関東を中心に年間100本以上を数えるなど、精力的な活動によってますます注目を高めている。



・玖咲舞 – エイリアンズ




「この星に適応できないまま今日まで必死に生き抜いてきた」エイリアン(宇宙人)の歌。

そんなテーマだけ掬い取ると一見コミックソングのようにも見えてしまうが、その実、歌われているのは「目的も任務も知らずに生きている」ような現代人の虚無感と「メシが美味くて今日も死ねないんだろう。」「君に会いたくて今日も死ねないんだよ。」というささやかな希望に感じる。

そんな虚無感と希望の間で、シンプルで力強いピアノの音と、たっぷりの感情を込めた玖咲舞の歌声が響き渡る。生きていく力を身に着けられそうな、生きるための希望を見つけられそうな気分になる楽曲だ。



・玖咲舞 – 愛の宿




「君のことなんて話したらいいのかな?」「…わからないよ」という会話を繰り広げる二人。そんな不透明な関係性でありながらも、結局この夜も「君」の腕に帰ってきてしまう。そんなやりきれなさや愛おしさを抱えながら窓を開け、もの思いにふける。

この楽曲はそんなストーリーが描かれる、特に可視的な楽曲となっている。この二人がそれぞれに抱える思いのやりきれなさや落としどころの難しさが、そのまま歌声にも込められ、聴いているうちにどんどん感情移入していく。それがこの楽曲の魅力だ。




・玖咲舞 – 2019.1.19 愛の宿 〜 メメント




先に挙げた「愛の宿」と、「メメント」という楽曲を披露しているライブ映像。
メメントは、強いタッチで奏でられるピアノが印象的なナンバーだ。「戦え 今日は死ぬにはいい日なのさ」「疑え 明日が来るなど思うなかれ」と歌うその歌詞も、また力強い。

この映像からは、ライブでのピッチの良さや歌声の強さも感じられる。音程は音源となんらそん色ないほどにしっかりとしており、歌声は力強いタッチのピアノにもまったく負けずに、歌詞をしっかりと聞き取れるくらいに抜け出てくる。こうした高いライブパフォーマンスは間違いなく彼女の武器だろう。



ソロで活動する前の、バンド時代にも楽曲を制作していたという玖咲舞。しかしソロでの活動では、バンド時代とは違う感覚で曲を書いているという。

そんな彼女の曲に共通して感じられるのは、楽曲がすごく映像的だということ。多くの曲で、映像が浮かんでくるような歌詞世界が広がっている。その裏には、映画好き、特にクリストファー・ノーランがすごく好きだという彼女の趣味も関係しているだろう。

生音ではより強くその楽曲の持つ世界観を感じられるので、まずはライブに足を運んでみるのがおすすめだ。



【公式HP】 https://www.mai-kyuzaki.com/


【Twitter】 https://twitter.com/kyuzakimai?s=20

【リリース情報】


2nd mini album『万有引力』


1.寄生虫X

2.デブリフィング
3.エイリアンズ
4.中野区、某日の夜
5.アンドロメダ
6.ワールズエンド

7.超新星★


全7曲 2000円

※現在はライブ会場のみで販売中


【ライブ情報】



2019年12月24日(火)
『玖咲舞プレゼンツ 聖誕☆大☆感謝祭』
@GRAPES KITASANDO
Open 19:00
Start 19:30
Charge 3,000円(1F&1D 1000円)
Support Vn.向江陽子/Vc.安藤葉月

※50席限定、ご予約は「mai.kyuzaki1224@gmail.com」まで