神戸が生んだセンチメンタルヒーロー、アトリエコード

メンバーはGt./Vo.『加藤 拓』、Ba./Vo.『田中 達也』、Dr./cho.『GO→』という3名編成。
元々Ba./Vo.であった加藤と現在のBa./Vo.田中が出会い、加藤がGt.Vo.に転身。そうして結成された。
バンドとしての技術、センスも然ることながら、ハリのある歌声で楽曲の芯を形作る田中、突き抜けるようなボーカルで彩る加藤と、それぞれ個性の強いツインボーカルで時に激しく、時にやさしく観るものを魅了する。

2019年12月28日には、シングル『錆びた鴉』をリリース。現在数々のサポートギタリストを迎え、精力的にその活動の幅を広げつつある。




・レインメーカー / アトリエコード

 



冒頭からしてバキバキのスラップベースで始まるなど、ベースフレーズが前面に押し出された楽曲『レインメーカー』。バキバキのスラップベースは何もイントロだけに限った話ではなく、メロディーラインが奏でられてからも続く。そんなベースラインに終始高揚感を覚える1曲だ。
ただ、ベースが存在感を発揮している楽曲だからといって、日本の音楽の魅力、そして彼らの魅力でもあるキャッチーさが損なわれているわけではない。バンドサウンドとしてのカッコよさと、キャッチーさを兼ね備えているのもこの楽曲の魅力だろう。

ツインボーカルの異なる魅力が十二分に伝わってくるというのもまた、魅力的。田中が描き出す世界観の中に、加藤がハイトーンでぐっと突き抜けていくその瞬間には、きっとハッとさせられるはずだ。



・ニジュウイチグラム / アトリエコード

 



先の楽曲『レインメーカー』制作後に、当時のギターが脱退。スリーピースで活動する最中、「いろんなギタリストサポートしてもらっていたときに制作した」というのがこの『ニジュウイチグラム』だ。

“神戸が生んだセンチメンタルヒーロー”という謳い文句を持つ彼ら。この楽曲では、そのセンチメンタルなムードを強く感じることが出来る。≪いつか形が変わって いつか名前も変わって 今までの事覚えてなくても≫≪生まれ変わって初めてアナタに出逢って また今日から始めよう≫と歌う、切なくて美しいメロディーラインと歌詞の世界観。感情のたっぷり乗ったボーカル。そして疾走感がありながらも情感を込めたサウンド。そのどれもにぐっとくる。



・錆びた鴉 / アトリエコード 




アルバムの先行シングルとして2019年12月にリリースされた楽曲『錆びた鴉』。
メロディーラインにどことなく和ロックのテイスト感じる1曲で、神社で撮影されたMVもそのテイストを加速させる。
サウンド的には疾走感と攻撃力の高さを感じる、一言でいえばかっこいいサウンド。ジャキジャキとしたギターに、存在感の高いベースライン。そして的確かつワイルドに鼓舞するドラミングと、どこをとっても質が高い。日本のロックが好きな人には、特にたまらないサウンドだろう。

高い疾走感と攻撃的なバンドサウンドは、華にもつながる。そのままアニメのオープニングなどに使われていても、何の違和感もない1曲だ。




元々この2020年の春にアルバムのリリース予定があったという彼ら。しかし新型コロナウイルスの影響で延期になり、ようやく来年の春にリリース予定となった。

今後の活動については「ライブバンドなので細心の注意を払いながら活動を精力的に行なっていく」と話してくれた。「レコーディングも滞っていたが、なんとか形にしたのでぜひ聞いてほしい」という新作アルバムにはもちろんのこと、今後のライブ活動にも要注目だ。



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