山陰発、歌モノロックバンド、シロとクロ。
2015年夏、地元山陰にて結成。現在は拠点を東京に移し活動中。
2018年5月、1stミニアルバム『夜の隙間で』をリリース。リード曲『night walking』のMVは再生回数32万回を超え、話題を集める。
さらに同年に開催された『RO JACK for COUNTDOWN JAPAN 18/19』では優勝を果たし、ステージ権を獲得。
2019年10月には『ツタロックDIGVol.9』に楽曲が選出。
翌11月には日本コロムビア主催オーディション『Project110』でグランプリを獲得など、その音楽性は業界内外を問わずに高い評価を受けている。
“歌モノロックバンド”というコピーの通り、その音楽にはキャッチーで耳なじみの良いメロディーが乗る。
温かみのあるボーカル日野の歌声も、そのメロディーを際立てているといえるだろう。
しかしそれでいてバンドサウンドには切れ味があり、時に強くロックな一面が顔をのぞかせる。
2020年12月には、新体制後初のリリースとなるDigital EP『Your Song』をリリースした。
・シロとクロ「Your Song」Official Music Video
風が吹き抜けるような爽やかなサウンドが印象的な楽曲『Your Song』。
メロディーも柔らかくキャッチーで、やはり爽やかだといえる。
しかしその実、この楽曲で描かれているのは爽やかなだけの世界観ではないといえるだろう。
この楽曲では
≪塞いだ耳についた甘ったるいラブソングが 今日だけではやけに寂しく響いた≫
≪別れない理由はどうあがいたってもう一つもない≫
という歌詞からも想起されるように、別れを迎える二人を描いている。
しかもそこにはまだ未練があるから、切ないのだ。
この切なさと音の爽やかさのギャップは、ある種のリアルさを生んでいるといえるだろう。
物語の終わりは寂しく切ないものではあるが、振り返って見る思い出は温かく、爽やかだったりもするもの。
そんなリアルさがあるからこそ、ここで描かれているストーリーがすっと自分の思い出や人生と重なってくる。
・シロとクロ「Tokyo fallin'」Official Music Video
爽やかなロックサウンドが印象的だった先の『Your Song』とはまた趣が異なり、
よりギターロック色・オルタナティブ色の強いサウンドで描かれている楽曲『Tokyo fallin'』。
どちらも2020年12月リリースのデジタルEP『Your Song』に収録されている。
もちろんキャッチーなメロディーは健在で、特にサビではぐっとポップなメロディーとダンサブルなドラミングで気分をぐっと上げてくれる。
しかしその直後にまるでプログレのような鋭利なキメが入ったり、2度目のサビがくるかと思わせてバンドのアンサンブルで魅せる展開に入ったりと、
一筋縄ではいかない展開など、バンドとしての地力の高さが特に光る。
楽曲においては「歌詞が大事だと思っている」と話す彼ら。
2020年11月にGt. 下橋場舞人を迎えてからは、特にそう思うようになっていったという。
是非歌詞にも注目しながらその音を聞いていただきたいバンドだ。
この2021年は「作品を出すのがアーティストの性分だと思っていて、曲作りをしていく」とのこと。
リリース予定もあるというので楽しみに待っておこう。
https://www.instagram.com/shirotokuro04/
配信限定EP『Your Song』