ワンマンライブに向けて、お客さんと一緒に盛り上がれることをしたかった
2013年にシンガーソングライターとして活動をスタートさせてから、最大規模となるワンマンライブを10月22日に新宿BLAZEで開催する中村千尋。自分自身だけでなく、オーディエンスにとっても特別なものにしたいという気持ちから、クラウドファンディングを使った企画を実施。ワンマンを控えつつ、8月には1stフルアルバム『○△□』をリリースした彼女にメールで話を聞いてみた。
いい意味で期待を裏切るくらい、
最高に楽しいライブにしたい
ーー8月24日に1stフルアルバム『○△□』が発売されましたが、まず目を引くのがアルバム・タイトルです。この名前にはどんな意味があるのでしょうか? また、これまでのミニアルバムとは異なり初めてのフルアルバムということで、「こういうアルバムにしよう」みたいなイメージを制作前に何か考えたりしましたか?
中村千尋(以下、中村) このアルバムは本当に、詞もメロディもいろんな曲が入っていまして……統一感がなくてごちゃごちゃしているんですが、そのごちゃごちゃが何だか良いなと思ったんです。人間みたいに○も△も□も、その他の形もあって、みんな違う形でそれを隠そうとしてないことが素晴らしいなぁと思いました。みんな違ってそのままでいいんだ!!という気持ちを込めて、「○△□」(まるさんかくしかく)というアルバム・タイトルにしました。これまでのミニアルバムもそうなんですが、毎回「これが最後の作品になっても後悔しないぞ」という気持ちで作っています。今回は1stフルアルバムですが、出し切ろうと思って作りました。完成した後、こんなに自分が空っぽになったことは初めてで、感動しました。
ーーアルバムの中で中村さんが特に気に入っている曲、もしくは印象深い思い出がある曲というと何になりますか?
中村 全部気に入っていて大好きな曲たちなので難しいですが(笑)、印象深い曲と言ったら「たいむかぷせる」ですね。他の曲は、聴いて下さる人たちに伝えたいことがどうにか伝わるように試行錯誤して作ったのですが、この曲だけはそういうことは一切考えず、ただ自分の思っていることをつらつら書いて歌っているんです。自分の幼さみたいなのものが出ちゃってるんですけど、潔くて逆にいいなと思いました。
ーーミニアルバムの時と比べて、音楽的なアプローチで何か変化はありましたか?
中村 声が大きくなりました!(笑) あとは、歌詞がメロディにちゃんと乗っていて、聴いた人の耳にすーっと入っていけるかどうかを今回は考えてメロディも詞も作りました。
ーー10月22日に開催する新宿BLAZEのワンマンライブは、過去最大規模のものになります。今回、muevoのクラウドファンディングで花道&センターステージを作るプロジェクトを実施、見事達成しました。今回、クラウドファンディングのプロジェクトを「よし、やってみよう!」と思った決め手は何だったんでしょう?
中村 ワンマンライブに向けて、何かお客さんと一緒に盛り上がっていけることをしたいなと思っていて、その一つに、目標を作って皆さんにも楽しんでもらいながら達成できたらいいなと思い、ちょうどお誘いをいただいたのでクラウドファンディングに初挑戦しました。
ーーリターン内容もクラウドファンディング限定の楽曲だけでなく、目覚ましボイスから手料理パーティなど多彩な内容ですが、これらは中村さんのアイデアやmuevoスタッフの意見も取り入れながら決めていったんですか?
中村 どういう内容がお客さんにワクワクしてもらえるか、支援していただいた分を上回るくらい喜んでもらえるか……というのをmuevoの担当の方や事務所のスタッフと話し合いながらリターン内容を決めていきました。いただいたお金以上に喜んでもらえるリターンができないといけないなと思っています。普段のイベントではできないことや、販売できないグッズなど、この機会にしかできないことに挑戦して結果的に皆さんに楽しんでもえるクラウドファンディングにしなければ、目標達成できても成功とは言えないなと思っていました。
ーープロジェクトがスタートする時には、「集まらなかったらどうしよう?」みたいな不安はなかったですか?
中村 不安しかなかったですけど、それよりも喜んでもらえるリターンになっているかどうか、皆さんのツイッターなどドキドキしながら見ていました。
ーー結果的にプロジェクトは目標金額をクリアしましたね。
中村 心臓に悪いからもうやりたくないなと思いました(笑)。でもクラウドファンディングをやらなければ出会えなかった人たちもいて、いろんな形で知ってもらえる場面があるんだなぁと思いました。あとは限定グッズやリターンを考えるのが楽しくて、これから決行していくのがますます楽しみです。
ーーもし次回、また別の企画でクラウドファンディングを使うとしたら、どういうことをやってみたいですか?
中村 今はライブハウスに来たくても来れないような学生さんなどにも喜んでもらえる企画を考えたいなぁと思っていますので、また機会があったら……。
ーー花道&センターステージも含めて、まさにお客さんと一緒に作り上げるライブになると思いますが、10月のワンマンに向けて何かメッセージをお願いいたします。
中村 いい意味で期待を裏切るくらい、最高に楽しいワンマンライブにします!!! 今までの曲もこれからの曲も歌います。集大成のようなライブになるよう頑張るので、期待していて下さい!!! あなたをお待ちしてます。
文・muevo
『○△□』
Village Again Association / ARIGATO MUSIC
発売中
中村千尋
1988年6月15日生まれ。熊本県出身。両親の影響で13歳の頃から作詞・作曲を始め、高校卒業後、上京。音楽学校に入学し、ガールズバンド「たらりらん」を結成。その後シンガーソングライターが集う音楽ユニット「play you.house」(現goosehouse)の第二期住人としても加入。2011年に「たらりらん」の活動に専念する為「play you.house」を退室。2013年「たらりらん」の活動休止し、「中村千尋」としてソロ活動開始。2014年夏、全国17カ所にて路上ライブツアーを決行。同年10月、1stアルバム『どーも中村です。』で全国デビュー。2015年7月、2ndアルバム『雨、上がれば』をリリース。47都道府県ストリートライブを敢行し、渋谷クラブクアトロでのワンマンライブも大成功させた。2016年8月に自身の集大成的な1枚となる1stフルアルバム『○△□』をリリース。10月22日には新宿BLAZEにてワンマンライブ「あなた/1000」(センブンノアナタ)を開催する。
中村千尋 オフィシャルホームページ