2015年始動、脚本系ロックバンド、Use With Caution、通称ゆずこしょー。 ドラマの脚本を演じるかのように、それぞれのパートが作り出す音。熱情も、哀愁も伝えながら。
KILROY
まずは「KILROY」から。 彼らのひた向きな熱さが伝わってくる曲だ。
その姿は明日を疑うことなく、全力で明日を追いかける少年のように、前を向くことを止めない。 そんなまっすぐな音楽性のサウンドとは対照的に歌詞の世界は、〈痛む場所を「痛い」と言うことさえ 許されはしないから〉〈救いなどないさ それでも〉という分かり始めた現実の厳しさと、まだ頑張りたいという気持ちが描かれ、曲に深みを与えている。しかしこれで終わらないのが彼らの良いところ。 ラストのサビでは、〈どこにもない傷をかばってた その手で救えるものがある〉〈弱音をはけるなら 嘘をつけるなら 大丈夫 強く生きれるから〉など、聴いている大人が心を思わず掴まれ、ハッとさせられる展開が待ち受けている。
ライブでも盛り上がるノリやすいメロディに、歌詞のストーリー性が乗っかった勝負曲のひとつだ。タイトルは第二次世界対戦時、アメリカ軍が戦場のいたる所に書いた架空の兵士のラクガキ「kilroy was here」から付けられており、ここに誰かがいたこと=(あなたが)「戦う時に1人じゃないぞ」という彼らなりの応援歌というテーマで作られており、テーマにぴったりと重なる歌詞が絶妙だ。
November Call
「November call」は木漏れ日が射す午後を彷彿とさせる。 “あなたに渡せなかった手紙(言葉)があるんだ。あなたのおかげで前を向けたからまだ走り続けられる。走ることは止めないから、あなたを待っていてもいいかな?”というドラマが脳内に浮かんだ。
よく耳にするフレーズ、〈アナタがいたから〉も、彼らの歌だと特別なものに聞こえるのが不思議だ。 そして“コントレイル”という6文字の言葉を、〈泳いだ旅客機の跡を雲がまねる〉と表現してみたり(“雲がまねる”は後の歌詞の“君をまねる”とかけてあったりもする)、言葉の使い方にこだわり、大事に使うバンドだと感じた。 Use With Cautionの歌詞は、ストーリー性が色濃く、一曲の中でテーマが一貫しており、ドラマを観ているような感覚になる。そして後悔の曲でも、最後にひとつ気付きをもたらす展開が素晴らしい。
レイトショー
最後に「レイトショー」という曲を。 この曲は他の2曲と違い、失恋を描いたような切ないバラードだ。 彼らのバラードは媚びが無い。 後悔は感じるが、負け惜しみを感じさせない。過ぎた時間を忠実に描写している。
【ライブ情報】
2017/10/30 Use With Caution pre,【Life needs spice final】
下北沢ReG
18:00開場/18:30開演
前売り2,300円/当日2,800円
w/
INKYMAP
パステル (O.A)
Pororoca
2017/11/5 GOLD YOUTH FESTIVAL 2017~4th anniversary SP~
立川BABEL・COSMIC HALL・スタジオペンタ2
12:00開場/12:30開演
前売り2,000円
Use With Cautionは17:10-17:35、COSMIC HALLにて
【バンドプロフィール】
twitter公式アカウント https://twitter.com/uwcinfo
Vo.ヨシスエ コージ
Instagram https://www.instagram.com/koji_yoshisue/
Gt.早崎ジニーユウタロウ
Twitter https://twitter.com/nekoyarouzep
instagramhttps://www.instagram.com/METALNEKOYAROU/
Ba.芳賀 慎司
Twitter https://twitter.com/gaha61
Dr.熊澤 伸義
Twitter https://twitter.com/eif69
Instagram https://www.instagram.com/kumanobu246/?hl=ja