今年3月より、本格的に音楽活動を始めたばかりのシンガー・かなまる。
以前より地下アイドルとして活動していたが、のちにグループを脱退し、活動休止期間に、若くしてシングルマザーとなった。出産を経て、諦めきれなかった“歌”に再びチャレンジすることを決意した。
ファンからの勧めで挑戦したミスiD2018にてSKY-HI賞を受賞。彼女の音楽への強い憧れと愛が認められ、ついに自身初となるオリジナル楽曲『生きて』を発表した。
学生時代には一人ぼっちになることも多く、孤独を経験してきたかなまる。
そんな自分を変えようと手にしたのが“音楽”であった。
地下アイドルの経験を経て、彼女の中で膨らみ続ける音楽へのあくなき欲求。アイドルを辞めた後にも根強くあったからこそ、ソロシンガーへの道を切り開くことができたのだ。
「母親でも夢が叶えられる!」そう声を大にして伝えるかなまるの渾身の一曲には、彼女の人生そのものが投影されており、若くして様々な苦悩や葛藤、挫折を経験してきたかなまるだからこそ伝えられる“生”へのメッセージが込められている。
唯一の持ち曲にして、これ以上ないほど彼女自身が伝わるであろう名刺的存在「生きる」の紹介と共に、かなまるの魅力について考えていきたい。
●かなまる「生きて」Music Video
「生きて」の製作を行うためにクラウドファンディングに挑戦し、多くの支援者と豪華な制作陣に恵まれ完成された今作は、かなまるのソロデビューにふさわしい彼女のありのままを焼き付けた一曲となっている。
パワフルに駆け抜けるロックチューンは、歌を諦めなかった彼女の意思そのものを表現しているようで、どこまでも潔くストレートだ。
そして、愛らしいルックスから発されるワイルドなボーカルは力強く、凛々しい。
「私は私で」強い眼差しで突きつけるように歌う瞬間にはぞくっとするほど、野性がちらつく。おしとやかに受け身でいるだけじゃ終われない。欲しいものがあるから、自分から手を伸ばさなければいけない。「自分の在るべき姿はこうなんだ」と語るような歌声で、一曲の間どこを切り取っても熱い魂が込められている。
そして、MVに映されるかなまるにも大きく注目したい。
歌詞に合わせた動きや表情といった、アイドルならではのパフォーマンス力もそのままで、見ているだけで彼女の心と歌詞の意味をまるごと理解することができる。
そして、無邪気に笑う姿もあれば、時折頼もしい母親を感じさせる大人の顔を見せる。
苦悩に苛まれる瞬間と、髪を振り乱してもがく姿、未来を手にするために前を射抜く力強い瞳。そのどれもが彼女の人生経験から生まれるものであり、彼女のすべてなのだ。
これ以上ない孤独と挫折、あるいは絶望を経験し、どん底まで落ちた。しかし、娘という宝が生まれ、音楽という譲れないものに出会った。
自分が動かなければ何も始まらないこと、守るべきものがあること、譲れない夢を持つこと。この気持ちが彼女をどん底から這い上がらせたのだろう。
そのありったけの思いを、リアルな歌詞と魂を込めた歌声に乗せたこの「生きる」という楽曲は、かなまるそのものとして生きているのだ。
娘を持つようになってより彼女の中で明確になった「生」の大切さを、他の誰かに伝えたい。生きる喜びと、あなたらしく生きていいんだよと伝えたい。
そんな彼女の優しい心が、曲終わりにはすっと浮かび上がってくるのだ。
そしてこの楽曲は、音楽はもちろんMVにもメッセージが詰め込まれている。すべて合わせて一つの作品となっている。
MVも合わせて、かなまるの魅力を余すことなく体感してほしい。
シングルマザーが描く夢路。一時は雲がかってしまった道は、音楽を愛し、諦めずに挑戦したことで、再び彼女の目の前に現れた。そして、彼女は迷うことなく歩み出した。どん底が教えてくれた生きる喜びと守りたい人を携えて。
現在ライブ活動は頻繁に行われてはいないが、他アーティストへのMV出演などアーティスト外の活動も随時行っている。また、年末には何やら新しい情報も解禁されるそうだ。きっと、良い知らせであることに違いない。かなまるの情報は本人のツイッターもしくはスタッフのツイッターにて随時確認できるので、ぜひアクセスしてほしい。
【Twitter】https://twitter.com/knmrmr_05