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PENICILLIN ━━ 闇と光をその手に宿すレジェンドが魅せる“90年代ヴィジュアル系ロック”の真髄

PENICILLIN ━━ 闇と光をその手に宿すレジェンドが魅せる“90年代ヴィジュアル系ロック”の真髄

muevo編集部にリクエストが寄せられた「気になるアーティスト」を紹介するmuevo pick up。今回はPENICILLINの登場です。


ヴィジュアル系バンドの歴史は長く、レジェンドたちは今も尚頂点に君臨し、若手バンドを寄せ付けない特別なオーラを放ち続けている。

今回ご紹介するのは、90年代ヴィジュアル系の代表的存在・PENICILLIN。 HAKUEI(Vo)、千聖(Gt)、O-JIRO(Dr)の3人で活動するロックバンドである。

1992年、大学のバンドサークルのメンバーによって結成。2年後にはファーストフルアルバム『Missing Link』をリリースした。

1995年には、5ヶ月に渡りマンスリーライブを開催し、結成3年目にして全公演を即日ソールドアウトさせた。同年9月に行われた渋谷公会堂でのワンマンライブも即日完売。レコード会社3社からCDを同時リリースするなど、インディーズながら飛躍的な活動を繰り広げる。

1996年3月に、ファーストシングル『Blue Moon / 天使よ目覚めて』のリリースと共にメジャーデビューを果たす。同年7月には、新人にも関わらず異例の日本武道館公演を開催。その人気は海外でも話題となり、アジアを中心に人気が広まっていった。

彼らがさらに人気を高めたきっかけが、1998年1月に放映されたテレビアニメ『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』のオープニングテーマに「ロマンス」が起用されたことだった。人気作品であることと、絵柄と音楽とギャップが大きな反響を呼び、マンガ・アニメファンからも注目を集めることとなり、CDは90万枚の売上を記録した。

大ヒットした「ロマンス」は、現在でも多くのメディアで使用されるなど、今や彼らを代表する楽曲としても有名だ。

その後、シングル・アルバム共に数々の作品をリリースしてきたPENICILLINは昨年には結成25周年を迎え、現在に至るまで一度も活動休止をせず、前線を駆け抜けてきた。

今を生きるレジェンドが魅せる“90年代ヴィジュアル系ロック”の真髄とは?11月リリースのミニアルバム『メガロマニアの翼』のレビューと共に見つめていこう。



●ミニアルバム『メガロマニアの翼』

全7曲で綴られる今作は、“90年代ヴィジュアル系ロック”をベースに、華やかな楽曲たちが集う。

トップナンバーを飾るのは「鬼百合」。ダークサイド全開のゴシックロックで、地獄の淵をなぞる甘美なメロディと妖艶な歌声がたまらない。我々がイメージする“ヴィジュアル系らしさ”の真骨頂と言えよう。

闇を見せたところで、続く「Lucifer 〜光をもたらす者〜」は逆に神々しい世界へ切り替わる。シンフォニック・メタルを彷彿とさせる神聖なサウンドに、速弾きギターソロが合わさり、異幽玄な世界を描く。神々しさと毒々しさの融合は、まるで闇と光の共存。両方

HAKUEIの祈りのような歌声が震えるたびに、この楽曲は美しさを増していく。後半にかけては千聖のノイジーなギターリフとO-JIROの力強いドラミングは加速を増し、とてつもないインパクトを残して散る。この圧倒的爽快感も気持ちが良い。

彼らの音楽には、現代のヴィジュアル系バンドに見られるようなカラフルでポップな細工は一切施されていない。元気いっぱい弾けるイマドキロックではないのは確かだ。

PENICILLINの醍醐味は、繊細な美にある。例えば、闇夜に割く真っ赤な一輪の薔薇。もしくは光に照らされた教会で微笑むマリア像。歪むノイズや荒れ狂う音に囲まれようとも、気高く咲き誇り、尊く佇む。だからこそ心を奪われてしまうのだ。


しかし、闇を彷彿とさせる音楽ばかりが、彼らのすべてではない。

4曲目の「バイバイ」では、USロックを豊富ととさせる爽やかながらも哀愁漂うメロディと、叙情的なリフが合わさり、他の楽曲とは異質の空気を放つ。ポップな要素がありながらも、生粋のロックサウンドを貫くことで、ある意味“ヴィジュアル系”というサウンド枠を越えた音像を描いている。タッピングにチョーキングと、叫びまわるようなギターソロに、軽やかなアタックで鮮やかに舞うドラムが聴き心地良く、幅広い世代の耳を虜とさせるだろう。

一方、「WARNING」ではキャッチーなメロディで、一度聴くだけで印象強く残る。シンセサウンドからバンドの生音まで、巧みに使いこなしたハードなサウンドにも関わらず、耳馴染みも良い。HAKUEIの歌声は一言一言が丁寧に紡がれ、どこまでも美しく、艶やかに伸びていく。大ヒット曲「ロマンス」を感じさせるキャッチーでインパクトがあり、華やかでありつつ“ヴィジュアル系らしさ”も損なわない。これぞ、レジェンドならではの妙である。

その他にもダンサブルな「神風 〜North Field the World〜」をはじめ、バラエティに富んだ楽曲が揃っている。ライブで映えること間違いナシの曲たちばかりだ。


待望のミニアルバム『メガロマニアの翼』は11月7日にリリースされる。CDとフォトアルバムがセットになったType-AとCDのみのType-Bの2種があり、TypeBにはボーナストラックとして「Lucifer 〜光をもたらす者〜 (Plugless ver.)」が収録されている。原曲と違い穏やかなアレンジとなっていて、曲の雰囲気も大きく異なる。ぜひとも両方ゲットしてほしい。

また、今月からは「PENICILLIN TOUR 2018 メガロマニアの翼」がスタート。ファンクラブ会員限定イベントを含め全6公演を予定。ツアーファイナルはHAKUEI生誕祭と共に渋谷 TSUTAYA O-EASTで開催されるとのこと。今を生きるレジェンドの業を、その目に焼き付けてほしい。



【Twitter】https://twitter.com/PENICILLIN_info

【HP】https://www.penicillin.jp



【リリース情報】


2018.11.07 Release 

¥2,800(tax out) / XNBG-10032

1.鬼百合

2.Lucifer 〜光をもたらす者〜

3.道化師の溜め息

4.バイバイ

5.神風 〜North Field the World〜

6.WARNING

7.銀河鉄道を諦めたあの頃の僕へ



2018.11.07 Release

 ¥2,500(tax out) / XNBG-10033

1.鬼百合

2.Lucifer 〜光をもたらす者〜

3.道化師の溜め息

4.バイバイ

5.神風 〜North Field the World〜

6.WARNING

7.銀河鉄道を諦めたあの頃の僕へ

8.Lucifer 〜光をもたらす者〜 (Plugless ver.)


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