2021年にYouTubeにて動画を公開し、HIPHOPアーティストとしての活動を開始。

以降も精力的にオリジナル楽曲を発表。

小説家としての能力や、役者としてのバックボーンなどを武器に多方面で活動している。


既存のHIPHOPの枠に囚われないストーリー性を内包した楽曲や、
演劇的な歌いまわしが最大の特徴で、特徴的でありながらふり幅のある声がそれを支える。
自身の楽曲を元にした小説を公開するなど、今後のさらなる活躍が期待される。




・呪詛返シ【Official Music Video】 #MTK_LP



「HIP-HOPとかではヘイト(自分に対する悪意や負の感情)を受けた際に、自分がどうするのか、向き合っていくのかを歌にすることが多い。人間は傷つける意思がなくても言葉や行動で人を傷つけてしまうことがある。この楽曲はその際に、自分が同じ様に悪意でやり返すのではなく、自分自身が上手くいっている姿を見せる・成功することで、見返してやろうよ、という歌。自分自身も周りを気にせず頑張る方にいきたい、という気持ち・メッセージを込めている」と話してくれた楽曲『呪詛返シ/ご覧人呪う君の人相』。


さらに「HIPHOPにおいて、つらいことを歌う=『惰弱』みたいなイメージが界隈としてあったりする。辛いことはみんな表に出していなくても、感じている想い。だからこそ、自分はそれを音楽で表現している」とのコメントももらっている。

そんなこの楽曲では、日本らしく進化したHIPHOPというものを強く感じることが出来る。それは文化的な観点から見てもそうだし、サウンド的な観点から見てもそうだ。さらにはもちろん日本語特有の響き、もっといえば彼ならではの言葉選びがそう感じさせる。昨今どんどん進化していく日本のHIPHOPの、今と未来を感じることが出来る1曲だ。

MVのイラストを担当しているのはABYSS:氏。曰く「人間観察が好きで、“人間”そのものが好きな方。デフォルメが効いており、リアルの世界を良いところをオーバーに表現される。曲のメッセージを伝えやすく可視化するにあたって欠かせない存在」だという。


彼には「VTuberという、実際に歌う活動者として表に立つ者だけがスポットライトを浴びるのではなく、その作品を作り上げるにあたって欠かせない、クリエイターにももっと目線を向けてもらいたい」という思いがあり、実際に「自分の作品は、海月 -Mitsuki- とABYSS:さんの共同のプロジェクトと思いながら、活動している」とのことだ。

「このMVには、神職の格好をした神様のようなキャラクターが出てくる。頭部がスマートフォンになっているのはちょっとした皮肉で、考える力を失っているという意味。曲の途中で画面が真っ暗になるシーンは、見ている人が見ている媒体(デバイス)に映るような演出をイメージし取り入れた。ぜひ他人事ではなく、自分に置き換えて考えて欲しいです。」と、MVについても解説してくれているので、是非映像にも注目して聴いていただきたい。



・天座失墜(Lucifer)【Official Music Video】#MTK_LP



1st Album『Lucifer』に収録している楽曲『天座失墜(Lucifer)』。

曰く「このアルバムの中核となっている楽曲」だ。

同作は、アルバム全体で1つの物語を想起できるようになっている作品。


ゆえにこの1曲の中にも、しっかりとしたストーリーがあり、歌劇を意識した楽曲。そこには、もともと小説家、役者としても活動していたという自身のバックボーンが生きているといえるだろう。「自分ができることを1曲に濃縮するとどうなるのか、実際に挑戦をしてみた楽曲」だと話してくれた。


ストーリーのモチーフとなっているのは、“周囲からの過大な期待に応えられなかった者”。


「子供の頃はちやほやされている子、でも大人になってからはそうでもなかった。自分自身に期待を持てないと辛いよね、という楽曲。また、あわせて『自分の話をしたい』と思った。だから親戚・家族から実際にかけられた言葉も台詞として実際に曲にとり入れている。過去を作品にして消化しておきたいと思った」。同作は、そんな作品だ。


歌詞からストーリー性が感じられるというのはもちろんのこと、歌声一つとっても様々な質感で描かれていて、それもまた、ストーリーを感じる所以の一つとなっている。曲を聴き終えたころには、まるで一つの舞台を見終えたような、何とも言えない感覚に包まれるだろう。

もちろんこちらもMVにはこだわっていて、ABYSS:氏によって、「幼少期からの変遷を、絵本のようなタッチで描いてもらった」という。そこには「重たいテーマだからこそ、MVで絵本のようにして見やすくしている」という意図がある。


・六等星【Mitsuki Lyric Video】#MTK_LP



「『呪詛返シ』とテーマは近いけれど、より前向きな曲」だと話してくれた楽曲『六等星』。


六等星とは、明るくない星のこと。そんなタイトルがつけられた同曲には、「日々頑張っているけれど評価されないことって結構ある。それって相手に届いていないだけではないのか。受け手側の相性だったり、距離感だったり。“自己否定だけでその想いを片付ける必要はない”」というメッセージが込められているという。


また、「活動を続けてきた中で、自分の背中で同じような想いを抱える人に示したいと思った。悩みを抱えて苦しんでいる方に向けて、物理的に手を差し伸べて助けることはできない。でも、自分で自分を助けるためのきっかけや要素、にはなれると思う。これが娯楽の良いところ。自分の思いや環境を変えるための下地を整えるための娯楽作品。良い意味で娯楽から影響を受けておくことが大切」ともコメントをくれた。


そんな同曲では確かに≪誰かの目にすら映らない 興味などなければ気付かない 六等星のよう≫と歌うが、その言葉に続けて≪その輝きを今こそ魅せよう≫≪輝く時来た 背中を見せよう さぁ 六等星≫と歌ってくれている。聴いていると、熱量が高まっていく1曲だ。



5月14日に活動1周年迎えた彼。


「今年は自分で音を触れるようになっていきたい。ビートメイキングとかもしてみたい。また、もっと作品として、音楽だけでなく表現の幅を広げていきたい。1年目の活動をブラッシュアップしつつ、さらに広げていけるようなものを今後展開していく予定。1番最初に出したシングル楽曲のバージョン2を出したように、『新曲を発表しました!』で終わりではなく、長く楽しむコンテンツに変えていくための努力をしていく」と、この先の展望について明かしてくれた。


また「現在、海月 -Mitsuki- とABYSS:による、作品群を作ろうとしている。いまはそのための準備期間。ライブやDJなどイベントに多く出演したい。場数をこなしていきたい。音楽を表現するにあたり、VTuberであるかどうかはそこまで関係なくて、ひとつの枠組みではあるけど、その枠に囚われず様々な活動をしていきたい」とのコメントももらっているので、この先の活動には期待が高まる一方だ。


注目しておいて、まず損はないだろう。


【リリース情報】



1st Album「Lucifer」好評リリース中

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