活動スタイル、プロモーション、パフォーマンス、全てにおいて異色過ぎるスタイルで注目を集めるバンド、ぱるてのんず。(2017/11/26活動開始)

「大胆に!そして鮮やかに…」をモットーに、王道のロックンロールから切ないバラードまで多彩でキャッチーな楽曲を奏でる彼らだが、その最大の特徴は、一風変わった活動形式にある。

彼らの個性を表す最大のポイントは、「1か月3万円でバンド活動」というキーワードだ。その言葉通り、毎月の予算3万円でバンド活動をしようという目標を掲げるぱるてのんずは、斬新なアイデアと大胆な行動力で、ライブハウスシーンの中をたくましく前進し続けている。

巧妙な前説で観客を「サクラ」に仕立て上げて盛り上がりを演出したり、自腹を切って会場にドリンクをふるまったり、「ロックンロールエクササイズ」なる運動をライブ中に推奨したり、完全予約制で飲み放題や抽選会やマジックショーまで何でもありの自主企画を開催したりと、あまりにも独特な行動は、多くの話題を集めて(時にはちょっぴり悪目立ちして)きた。

また、3ピースというバンド編成だけにとらわれず、「カリスマシスターズ」と呼ばれる妹分ユニットをステージに召喚したり、時にはイケメンの素人外国人をスカウトし、宣伝動画用メンバーとして加入させたりと、その時々に合わせてバラエティ性の高いカスタマイズ編成を取り入れている点でも常識にとらわれない自由さとユーモアを感じさせられる。

さらに、多額の費用がかかる「CDリリース」というステップをあえて排し、楽曲は主にTwitterを通じて無料配信に重点を置いていたり、結成当初からリハーサルやライブを「活動記録」として一度も欠かさずに動画公開をし続けたりと、予算が限られている中でエンターテインメントを演出しているのも彼らの注目ポイントだ。

その活動スタイルを見ただけでも、独創性が溢れているぱるてのんず。彼らがどんな音楽を奏でるのか、実際に聴いてみよう。



●スーパーハイアンドロードンシャリブギーバキバキバッキングウーハーグルグルツイスタースウィングナイトショー



「スーパーハイアンドロードンシャリブギーバキバキバッキングウーハーグルグルツイスタースウィングナイトショー」は、2018年10月にMVが公開され、今後の彼らの代表曲になっていくであろう一曲だ。

とんでもなく長いタイトルと陽気で疾走感あふれるサウンドが印象的なこの曲は、カジュアルでオシャレなジョークテイストが似合うぱるてのんずの魅力を最大限に表しているロックンロールナンバーである。

さらに、そんな曲のテンションを的確に表現した、ハイテンションで賑やかなMVにも注目だ。

そのロケ地になっているハンバーガーショップ「コックテイルハンバーガーズ」は、ぱるてのんずと業務提携を結んでいる。Vo.Gt.カリスマが月3万の活動費を自身の美容代に注ぎ込んでしまったため、活動休止に追い込まれた彼らだが、その窮地を救ってくれたのがコックテイルハンバーガーズだったという。

MV撮影地を提供してもらう代わりに、バンド側は店の宣伝をMVに取り入れる。

また自主企画イベントに出店させる事で店側は新規顧客に自慢のハンバーガーの味を知ってもらうことができ、バンド側はイベントの顧客満足度を高めることができるというこの業務提携。こうした活動の工夫にも、ぱるてのんずのスタンスがよく表れていると言える。



●ラブソングの墓場



「ラブソングの墓場」のMVは、Twitterを中心に広く知られる紙コップアーティスト、しんらしんげ氏とコラボして、全編ワンカットで撮影された一作だ。

ハイテンションでコミカルな「スーパーハイアンドロードンシャリ~」とは打って変わって、こちらは切ないサウンドの中で、しんみりとしたストーリーが描かれるバラードに仕上がっている。

売れないバンドマンのリアルな日常と心情を歌い、胸を締めつけるような葛藤と焦燥を描く歌詞は、ミュージシャンを志す人はもちろん、夢や目標を持って活動している人なら痛いほど心に沁みるだろう。

ぱるてのんずの意外な一面が垣間見える、センチメンタルな名曲だ。



異色の活動スタイルで話題を集めるぱるてのんずだが、確かなクオリティを誇る楽曲からは、彼らがアーティストとしてもセンスと実力を持っていることがうかがえる。

その名の通りカリスマ性とアクの強いキャラでバンドを引っ張るVo.Gt.カリスマ、それを支えるVo.Ba.斉藤正典とVo.Dr.春城の3人が、これから「ぱるてのんず」という存在としてどんな進化を遂げていくのか。

独自の方法でロックシーンを切り開く彼らの活躍に、ますます期待が高まる。


【公式HP】https://www.parthenons.website/

【Twitter】https://twitter.com/OGI_thethief