関西を拠点に活動するフルート奏者、Ryota Fukae(深江亮太)。

兵庫県姫路市出身の彼は、12歳でフルートを始め、大阪音楽大学を卒業。その後は地域のフルート講師として活動したのちに渡欧し、オーストリアのプライナー音楽院に入学、首席で卒業するという華々しい経歴の持ち主だ。

また、留学中にはウィーン国立音大のPro-arte Orchestra、バロック室内楽アンサンブルMusica Vitrioliで活動するなど、海外でも実績を残している。

これまで赤穂由美子、待永望、竹林秀憲、Reza Najfarといったフルート奏者から指導を受け、現在は日本で活躍するプロフルート奏者の一人として知られている。

姫路市吹奏楽団と共演するといった地域密着型の活動から、 Top Dog Recordsよりアルバム『Digital Dive』をリリースするといった全国的な活動、さらにはレッスンによる後進の育成まで、その活動は多岐に渡っている。

それ以外にも、『路面電車で行く 世界各街停車の旅 音楽の街ウィーン』の案内役としてテレビ出演を果たしたこともあるという。

まさに日本のフルート奏者として第一人者になりつつあるRyota Fukae。

ここからは、そんな彼の演奏を実際に聴いて、その実力を体感してみよう。



●Digital Dive 



まず紹介したいのは、Ryota Fukaeが2017年にリリースしたアルバム「Digital Dive」だ。

タイトルに「Digital」とあるように、フルート演奏とデジタルサウンドの融合をテーマにしたというこの作品。クラシック音楽で使用されるイメージが強いフルートの優雅な生音と、現代的な電子サウンドが高次元で組み合わさった、挑戦的な意欲作となっている。

爽やかで壮大な幕開けの曲「Aqua Tears」、勇ましく力強い「Earth Shift」、軽快でダンサンブルながら緊張感あふれる「Flame Recoil」、どことなくほの暗く叙情的な「Syrinx」、2本のフルートが絡み合う演奏が印象的な「Duo」、そしてクラシカルでスケール感の大きな「Air on G String」と、それぞれ違う表情を見せる全6曲が収録されていて、Ryota Fukaeの表現力を体感できる代表作といえるだろう。



●Rhapsody for Flute and Wind Ensemble Jesse Searls / フルートと吹奏楽のためのラプソディー J.サールズ 



こちらはJesse Searlsによる楽曲「フルートと吹奏楽のためのラプソディー」が、Ryota Fukaeと姫路市吹奏楽団による共演で演奏された際の映像だ。

ゆったりとしながらも壮大な吹奏楽の演奏をバックに、曲全体にストーリーや感情をもたらす彼のフルートの音色が印象的に流れていくこの曲。「ラプソディー(狂詩曲)」とタイトルにあるように、優雅でファンタジックな風景を連想させるメロディとアンサンブルが特徴だ。

この雄大なサウンドの中でソロでしっかりと存在感を放っているところに、Ryota Fukaeのフルート奏者としての実力やカリスマ性がうかがえる。


地域に根差した活動からデジタルサウンドとのコラボといった新しい試み、後進の指導まで、Ryota Fukaeの活動は、様々な形で日本のクラシック音楽界に貢献し、影響を与えている。

間違いなく、彼はこれから日本のフルート奏者として第一線で活躍し続けてくれるだろう。 そんなRyota Fukaeの活動、クラシック音楽ファンなら、是非とも注目していってほしい。彼の活動状況は、公式HPやTwitterで逐一チェックしていこう。


【公式HP】https://pukae0211.wixsite.com/fukae-flute

【Twitter】https://twitter.com/Pukapukae


【リリース情報】