今、中高生を中心にインターネット上で大きな注目を集めている弾き語りユニット、みかんサイダー。

高校の演劇部の先輩ちなつと後輩あきで結成された彼女たちは、路上弾き語りやMixChannel(ミクチャ)を中心に活動して、その知名度をものすごい勢いで上昇させている。

2017年5月にはアカペラコンテストで応募総数1500組の中から審査員特別賞を受賞し、同年の「Mステウルトラフェス」出演をかけたオーディションでは2000組の中から最終審査10組に残るなど、確かな実績を残して音楽関係者からも注目されはじめている。

さらに、2018年6月にはしばゆーとあやなんによる夫婦YouTubeチャンネル「しばなんチャンネル」にも出演したことで、新たな層にも知られるようになった。

そんなみかんサイダーの最大の魅力は、スッと耳に入ってくるキャッチーなメロディと軽快なサウンド、そして素朴なストーリーを描く等身大の歌詞だ。決して何か特別なことを歌うわけではなく、難しいことをするわけではない。だからこそ、そこにはいつの時代も変わらないポップソングとしての安心感がある。

実際に、その楽曲を聴いていこう。



●不器用なヒーロー



2018年10月に公開されたばかりの最新MV「不器用なヒーロー」。その歌詞で描かれるのは、子どものころの「ヒーロー」との思い出だ。

決してスマートではなくても、時にはぶっきらぼうでも、確かな優しさをくれる男の子。やんちゃで元気いっぱいで、一緒にいると楽しくて落ち着く。そんな幼なじみが傍にいた人も多いのではないだろうか。

「いつかおとなになっても このままずっと 2人でいられたら」。そんな無邪気で幼い恋心が歌われる歌詞は、キュンとくること間違いなしだ。

ノスタルジックで切ないストーリーを、じっくりと思い浮かべながら聴いてみてほしい。



●KYボーイ



「KYボーイ」は、みかんサイダーがしばなんチャンネルに出演した際に生まれた曲だ。

そこでは波乱万丈でも楽しく前に進む夫婦の姿が描かれていて、しばゆーとあやなんの賑やかな日常を想像させられる。視点はあやなんからしばゆーを見たものになっていて、自由奔放な「あなた」に困ってしまう様子、ちょっぴりひねくれたかたちで「あなた」への愛情を語る様子が、聴き手にほっこりとした温かさを感じさせてくれる。

しばなんチャンネルの明るくて幸せな雰囲気と、みかんサイダーのポップセンスがマッチした名曲だ。



●810814



みかんサイダーの代表曲として知られる「810814」。不思議なタイトルはそれぞれの誕生日を意味していて、ちなつとあきがお互いに相手の誕生日へ向けて歌う曲になっている。

そこには相手への愛情や信頼が表れていて、「ユニットのメンバー」を超えて、大切な親友としてお互いを想い合っているのが伝わってくる。

ちなつとあき。2人が一緒にいるからこその「みかんサイダー」。そんな気持ちに真っすぐ向かい合ったこの曲は、彼女たちを応援するファンから見ても感動してしまうこと間違いなしだ。



新世代の弾き語りミュージシャンとして、どんどん存在感が大きくなっていくみかんサイダー。

2018年10月には初のアルバム『DAYS』もリリースされ、アーティストとして着実に前進している。今回紹介した「810814」や水溜りボンドをイメージしたという楽曲「Jumping」、ちなつとあきの共同生活を描く「納豆卵」、さらにはそれぞれのソロ曲などが収録されたこのアルバムは、みかんサイダーの魅力がぎゅっと詰まった名盤だ。

アルバムリリースを経てさらに知名度を高めたこともあり、これから10代を代表するシンガーになっていくであろう2人。その活躍に、ますます注目していきたい。


【公式Twitter】https://twitter.com/mikansaidaaa