ポスト・ロックやオルタナティヴ・ロックをベースに、
多彩な要素が混在した音楽性が特徴の3ピースバンド、THE ANDS。
Vo./Gt.Naofumi Isogai、Ba./Cho. Takanori Matsuo、Dr./Cho. Hayato Netsuの3名からなる。
これまでに、THE VELVET TEEN(UK)、Mariko Doi /YUCK(UK)、Last Days Of April(Sweden)、
ADELAIDE(Chile)など、海外アーティストの来日サポートアクトなども多数行う。
近年は、台湾のロックフェス『Spring Scream』、
中国大陸最大級のロックフェス『MIDI FESTIVAL』への出演など、
台湾、香港、中国大陸など東アジア圏へ活動シェア拡大。
2021年にはニトロプラスキラルのBLゲーム『スロウ・ダメージ』に楽曲提供。
自主レーベル『vorfahr』を設立。
そして4月に、バンドとして初の日本語詞で構成されているアルバム『herein』をリリースするなど、
精力的に活動を展開中。
・THE ANDS - dumm – MV
4月リリースのアルバム『herein』の1曲目に収録されている楽曲。
「最初の一音で空気を変えられる曲を入れたいと思って書いた。あえて意識したわけではないが、
シューゲイザー要素や美しいと思える要素を取り入れている」というその言葉通りのインパクトがある、
重厚に響くサウンドとそれを装飾する歪みが印象的な1曲だ。
サウンド自体は重たく、歪みも荒々しいものであるにも関わらず、どこか全体的に美しさがある。
それはシューゲイザーの美しさとリンクするものだ。
終盤にかけてさらに畳みかけていく音の厚みや重なり方も抜群で、どんどんと引き込まれていく。
その吸引力は曲を終えてもなおキープされるので、自然とアルバムを通して聴きたくなるだろう。
・THE ANDS - ghost of you – MV
楽曲の基盤となる部分を、ギターではなくピアノで構成したという楽曲『ghost of you』。
今までと違うアプローチで描かれているので、また違った彼らの魅力を感じることが出来る。
「コロナ禍でスタジオに入れなかったため、各メンバーがアレンジを自宅などの環境で考えて持ちあった」
というそのアプローチもまた、この楽曲に大きな影響を与えているだろう。
そんな同曲は、ピアノの美しさとメロディーラインの美しさ、
そしてベースラインの美しさにサックスの美しさと、
鳴っている音すべての美しさが際立っている1曲だ。
この楽曲が先の重厚に轟く『dumm』の次、
アルバム『herein』の2曲目に収録されているということからも、
THE ANDSというバンドの音楽的な質の高さが分かる。
・THE ANDS - draw breath – MV
アルバム『herein』の5曲目に収録されている曲。
「新アルバムの収録曲の中で最初にできた曲。バンドで初めて日本語で歌った曲で、
アルバムの方向性を位置づけたような想いがある」と話す1曲だ。
日本語を用いたのは、「2015年くらいから海外ツアーを回っていて、
母国で歌うレアリティーや重要性を感じたことが大きい」という。
そして「せっかくそんな武器があるのだから」との思いで、日本語詞にチャレンジしている。
ファジーな歪みが施されたリフが突き抜けるそのサウンド感は、海の向こうの匂いが色濃いものだ。
そこに日本語詞や日本語のアクセントをうまく融合させるバランス感覚によって、
何とも独特のムードを放つ1曲となっている。
他では味わうことが出来ない彼らならではのバランス感覚に、どっぷりと浸ることが出来る。
2021年4月にアルバムをリリースしたばかりながら、更なる新曲を製作中だという彼ら。
「今は作曲の段階で、構想としては4月リリースの『herein』の延長線上にあるような作品を目指している」
とのこと。
そんなアルバムの続報も楽しみにしながら、まずは『herein』をしっかりと聞き込むことをおすすめしたい。
【リリース情報】
2021/04/21
配信リンク:https://ultravybe.lnk.to/herein
Twitter:https://twitter.com/THEANDS_JPN