インストバンド・ハモニカクリームズ。
清野美土(harm.)、大渕愛子(fiddle)、長尾晃司(Gt)の3名で活動している。

2011年1月にファーストアルバム『Analyse de toucher / 触感の研究』をリリースし、デビューを飾る。

そして、2012年スペインで開催された“オルティゲイラ国際ケルト音楽祭”のコンクールにてアジア人で史上初の優勝。これを機に彼らはワールドワイドに活躍を広げていく。

国内の大型夏フェス“FUJI ROCK FESTIVAL”から、スペイン、ポルトガル、フランスのフェスティバルに度々出演。ヨーロッパでもツアーを巡るなど、世界各地で活躍を見せてきた。

そして、昨年2018年にはフランスで行われた世界最大級の音楽祭“ロリアン・インターケルティック音楽祭”のコンクールにて優勝を飾り、さらに勢いづくハモニカクリームズ。

彼らの持ち味といえば、ケルト音楽とブルースを背景としたハモニカ×フィドル(ヴァイオリン)×ギターで生み出す実験的な民族音楽。そして歌詞を持たないからこそ、1つの意味に囚われないボーダーレスなスタイルを築いている。

今回は、国内のみならずあらゆる国で話題を呼ぶハモニカクリームズのさらなる魅力について、映像を用いてご紹介したいと思う。



●FESTIVAL DE ORTIGUEIRA 2017 / HARMONICA CREAMS : EVE VOTE



まずご紹介するのは2017年にスペイン・ガリシア地方で行われた音楽祭に出演した際に演奏した「EVE VOTE」という楽曲である。

3日間で10万人を動員するという大規模なイベントで、コンテストに優勝したことをきっかけに出演が決まり、同イベントには3回目の参加となった。

映像の中に、一見焚き火のような炎が見えるが、実はこれは数万人いるオーディエンスが掲げた花火のようなもの。テンポの早い曲のあとにじわじわと盛り上がるこの楽興を演奏したため、オーディエンスが大いに盛り上がった様子なのだ。曲調はハッピーソングのようなビートだが、メロディーとソロは切ないバラードのような雰囲気になっている。

ハモニカはまるで歌うようにメロディを奏で、フィドルとギターストロークが華やかなリズムを生み出す。3人の息はぴったりと合っていて、時折目を合わせながら、自分たちが楽しそうである姿を見せる。

このメンバー一丸となる姿こそ彼らの魅力であり、観客を惹きつけるポイントなのだ。

世界各国で活動するハモニカクリームズは、世界中にケルト音楽好きから老若男女幅広い世代を超えたリスナーがいるという。

言葉を持たないからこそ、国境を越えても伝わるものを大切にしている。そのスタンスが、多くの人の心を射止めたのだろう。



●Thirtyy ears - HARMONICA CREAMS



自身5枚目のアルバム『ステレオタイプ』に収録されている今楽曲は、CharaやSPEEDをはじめ様々な有名アーティストを手掛けてきたプロデューサー成田真樹とともに、一緒に音のイメージを話し合いながらつくったという。

歌はないといえど、しっかりとメロディラインがあり、1曲の中には起承転結もある。

すべての楽器がパワフルに奏でられ、音1つ1つに生命のエネルギーをひしひしと感じる。

躍動感に満ち、聴いていると活気が湧いてくるような楽曲だ。

この楽曲の持つイメージをさらに開花させるのが、MVである。

ハモニカ担当の清野と写真家の鈴木竜一朗の2人が撮りためていた世界中の写真を使用し、映像作家である和久井幸一が監督の元、1つの作品として生まれたという。

30年周期で人生のターニングポイントが回ってくる。そのイメージから、世界各地の街の風景や人々の生活する姿を介して人間のエネルギーに焦点を当てたPVは、まるで同じ地球内の人間という視点ではなく、地球の外から各地を旅するような客観的な目線で見ることができる。

対象は自分たちが生きている地球の人や街でありながら、全く違う人たちのようにも見える。だからこそ見える、どんな状況下でも混沌の中でもけして廃れない“彼ら”の底知れぬエネルギー。生命の強さ。その漲るパワーがMVと音楽には込められているのだろう。

言葉を介さないからこそ見えるスピリチュアルでパーソナルな世界である。



●ハモニカクリームズ『ステレオタイプ』ティーザー

 


こちらは先述の楽曲「Thirtyy ears」が収録されているアルバム『ステレオタイプ』のティーザー映像である。
今作には、民族音楽らしい音はベースに、実験を重ねることでよりポップに昇華させた作品が連なる。
特に「alba」では、今までにないダークな風景を彷彿とさせる。壮大なサウンド・スケープの中には混沌や迷いなど、マイナスな一面を垣間見せ、今までよりもより多角的に音楽へアプローチをしかけているように感じられる。
また、「matane」では歌詞をつけ、わかりやすいメッセージ性を持った楽曲として仕上げている。
一方、「Alain fisherman」や「Looking by that hill」では民族音楽のハッピーなメロディを主体とした彼らの本質的な一面を開花させている。
元はジャンルを突き詰めるところからこのアルバムの話は始まったという。
しかし、ワールドワイドに活動してきた彼らは民族音楽を愛するも、ジャンルへの固執はなかったのだろう。“やりたいことをやる”この上で、彼らに特定のジャンルは必要ではなかった。
リスナーによってイメージやジャンルは異なるということを考え、タイトルを『ステレオタイプ』と名付けたそうだ。
音楽に宿す“生命”。彼らが込めるものは、それだけ。だからこそ、どこまでも囚われず、どこまでも自由に。世界を股に掛け活動する彼らの音楽には、1つのメッセージでなく複数の言い表せない想いが詰まっている。

音源作品も素晴らしいのだが、彼らの魅力といえばやはり生の躍動感にある。
2月24日には高円寺にて2019年初ライブが控えているそうだ。
ぜひ関東の方は足を運んでみてほしいと思う。
ワールドワイドに活躍するハモニカクリームズ。昨年に引き続き、今年も爆発的活動を見せるだろう。今後の活躍が楽しみである。



【ライブ情報】

2月24日(日) 高円寺JIROKICHI
清野美土(harm.)
大渕愛子(fiddle)
長尾晃司(guitar)
guest 田中佑司(drums)

開場 18時00/開演 19時00
予約 2.700円/当日 3,000円

メール予約(要記/日付、イベントタイトル、名前、人数):contact@harmonicacreams.com
※48時間以内にチケット担当者より予約完了の返信をさせて頂きますが、携帯メールアドレスの場合届かない場合がありますので極力PCメールにてお申込み下さい。
会場:東京都 杉並区高円寺北2-3-4 高円寺ビルB1

WEB:http://jirokichi.net



【リリース情報】

5th album 「stereotype / ステレオタイプ」

【収録曲】

01. レディ・フォー・エニシング

02. Thirtyy ears

03. エル・ベラーノ

04. イヴ・ヴォート

05. アルバ

06. ポラリス

07. アラン・フィッシャーマン

08. matane

09. ルッキン・バイ・ザット・ヒル

10. イチブンヒャッケン


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