1998年の結成以降、邦楽ギターロックシーンの最前線を走り続けてきたロックバンド、nano.RIPE(ナノライプ)。
高校の同級生を中心に結成された彼らは、2008年ごろからその活動を本格化。2010年にはシングル「パトリシア」でメジャーデビューを果たした。その後も多数のシングルやアルバム、ミニアルバムをリリースし、安定した人気を得る。
その中でも2011年にリリースされたシングル「ハナノイロ」はオリコン15位、2014年リリースのアルバム「涙の落ちる速度」はオリコンウィークリー17位のスマッシュヒットを記録。それ以外にも、アニメタイアップを中心に多くのヒット作を持っている。
そんなnano.RIPEの音楽性の魅力は、邦ロックの歴史で長年築き上げられてきた王道を行くきらびやかなサウンドとキャッチーなメロディ、そして何より、鮮やかな情景を描く歌詞だ。多くの人の共感を呼ぶストーリーがあるからこそ、彼らは根強い支持を集めてきた。
その楽曲の魅力に、早速迫っていこう。
・ポラリス
2018年8月にリリースされ、nano.RIPEの現在の最新作となっているアルバム「ピッパラの樹の下で」。そのリード曲となった「ポラリス」は、タイトルどおり星がきらめくような景色の中で、儚くも力強い想いが描かれるミディアムバラードだ。
サウンドはギターロックとしての歯切れの良さを感じさせながらも、アコースティックの音色も織り交ざることで温かい手触りを生み出す。そこに重なる歌詞が描くのは、ひとつの終わりとはじまりの物語だ。
「夢の終わりに次の約束をしよう」。そう紡がれる言葉は、何もかも疲れてしまったときに足を休めることへの赦しと、また次の朝から歩きはじめる勇気をくれる。バンドとして長い道のりを歩いてきたnano.RIPEだからこそ、確かな説得力をもって伝えられるメッセージだ。
・面影ワープ
ライブでも定番となっているnano.RIPEの代表曲のひとつが、この「面影ワープ」だ。
アニメ「花咲くいろは」のオープニングテーマにもなったこの曲は、どこまでもノスタルジックに聴き手の心を揺さぶってくる。
歌詞が描くたくさんの情景は、誰の記憶にもある「あの日の夏」の景色を思い出させ、アスファルトが焼ける匂いまで伝わるような鮮やかさでストーリーを描き出す。駆け抜けるようなサウンドはさらに感傷を強め、曲の全ての要素がひとつになって届いてくる。
これぞ「邦楽ギターロック」と言いたくなる、王道を突き詰めたからこその魅力のある名曲だ。
・アザレア
テクニカルなリズム構成と挑戦的な歌詞で、nano.RIPEの中でも攻撃的なギターロックに仕上がっている「アザレア」。
アニメ「citrus」のオープニングテーマとしても注目を集めたこの曲は、彼らの持つポップで鮮やかな音楽性や個性を、それまでの楽曲とはまた違ったかたちで表現している。高揚感を生むシンフォニックなサウンド、力強く空へ飛ぶ勇気をくれるメッセージは、清涼感をもってまっすぐに耳に届いてくれる。
楽曲のキャッチーさをさらに引き立てるドラマ仕立てのMVも、見どころのひとつだ。
2018年には結成20周年を迎えたnano.RIPE。その勢いはとどまることなく、さらに加速しながら前へと進んでいる。
国内ロックシーンでもベテランバンドの域に達しつつある彼らが、この先どんな景色を見せてくれるのか。これまで応援してきたファンはもちろん、新しく彼らのことを知った人も、注目してほしい。
2019年3月には本家メンバーとも触れ合えるコピーバンドイベント「ナノリンピック」の第2回が開催予定のほか、5月からは「ゆうきのきのみ」と題したツアーも実施予定のnano.RIPE。ライブバンドとしても支持を集めてきた彼らのパフォーマンスを、ぜひ生で体感してみよう。
【公式HP】http://nanoripe.com/
【Twitter】https://twitter.com/nanoripe_info
【イベント情報】
nano.RIPE TOUR 2019「ゆうきのきのみ」
2019年05月03日(金・祝)[東京] 恵比寿LIQUIDROOM
2019年05月18日(土)[大阪] アメリカ村DROP
2019年05月19日(日)[愛知] 名古屋ell.FITS ALL
2019年06月02日(日)[石川] 金沢AZ
時間:OPEN 17:00 / START 17:45 (東京公演のみ)
OPEN 17:00 / START 17:30 (他公演共通)
チケット:前売 4,500円 (税込・1ドリンク料金別)
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