tofubeatsが手掛けた2010年代を代表するキラーチューンである「水星 feat.オノマトペ大臣」という楽曲。いまだに新規のファンを増やし続けているこの楽曲のMVで主演を務めているのが、1993年生まれのシンガーソングライター、仮谷せいらだ。
小学生のころから育成スクールへ通い、ダンサーやモデルとして活動していた彼女が本格的に音楽活動を始めたのは高校1年生のころ。
2010年には閃光ライオットにも参加した。その2年後、上記MVに出演をし、その名を世に知らしめた。一気に知名度を広めた理由は、そのルックスの良さだけではなく、同楽曲に仮谷せいらがボーカルをとるバージョンがあったからでもある。歯切れのよい声で時折舌っ足らずになるようなボーカルは、曲の持つレトロな雰囲気と実にマッチした。
以降、他アーティストへの歌詞提供、マクドナルドのCM楽曲歌唱など、活動の幅を広げつつ、4枚のEPをリリース。AbemaTVで展開中の番組「Popteenカバーガール戦争」のシーズン1では、3rdシングル「Colorful World」が主題歌として採用された。その縁で、4thシングル「Cover Girl」は同番組セカンドシーズンの主題歌として書き下ろしている。

特に女性の支持が厚いのが仮谷せいらの特徴。同番組イベントではポップティーンモデルと一緒にダンスを踊る等、歌だけではなくダンスもこなすところも、女子から憧れられる所以だ。


・仮谷せいら – Odora Never Cry 

AbemaTVの「Popteenカバーガール戦争」、シーズン3の主題歌となっているこの楽曲。全体的なテンポ感やサウンドの雰囲気はこれまでの楽曲と同様に、ミドルテンポにテクノやハウスの雰囲気をまとったダンサブルなものとなっている。ただサビ前に「Oh yeah!」というシャウトが入るなど、これまでの仮谷せいらの楽曲の中でも、サビで盛り上げる雰囲気が強く出た楽曲だといえるだろう。

決してそこまでアップテンポな曲ではないのにダンサブルに感じるのは、全体を彩るシンセサイザーのサウンドがクラブチックだから。クラブシーンの音楽が好きな人には間違いなくハマる一曲だ。


・仮谷せいら – ONE S’MORE 

「水星」を思わせるようなレトロで丸いサウンドが、やはり仮谷せいらの歌声とリンクしたこの楽曲。やはりダンサブルな雰囲気は保有しているものの、こちらの曲で踊るのはより緩やかなダンスだといえる。大きい箱で踊り狂うような曲というよりは、小さい箱や自宅で深夜にゆらゆらと揺れる際の音楽だ。

こんな独特なセンチメンタルさやノスタルジックさを持った音楽のファンは多いだろう。特に日本のhiphopが好きな人には意外とそういう人が多いのではないだろうか。そんな人におすすめしたい楽曲だ。



主なファン層は小学生から高校生年代の女子だという彼女。オケをバックに歌を奏でるというライブにはそんな世代の女性が多く訪れる。しかしその楽曲や歌声はそんな若年層女子だけではなく、大人の男性・女性にもどこか引っかかるポイントがあるような、新しさも懐かしさも同胞した雰囲気のものが多いといえるだろう。

これからはそんな大人な男性・女性に聞かれていく機会も間違いなく増えていくだろう。新曲「ONE'S MORE」を聞くと、そんな感想を抱く。世代をクロスオーバーしてますます広まっていく彼女の活動からは、これからも目が離せない。


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【ライブ情報】
2019/12/30(月) @代官山LOOP
「Countdown to New Year 2020」
open:13:00 / start:13:30

出演:新しい学校のリーダーズ / 仮谷せいら / 西郷葉介 / TEMPURA KIDZ / butterfly inthe stomach / 見田村千晴 / 竜徹日記 / ONEPIXCEL and more!!


【リリース情報】
2019/12/20(金)
新曲「ONE'S MORE」配信限定リリース