京都にて2008年に結成されたバンド、モルグモルマルモ。

メンバーは、もともとギタリストとして加入した現Vo.Gt.の「藤谷祐太」、café TIGER というカフェを開いているDr.の「深田」、さらにBa.の「石像」、Gt.「宇宙」という4人組。それぞれの生活と並行しながら、いい意味でゆるく活動中だ。そのいい意味でのゆるさは、音楽にも当然反映されている。
モルグモルマルモの音楽はヘンテコなポップロックと表現されることがある。楽曲ごとに鳴らされている音楽の雰囲気はそれぞれ大きく異なり、音楽的な実態をつかみづらい。ただどの曲にも欠かさずポップでロックな要素があり、どこかヘンテコでもある。だから大きく異なる雰囲気の曲の中にも、常にモルグモルマルモらしさが感じられ、それがヘンテコなポップロックという評価に繋がっているのだ。
4月からは隔月でサブスクリプションとiTunesで楽曲を配信していく予定で、「2020年はシャキッとする予定です。」という彼ら。2020年はそんなモルグモルマルモから目が離せない。




・モルグモルマルモ – タクラマカン砂漠 




まさに「ヘンテコなポップロック」というべき楽曲。 

絶妙にポップなメロディーに乗せて「タクラマカン」とヘンテコな歌詞をうたう。メロディーの流れはどことなく初期フジファブリック的で、あの頃のフジファブリックが好きな人であれば間違いなくクセになる音運びだ。
また、歌詞や歌い方などからは抜群のゆるさを感じるが、バンドのスキル的にはまったくゆるくないということが分かる楽曲でもある。ギターはまるで電子音かのように単音やカッティングで楽曲の隙間を埋めているし、ドラムのフィルもタイトで気持ちが良い。ギターソロ前後の曲展開も、他にはあまり見られないオリジナリティがある。




・モルグモルマルモ – ビートルジュース 




「タクラマカン砂漠」はバンドサウンド感の強い楽曲だといえるが、この「ビートルジュース」はよりスペーシーな雰囲気をまとった楽曲。もちろん鳴らされているのはバンドサウンドではあるのだが、四方八方を電子音が飛び回っている。それがスぺ―シーな雰囲気を生み、バンドサウンド感を適度に薄めている。

そんなスぺ―シーな雰囲気の楽曲だがやはりメロディーは極めてポップ。特にサビのメロディーは秀逸。誰もがついつい口ずさんでしまいたくなるようなメロディーだ。
しっかりとスト―リーが組み立てられているMVにも注目。




・モルグモルマルモ– 猫の恋 




どことなく60年代のサイケデリックバンドのような雰囲気を放つ楽曲。当時のサイケデリックバンドが東洋に赴き楽曲を制作したらこんな雰囲気になるのではないか。彼らのヘンテコ感とそんなサイケデリックバンドの雰囲気は近いものがあるのだと気づかされる一曲だ。 

2016年2月に発売された3rdアルバム「on Earth」に収録されている曲で、この映像は2018年10月21日に京都のネガポジにて行われたライブでの演奏模様。音源ではサビでバンド以外の音もぐっと広がっていくが、ライブでは当然それは叶わない。その分ライブでは逆にそれぞれのサウンドが一気に前に出てきており、より刺さる音となっている。そんな音源とはまた違う良さを感じられるライブができるというのも彼らの一つの魅力だろう。



「十数年も活動していると、お客さんの生活も変わってきていると思います。でもまたどっかで会えたらいいなと思います。」と語る彼ら。「いい曲を作りたいです。」というコメントももらっているので、これまでにファンだった人も、新しく彼らの音楽に触れた人も、これからの彼らを楽しみに、活動を追いかけてみると良いだろう。 




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