元QOOLANDの平井拓郎(Vo, G)と菅ひであき(B)がRubber Johnnyのユウスケ(Dr)を迎えて結成したロックバンド、juJoe(ジュ―ジョー)。
前バンドであるQOOLAND解散後、ヴォーカル平井はアルコール依存症に伴う鬱病を発症。その闘病中、行きつけのクリニックのカウンセラーより「もう一度バンドをやれよ」というアドバイスをもらったことが、juJoeを結成するきっかけとなった。バンド名であるjuJoeの”ju”はスウェーデン語で「It’s」や「The」という意味。“Joe”は「あしたのジョー」の矢吹丈からきている。
2018年12月にリリースした1stアルバム「juJoe」は、各種サブスクリプションサービスでの配信に加えて、noteにて無料でmp3を配布中。さらに2019年12月からはタワーレコード渋谷店でも同アルバムの無料配布を実施。
これまでよりがむしゃらに歪んだギターをかき鳴らし、より魂から声や言葉を絞り出している感があるjuJoe。圧倒的にリアルなその言葉や音は、刺さる人には深くエグく刺さることは間違いない。
・juJoe -「閃光」
無料mp3での配布やタワーレコード渋谷店での配布に加えて、ライブ会場でも無料配布中の1stアルバム「juJoe」。そんなアルバム「juJoe」の1曲目に収録されているのがこの楽曲「閃光」だ。
自身曰く「解散したバンドがどうなっていくのかをありのまま表現している」というこの曲。バンドが解散して≪だんだん夕焼けがしんどくなってきた≫≪思い出すコトが多すぎて≫≪毎日泣いていたあの日々が≫≪ここにきて妙に恋しくて≫と、この楽曲内で綴られている言葉は極めてリアル。何かに打ち込んでいたことがあり、それが終わってしまったという経験がある人ならば、まるで自分のことを歌っているのではないかと感じられるだろう。
そんな嘘のない言葉を、感情のこもった歌声で届けているというのも特筆すべきポイント。まるで泣き叫んでいるかのような歌声で聴かせる箇所もあり、余計に深く突き刺さる。
・juJoe -「灰」
この動画は、アルバム「inJoe」を全曲聴くことが出来る動画となっている。そんなこの動画内2分30秒頃から始まる楽曲が「灰」だ。
この楽曲に込められているのは「今あるものが明日、明後日にでもすぐになくなってしまう」という思い。≪どっちみち僕たちは死んでくし≫≪何して暮らしてても消えてくし≫それならばただ歳をとるだけなんてごめんじゃないかと歌うその歌詞からも、そんな思いは見て取れる。
そんな言葉を、本人が本人に向けて歌っているのもポイントだ。だからこそ、逆に聞き手も自分自身にあてはめながら受け入れやすくなっている。
・juJoe -「石」
同動画の7分57秒頃から聴くことが出来る楽曲が、同アルバムの4曲目に収録されているこの「石」。
≪逢いたいだとか あなたを愛してるだとか そんなもんもう今さら聴かせたくもねぇよ≫と歌うこの楽曲は、暴かれた悪事に対してみんなで石を投げるような昨今の社会のムードについて異を唱えているように受け取れる。実際そんなムードに違和感を覚えたり、たくさんの怒っている人たちを見て、どことなく傷ついたりすることもあるだろう。この曲ではそんな人たちの思いと共鳴しながら≪でかい音が鳴ってあなたの慰めになれれば≫≪歌った言葉であなたの慰めになれれば≫とも歌われている。
きっとそんな言葉に救われて、心を少し穏やかに出来る人も多いはずだ。
juJoeほどにかっこつけずに自身のリアルな言葉を届けてくれるバンドは決して多くはないだろう。そんなリアルな言葉や音が、多くの人に求められるのは当然だ。
今後は、「タワーレコード渋谷店でのCD無料配布のように、今やっている活動をしっかりと広げていきたい」と語る彼ら。今できることにしっかりと取り組みながら、また一歩ずつ歩んでいく。
【Twitter】https://twitter.com/juJoe_
【Instagram】https://www.instagram.com/jujoe.info/