沖縄発のポップスデュオ、いーどぅし。
三線を担当する「かーなー」と、ギターを担当する「なみなみ」という二人からなる。
幼少時から沖縄の古典音楽・民謡を学び、かーなーは最年少で「琉球民謡新人賞・優秀賞」受賞。なみなみも11歳の時に「琉球民謡新人賞」を受賞するなど、互いに数々の賞を受賞。そんな二人が、沖縄県立芸術大学で三線を専攻する唯一の同級生となり、デュオを結成。大学卒業後は拠点を東京に移して活動中だ。
沖縄らしさ溢れる柔らかさと温かみのあるサウンドに、都会的で澄んだボーカルが入るのがいーどぅしのサウンドの特徴。それが良い塩梅のバランス感を生み出し、聴く人を引き付ける。
2015年9月にアップロードされたカバー動画「海の声」が、YouTubeにて計290万回再生越えとなりブレイク。その後2019年8月には、その「海の声」の作曲者でもあるBEGINの島袋優プロデュースのもと、アルバム「OKINAWAN BLUE」を発売。
さらにこの2020年1月には新曲を引っ提げてのライブツアーをスタートさせ、CM音楽や映画出演といった新たな挑戦にも踏み出した。まさに今注目しておくべき二人組だ。
・いーどぅしサーサーOfficial Music Video
「自分たちのこれまでの歩みを全てつめこんだ楽曲」というこの曲は、その言葉通りの自己紹介的な楽曲となっている。
東京に拠点を移した後、音楽活動へのモチベーションから喧嘩になってしまったことがあった。そんな喧嘩の後、気持ちに火がついて曲を作り、夜中に送り付けたという経緯がある。
「リズミカルな曲になっており、TikTokなどで振り付けがついたりすることもありました」との言葉通り、印象的なのは刻むギターによるリズムの強調。三線のサウンドやメロディーは沖縄色が強いが、そんなリズムの強さによって、穏やかで温かく牧歌的というイメージの強い沖縄感ある音楽に、新たな色を付けることに成功している。
そのノリの良さはライブではさらに映えるだろう。ライブで是非楽しんでもらいたい1曲だ。
・Okinawan blue / いーどぅし
アルバム「OKINAWAN BLUE」の表題曲となっている1曲。「ブルーには涙のブルーの意味も込めており、1曲目とは違う印象に仕上がっている」というその言葉通り、どこか切なさを感じさせるバラードナンバーだ。
この楽曲では、まるで沖縄の海のように美しい二人の歌声が際立っているのが印象的。沖縄色はそこまで強くはなく、一部で入る民謡的な歌声や三線の音色がエッセンスになっている程度で、基本的には上質なポップバラードだ。それが逆に二人の歌声の響きの良さ、透明度を際立たせ、魅力の再発見に繋がっている。
低音から高音まで満遍なく綺麗な歌声を響かせているという点も注目すべきポイント。弱点が少ないシンガーであるということが分かるだろう。
・エール/いーどぅし
「故郷を離れる大切な人に向けて制作した歌で、人生で初めて制作した曲」だという1曲。そんなシーンにマッチするよう、サウンドやメロディー、そして≪ウチナーに生まれウチナーで育ち/初めての大きな街で君はやっていけるのだろうかと/そんなことばかり考えちゃいます≫と歌う歌詞にはセンチメンタル感が宿る。しかしこの楽曲はただただ別れを嘆くような楽曲ではない。センチメンタル感はありながらも、どこか力強さがある、応援歌なのだ。
自分を思ってくれる人がいるということに気づかされて、寂しい心を埋めてくれる。そして「自分には帰ることが出来る場所がある。だから頑張ろう」と思わせてくれる1曲だ。沖縄出身でなくとも、地元を離れて頑張っている人には刺さるものがあるだろう。
「今年は制作を中心に作品をしっかり届ける1年にしたい。そして国内外問わず沖縄の伝統や音楽を届けていきたいです。最終的には武道館を目指して活動を続けていきます。」という彼女たち。
自分たちの音を持っていて、武器も多い二人組なので、実際に武道館のステージに立つ可能性も十分ある。沖縄を代表するようなアーティストになるまでの彼女たちのストーリーを追いかけてみるのは、悪くないだろう。
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