“彼氏が彼女に聞いてほしくないバンド No.1”というキャッチフレーズを持つバンド、Su凸ko D凹koi(すっとこどっこい)。 

2010年、小学校からの付き合いだというBa./Vo.「どい」とDr.「おうむ」の二名とGt.「りなぱる」が、某音楽大学の受験をきっかけに知り合い、結成。愛らしい歌声で歌うえげつない歌詞とポップなロックサウンドは中毒性が高く、「腐ったSHISHAMO」「バグったチャットモンチー」という、言いえて妙な伝え方をされることもある。

2019年には自主レーベル「おポンコツレコーズ」を立ち上げ、同レーベルから1st single「あわてんぼうの彼氏」、5thミニアルバム「焼け石にピザ」を発表。

この2020年にも6月に同レーベルからの3作目となる2nd single「パンデミックラブストーリー」をリリース。CDごとにテーマがあるという彼女たちの、このシングルでのテーマは「大事な人とは聴けない」だ。

ますます勢いを増す彼女たちだが7月には、同月31日の配信ライブを最後にGt.「りなぱる」が脱獄(だつごく)することを発表。Su凸ko D凹koiはフェーズ1を完結させ、Ba&Voどい・Drおうむによる新体制でフェーズ2へ進んでいく。




・Su凸ko D凹koi 「あわてんぼうの彼氏」Music Video 




2019年1月にリリースされた自主レーベルからの1作目、1st single「あわてんぼうの彼氏」の表題曲だ。

裏で刻むノリノリのギターサウンドからすでにポップなムードが満載のこの楽曲は、メロディーラインも歌声もやはり愛らしい。しかし歌われている内容には持ち前の“えげつなさ”が満載。

浮気がばれた彼氏の様子、浮気を見つけた自分の様子・想いを、≪携帯電話の着信履歴消して なんだかソワソワ おしゃれして出かける≫≪いつの間にか帰宅 私の横で眠る さようならは言わない 悲しくなるから≫と抜群にリアルな描写で描く。さいごには「あわてんぼうの彼氏」が「あわてんぼう元カレ」になる点も面白い。




・Su凸ko D凹koi「ホームレスアイドル」Music Video 



自主レーベル2作目、5thミニアルバム「焼け石にピザ」に収録されている1曲。

青春パンクの匂いもするような疾走感あるサウンドとメロディーに乗せて描かれているのは、タイトルでもあるホームレスアイドルのドキュメンタリーのような内容。

光るカシオペアになりたくて歌と踊りの中に自分を詰め込んで進んできた。しかし悪意渦巻く世界に心も身体も殺され、衣装をきたまま渋谷を走って逃げた。そんな境遇にある彼女が≪私の残りの人生の幸福は全部 大好きだったファンの皆とメンバーにあげるの≫と歌う。

この楽曲内の描写も圧倒的にリアルで、小説を読んでいるかのように、楽曲内のシーンが目の前に浮かんでくる。「誠実に何かを頑張る人が悪意に汚されることがない世の中になればいいな」と、リアルに考えてしまう1曲だ。




・Su凸ko D凹koi「#おじさんのいる生活σ(^_^;)」Music Video 

  



2020年6月3日にリリースされた自主レーベル3作目、2ndシングル「パンデミックラブストーリー」に収録されている楽曲。テレビ朝日系音楽番組「musicるTV」の6月度オープニングテーマとしても採用された。 

「メンバーはおじさん好きで、ライブでおじさんが最前にいると興奮する」という性質を持つ彼女たち。そんな彼女たちが残念なおじさんの性質を綴りながら、≪素敵な紳士でいてほしい≫≪ちょっとしたことがきっと分かれ道≫と歌う。

爽やかなメロディーと反するように、男性にとっては胸に刺さる内容であり、常日頃から≪おじさんっていつからおじさんになるのかな?≫と考えながら、気を付けて生きていきたいと思わせられる1曲だ。



「今まで創ってきた全てを抱えて進む。これから始まる新しい地獄(ライブ)をみて欲しい」と。「やはりモンドセレクションの受賞は諦めたくない」と語るその目に迷いはない。 

2人組となるSu凸ko D凹koiも、今後要注目の存在であるということに疑いの余地はない。そのポップなパンクサウンドとリアルな描写からくるえぐみは、きっとこれからもっと多くの人の救いになるだろう。




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