千葉県出身、国内ジャズシーンで広く活躍するトロンボーン奏者、駒野逸美(こまの いつみ)。

中学時代に吹奏楽でトロンボーンを始めたという彼女は、尚美学園大学Jazz&Popsコースで本格的にジャズ演奏をスタート。大学では西山健治氏に師事し、在学中からライブやセッションに参加するようになった。卒業後もプレイヤーとして精力的に活動し、都内を中心にオーストラリアや香港、スイスなど海外でも演奏を行って実績を残している。

自身の率いる「駒野逸美Quartet」や、同じくトロンボーン奏者の上杉優と結成した2トロンボーンユニット「The BonBones」など、幅広いユニットで活動している彼女。ソロプレイヤーとしてもさまざまなユニット・バンドに招かれたり、海外のプレイヤーとコラボしたりと、現在進行形で注目を集める存在だ。

2019年10月にはアメリカのトロンボーン奏者Allen Hermannと日本ツアーを行い、2020年に入ってからはツアー中に収録したCD「A Beautiful Thing」を発表。以降も現在まで自身のカルテットを中心に活動し、昭和音楽大学、ルーツ音楽院、山野楽器で講師も務めるなど、多彩に活躍している。




・Allen Hermann & Itsumi Komano 2 Trombone Quintet / It Was a Beautiful Thing (LIVE) 




2019年にAllen Hermannとコラボして国内を回った駒野逸美。そのステージの模様を収めたこの映像では、ライブの空気が臨場感をもって伝わってくる。 

80歳を超えて現役で活動し、ジャズ界ではレジェンドとして知られるAllen Hermann。駒野とは年齢差が実に50歳にも及ぶそうだが、それぞれのアドリブが軽快に絡み合うセッションでは世代の差をまったく感じさせることなく聴かせてくれる。

約100年にも及ぶジャズの歴史から学び続け、それを元に自身のプレイについてのアイデンティティを広げていくという挑戦を続けている。

そんな若きプレイヤーである駒野逸美と、ジャズの歴史を長く知るベテランプレイヤーAllen Hermann。それぞれの個性が展開されるライブ映像として必見だ。




・Ouchi Asobi 




トロンボーン奏者としての自身の強みに「オリジナリティの追求」を挙げている彼女。コロナ禍においてイベントのキャンセルが続き、ライブシーンでの活動が制限される中でも、インプットを中心にできるかたちで音楽制作を続けている駒野逸美。 

ジャズベーシスト清水昭好との2人体制で宅録によって製作されたというデジタルアルバム「Jishuku 12 Nichime」もその活動のひとつで、近年はCDジャケットイラストなども描いているという駒野逸美が、本作でもアートワークを自ら手がけたそうだ。

YouTubeでは「Ouchi Asobi(おうち あそび)」と題されたアルバムの1曲目も公開。トロンボーンとベースというミニマルな編成で遊び心を見せるナンバーとして聴いてみてほしい。アルバムはオリジナル色全開に仕上がっているそうなので、作品全体にも注目だ。



今後の目標として、駒野逸美QuartetでのCDリリースなどを掲げ、信頼する周りのミュージシャンと沢山関わりながら、一ミュージシャンとしての自分を深めていきたいと考えているという彼女。 

コロナ禍による自粛期間、ゆっくりと練習ができたことで改めて自身の強みを考え、知る事ができたという。声のようなトロンボーンの”音”が他の誰にもない自分の個性で、その自身のアイデンティティを活かした表現を今後も追及していこうと思ったそうだ。

実力派ジャズプレイヤーとして日に日に注目度を増している駒野逸美の今後の活躍に、これからも注目していこう。




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