京都出身、京都在住のシンガーソングライター・ピアニスト、松尾優。
「生まれ育っていく中で音楽があった。音楽はあって当たり前のもの」という彼女は、4歳の時にピアノを始めた。その後、京都女子大学の「音楽の先生になりたい人達が集まる」という音楽教育学部に進学。その環境について、「ひたすら演奏にのめり込む音楽大学みたいな感じではなく、普通の大学と音大の間の感じの環境が肩の力が良い感じに抜けて良かった。」と語っている。
現在は自身の制作した音源のリリースやコンサート活動、Youtube等を通しての発信、音楽講師として指導者でもある彼女。活動の拠点は居住地でもある生まれ育った京都だ。しかしピアノに対しての寛容度が高いという中国でもその音楽は受け入れられ、2019年6月に中国デビュー。現地の著名な人物から直々に「松尾さんを呼べ」という声がかかるほどに評価され、ツアーも決行。日本ではあまり発揮しきれていなかった「その圧倒的なピアノを」という指示のもとでの演奏も中国では受け入れられ、そこで初めて自信を持つことができたのだと言う。
もちろん日本でも彼女の音楽が評価されていないというわけではなく、全国放送のCMソングに起用されたり、プロ野球試合開会式においてピアノ弾き語りでの国歌独唱を数回担当したり、企業の社歌の制作、学校の校歌の編曲を依頼されるなどと、確実に評価されている。
活動のテーマは「聴いてくれる人たちを音楽で癒す」こと。「それがずっと続けられたらいいな。自分の音楽が誰かの幸せになって、誰かの幸せがまた自分の幸せとなり、そして音になる。その幸せが循環してくれたらうれしい」。彼女は、そんな思いで音を鳴らす。
・【都庁ピアノ】京都から来たガチピアニストが都庁ピアノ弾き逃げ「alive!」→「君をのせて」
東京都庁の展望室にある草間彌生監修の「都庁おもいでピアノ」。そんなピアノを松尾が演奏する映像だ。
まず演奏されているのはオリジナル楽曲「alive!」。自身のオリジナル楽曲の中でも一番人気の曲だというこの曲は、圧倒的な疾走感と圧倒的な瑞々しさが印象的。テンポが早く手数が多いというだけではなく、それぞれの音の運びに疾走感があるから、聴いてきて気持ちが良いのにじわじわと気分を盛り上げてくれる。そして鳴らされる音の透明度が高く、水の中を泳ぎまわっているような瑞々しさがあるので、とても清涼感が高い。
続いて演奏されているのはアニメ「天空の城ラピュタ」からの名曲「君をのせて」。いまだに語り継がれるような名曲を、やはり瑞々しい音色で聴かせている。そんな瑞々しさが曲の持つ切なさを加速させ、ぐっと感情的な仕上がりとなっている。
この演奏によって「純粋に弾くことが楽しいという想いで演奏することができるようになった」という、ある種一つのきっかけとなった映像だ。
・【MV】松尾優「恋」(Original) / Yuu Matsuo 駅ピアノ
・卒業ソング「君が大人になって」MV(2015)/ 松尾優
こちらもやはり瑞々しく澄んだ音のピアノが印象的な一曲だが、先に触れてきた映像とは違いこちらはそんなピアノの音色の上で歌声が舞う。中音域に特徴がある柔らかい歌声は、瑞々しさのあるピアノの音色や切なさと温かさを内包した全体のサウンドと抜群にマッチし、聴いていると感情が溢れてきそうになる。
卒業ソングというだけあって、歌詞にもそんな切なさと温かさが感じられる。≪君が大人になって/いつか出会えた時/その日君は何をしているだろうか≫といった歌詞からはまさに、しばらく会えないような切なさと、また会えるという温かさを同時に覚える。卒業を控えた世代はもちろんのこと、子を持つ親世代にもぐっとくるものがあるはずだ。
サカイ引越センターのCMで使われたこともお馴染みの1曲。
今後は「まだ見ぬ自分と出会い、固定概念にとらわれず新しく生み出すことをやめないでいたい」「もっとたくさんの人に届くような音楽を奏でたい」と語る彼女。
心を掴む歌声を持ち、高いスキルで瑞々しいピアノを鳴らす。そんな彼女であれば、耳が肥えた人にその音楽を届け、より大きなステージでパフォーマンスしていくということも叶う可能性は十分だ。
【HP】
https://matsuoyuu.wixsite.com/yuu-official
【Twitter】
【Instagram】
https://www.instagram.com/matsuoyuu1015/
【リリース情報】
活動10周年記念Mini album
タイトル:恋
M1.雨の森の京都
M2.焦燥
M3.恋
Bonus track.On MY Road
発売日:2020年10月15日(日)
【ライブ情報】
2020年12月12日(土)18:30〜
京都文化博物館より生音ピアノコンサート
松尾優YouTubeチャンネルにて生配信決定