顔の無いポエマー、93poetry。


主にVRChatというVR空間で活動しているポエトリーリーディングラッパー。
もともと詩の朗読の活動を6年ほど行っており、その後、93poetryとしての活動をスタート。


VRChatの大型フェスや現実空間のクラブにも出演し、2021年には詩の朗読日本一を決める『KOTOBA SLAM JAPAN』の予選を勝ち抜き全国大会にも出場。

ありふれた日常をありふれた言葉で表現している。




・【ポエトリー】「なにか」/93poetry【Prod.Sorabeats】



2020年3月9日、ポエトリー・リーディングとしての初投稿となった作品『なにか』。


「もともとポエトリー・リーディングに関しては知っていて、この活動を機に詩の朗読の経験と音楽を混ぜ合わせる、という発想で始めた。詩の内容としては、なにものでもない自分が何かを目指す、そんな内容」と、コメントを寄せてくれた1曲だ。


≪気付けばこんな年 なんて毎年言っている気がする≫≪今からじゃとても間に合わない夢とか 希望とか 将来とか 未来とか そんな言葉はいつの間にか使わなくなったな≫。心から出てきたものをそのまま伝えてくれるような感情のこもった表現で届けられるその言葉は、きっと多くの大人にその言葉は深く深く刺さるだろう。


そして最後。≪どうしようもない世界でも希望を歌うんだ きっと 目の前のあなたにも伝わるはずだから≫という言葉に、光を受け取るのだ。

自分の人生とリンクしながら聴き、最終的に前向きな気持ちになれる人も多いのではないだろうか。



・おしらせ/93poetry



「コロナ禍で行きつけの店が潰れたり、人と会えなくなった分メールなどで近況報告をもらえたり、いい意味でも悪い意味でも、『おしらせ』をもらうことが多くなった。そんな中で、自身はあまり近況を報告していないと気づいた。この活動に関しても大々的に発信していたわけではなかった。なので、今の自分をお知らせするため、もっというと、今後もどんどん良いお知らせを出していきたいという決意表明の楽曲」と、話してくれた1曲『おしらせ』。


トラックは寂しい雰囲気で、リリックの雰囲気にもどこかやるせなさが募る。しかし、「最後には少し前向きなメッセージを込めたい」という思いがあり、確かにそれを表現する。≪「今のままでいい」なんてそんな言わない きっと人はいくつもの居場所がある≫≪少し、少しだけど進む営み 一人、だけどいつかきっと揃う足並み≫と歌うその言葉にやはり、光を見る。


ちなみに、この楽曲を一言で表すと「結婚したいっていうメッセージの曲です」とのこと。ただ、まだその予定はないそうだ。


・時をかけるおじさん/93poetry【ポエトリーリーディング】



2020年12月15日投稿した楽曲『時をかけるおじさん』。


投稿日は、自身の31歳の誕生日。そのタイミングで、「タイトル先行で作った楽曲」だという。

リリックの冒頭からおじさんが登場し、自分自身もおじさんになっていく。そんな風に、最初から最後まで“おじさん”というコンテンツが込められているのがポイントだ。


できればそんなおじさんにはなりたくないと思っていても、いつの間にかなってしまったりする。≪おじさんが俺越しに過去を見ている時 俺はおじさんに未来を見るべきだった≫というその言葉に、心をえぐられる。たまらない哀愁が、濃く沁みる。


彼の描くリリックのストーリー性と圧倒的なリアルさ、そしてポエトリー・リーディングに乗る感情の強さを改めて感じられる1曲だ。




「今後もポエトリー・リーディングジャンルを広められるように、自分のペースで活動を行っていきたい」という彼。

さらに「VRChatで定期的にライブを行いながら、リアルイベントも積極的に参加していきたい」とも話してくれた。


その言葉は圧倒的にリアルで、きっとその言葉に救われる人も多いはず。
若い人はもちろんのこと、大人にこそ聴いていただきたいアーティストの一人だ。


【告知】


2022/06/20配信開始
2nd Album
「よ」
値段;1, 500円
イラスト・題字:稲城(@I7G7GNM)

≪booth≫ 

https://93shop.booth.pm/items/3943442

配信リンク:https://linkco.re/VXV8T8Eu


幸せの尺度も不幸の容量も違うが、

生きているこの「世」は間違いなく同じだ。



【ライブ情報】


2022/07/31 

NAGOYA POETRY BOOK JAM 出演



詳細:https://poetry-book-jam.hbp-npo.org/nagoya-poetry-book-jam-20220731/