大阪出身のシンガーソングライター、広沢タダシ。

クラシックギタリストの父とピアニストの母のもとに生まれた彼は、ジェイムステイラーやキャロルキングなどの音楽をルーツにシンガーソングライターとして活動をスタート。2001年に「手のなるほうへ」でメジャーデビューを果たし、以降多くのアルバムをリリースしてきた。
また、SMAPやSINON、大和田慧など他アーティストへの楽曲提供やプロデュースも行っており、アーティストとして多彩な場で活躍している。
2017年にはプロデューサーにKuma Haradaを迎えてロンドンで制作したアルバム「SIREN」をリリースし、2020年7月には最新作となるアルバム「Night Songs」を発表するなど、近年も精力的な作品制作を展開。
また、コロナ禍によってライブ活動が不自由になる中で、ライブ配信「Nitght Songs」もYouTube上でコンスタントに開催している。「昔やっていたストリートライブのような感覚」で弾き語りを披露しているそうで、特殊な時代の中でも、できるかたちでリスナーとのつながりを保ってきた。

来年7月にはデビュー20周年を控え、その記念となる企画の準備を進めたりと、ますます活動を活発にしているという。




・彗星の尾っぽにつかまって 公認MV(あつまれどうぶつの森Version)/広沢タダシ 




2020年9月に新しくMVが公開された「彗星の尾っぽにつかまって」は、優しいメロディとミニマルなサウンドが、歌詞の豊かな情景描写と結びついてストーリーを描くバラードナンバー。
詩的な表現世界の中で綴られる「愛」の表現が、彼の繊細な歌声と合わさって響いてくる。

また、人気ゲーム「あつまれどうぶつの森」のゲーム画面でMVが描かれているのも見どころ。この楽曲をテーマに創作するという嶋津亮太氏によるnoteでのコンテスト「MUSE杯」でフェアリー賞を受賞したこの映像にも注目しながら聴いてみてほしい。



・【Music Video】ふるさと

 



2017年発表のアルバム「SIREN」。その収録曲のひとつ「ふるさと」は、「宇宙」という不可思議で壮大な世界をふるさとと捉えて描く詩的な一曲。研ぎ澄まされた詞世界が幻想的な空気を放っていて、命の根源に立ち返るような音楽体験をさせてくれる。
タイトに完成されたオルタナティブロックサウンドも合わさって、奥深く幻想的な物語の中に聴き手を誘ってくれるようなナンバーだ。

広沢タダシの近年の代表曲のひとつとして注目しよう。



・【Music Video】ひとりぼっちのナイト




こちらもアルバム「SIREN」の収録曲のひとつ「ひとりぼっちのナイト」。先に紹介した「ふるさと」とはまた違った、アコースティックギターのサウンドを軸に据えたアプローチが印象的な一曲だ。
そこに込められているのは、どこか寂しげな雰囲気も漂うストーリー。ロンドンでのレコーディング風景やツアー映像、過去のライブ映像を使用したMVが、彼のアーティストとしての佇まいを等身大のままに見せてくれるのも魅力のポイントとなっている。

広沢タダシというシンガーソングライターの姿を象徴するような一曲として必聴だ。




デビュー20周年を控える現在、「音楽を楽しめるようになってきた」と語っている広沢タダシ。自分が一緒に作品を作りたい人と、自由な表現スタイルで作品を作りながら、より純粋に音楽が楽しめるようになったそうだ。

さらに今後はデビュー20周年企画として、過去のアルバムをライブで歌う「Live Recordings」というライブアルバムのシリーズをリリース予定だ。

現在は2枚目のライブアルバムがリリースされているが、それに留まらずこのあと8枚ほど来年の7月に向けてハイペースでリリースをするとのことで、今後の活動にも注目をしていきたい。


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