2017年末、Vocal『緋絽』、Guitar『KAIE』、Drums『Mar』を中心に結成されたバンド、ヴィルシーナ。
ヘビーに刻まれていく低音や切り裂くようなスクリームを響かせながら美しさも感じるサウンドで、コンセプチュアルな世界観を描き出す。意外なほどにキャッチーなメロディーもまた魅力だ。
2018年6月に1stシングル『妄執』をリリースすると、同年12月には早くも2ndシングル『依存』を発売。続く2019年3月には待望の1stアルバム『教典』を発表し、その音への注目度をますます高めていった。
迎えたこの2020年には、3月の2周年ONEMAN『ラグナロク』を開催。以降、現在の3名編成で活動を展開している。
3名編成でのバンドの新コンセプトは『祈り』。世界や人間の闇に切り込むと音と言葉を、祈りと共に表現し続ける。
2018年にリリースした1stシングルの表題曲。
「激しい部分とサビを聞かせる構成になっている。サビに物凄い時間をかけて納得のいく形になった、バンド力で出来た曲」だと話す楽曲。
冒頭から激しい重低音と闇へ誘うようなスクリームで世界観を創出。しかしその直後美しく澄んだボーカルとメロディーラインが透明度を加え、また改めて激情渦巻く重低音へと誘われる。そんな目まぐるしく変わる展開や、音の対比にどんどん引き込まれていく、没入度の高い楽曲だといえる。
その没入度の高さは、≪誰かに取られるくらいなら 自分の手で いっそ 壊したい≫と歌うその歌詞の世界観と音が完璧にリンクしていることも関係しているだろう。バンド全体の音の表現力の高さに驚かされる。
・ヴィルシーナ「飴と鞭」 ライブダイジェスト lyric video
「ボーカルの緋絽が一番好きな曲」だと話す楽曲『飴と鞭』。
「ごちゃごちゃした構成の曲が欲しくて作った」というその言葉通りに、展開の多さや楽曲の中に散りばめられている音楽的な要素の多さ、そして激しさや切なさという感情表現の盛り込み方など、様々な意味で複雑な楽曲となっている。そんな複雑さは、頭の中から余計な感情を取り払ってくれるだろう。
この楽曲は本人曰く「ライブでど定番」の1曲。最近は演っていないとのことだが、ライブの始まりの儀式として祈りを捧げる意味合いを持つ楽曲。彼らにとってもファンにとっても大切な1曲だといえる。
2020年4月に公開された楽曲『蝶々』。
ホスト・キャバクラが渦巻くTHE夜の歓楽街・歌舞伎町。描かれているのは、そこに足を踏み入れてしまった女の子だ。≪ごめんね 嘘を嘘と思わぬくらい≫≪ごめんね 息を吐くように嘘をつく、何の負い目もなく≫≪繋いだはずの温かい手は冷たい心の裏返しで≫と歌うその歌詞の世界観には、そんな舞台における、現代らしい恋愛の生々しさがある。
「音楽的にも今までと違うアプローチをしている」というこの楽曲は、重たいながらもダンサブルでリズミカルに響くパートも多い。メロディックなフレーズも多々散りばめられていて、歌のメロディーだけではなく、サウンド全体でキャッチーな部分が多いといえるだろう。
「導入部は90年代のヴィジュアルの漂わせがある」とのことなので、そこにも注目だ。
3人編成となり転機を迎えた2020年。しかし、「コロナが流行りだして上手く動けず、もどかしい中で試行錯誤した年だった」と彼らは振り返る。
2021年の活動については「メンバーを増員し、音楽的に自分たちの持っているものプラスアルファで表現し突き抜けていきたい。コロナの状況にもよるが、全国ワンマンツアーを行いたい考えもある。そして1年ぶりにアルバムも出していきたい」と、展望を明かしてくれた。期待してその活動を追いかけていこう。
【HP】
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【Twitter】
https://twitter.com/VerxinaOfficial
【ライブ情報】
2021/03/09(Tue.)@青山RizM
ヴィルシーナ三周年ONE MAN「テンペスト」
OPEN / START18:00/18:30
Adv / Door
Sチケット¥10,000 /Aチケット¥4,000 /当日¥4,500(D代別)
※Sチケット特典:未公開音源、未公開アーティスト写真、メンバー指定チェキ1枚、2ショット撮影券
入場順:Sチケット➡️Aチケット➡️当日
ACT
ヴィルシーナ
プレイガイド
e+ 2021/01/23[Sat.] 10:00~
※ガイドラインに沿って入場者数は制限させていただきますので早めのチケット購入をお願いいたします。
主催 ヴィルシーナ
協力 / 制作 rivabook