京都在住、弾き語りを中心にバンド形態でもライブ活動を展開するシンガーソングライター、いちやなぎ。
2018年『neked.』をリリース。
2019年に京都ゆすらごにてバレーボウイズ、浪漫革命を迎え行われた自主企画はソールドアウト。
2021年3月には初のバンド音源『album』をリリース。
さらにOlive(20年復刊号)、POPEYE(21年7月号)に掲載される。
歌とメロディを聞く意識が強く、曲を作る上でもそれを大事に考えて制作。
影響を受けているのはThe BeatlesやQUEEN。
小学生の頃には森山直太朗にもハマっていた。
そんないちやなぎが鳴らす、ノスタルジックでフォーキーで、ポップで軽やかな音楽、
そして温かみのある柔らかい歌声は、誰かの日々にそっと寄り添う。
・いちやなぎ - 日々の栞(Official Music Video)
2021年3月リリースの初のバンド音源『album』収録曲。
「ごきげんな時に適当に歌う時があって、そのメロディをそのまま使うことがある」という彼。
「スムーズに作れた」と話すこの楽曲『日々の栞』には、どこかそんな彼の様子を思わせるような、
ごきげんなムードがある。
牧歌的なサウンド感とメロディーラインに、温かく柔らかい歌声、
そして≪気分が晴れて歌い出す ビール片手に空の下≫と歌う歌詞の世界観。
そのどれもが心地よく温かい。
聴いていると自然と心の角が取れて、ほっこりしてくる1曲だ。
そのほっこりするムードは、MVにも表れている。
女の子がトコトコ歩いたりスキップをしたりしながらひたすらに進んでいくという
シンプルなものだが、その絵柄や全体の色味が抜群に柔らかく、温かみがあるのだ。
是非映像も合わせて堪能していただきたい。
きっと忙しない日々の中で忘れかけていたものに、久々に触れられるはずだ。
・いちやなぎ - 憧れの地へ
同じく2021年3月リリースの作品『album』収録曲。
先の楽曲『日々の栞』もほっこりする温かみが強く感じられる楽曲だったが、
この楽曲『憧れの地へ』もまた、温かみがある。
しかしそれは『日々の栞』とは若干趣が異なり、よりフォーキーで、
古き良き日本の音楽を思わせる温かみだ。
≪ほれ進むぞ えっちらほい 野をこえ谷をこえ≫という歌詞の響きも同様で、
やはり古き良き日本語的。
音の響きと言葉の響きの両方から懐かしいムードを感じさせる。
そしてその懐かしい雰囲気には、どこか美しさがある。
日本という国にあった、そして今もあるであろう“美しさ”に、改めて気付かせてくれる1曲だ。
「1曲でもいいから歌い継がれるアーティストになりたい」と話す彼。
普遍的で、きっとどんな世代にも響くであろうその音楽は、実際に長く聴かれる、
歌い継がれるものとなっても何も不思議なことはない。
むしろそうなるべき音楽であるとさえ言えるだろう。
少なくとも、さらに注目を集めて然るべき存在であることは確かだ。
今後は、「シングルリリースの予定がある」という。
さらに「自主企画をやる予定もある」とのことなので、続報を期待して待っておこう。
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【リリース情報】
2021/06/16リリース 配信シングル
「カレーライスは風に運ばれて」は2017年に自主リリースされたミニアルバム「naked.」に
弾き語りの一発録りで収録された楽曲だが、今回はバンドアレンジして新たにレコーディングを
行い配信シングルとしてリリースになった。
めまぐるしく過ぎていく日々の中で、夕方5時にふとどこかの家庭からか風に乗って漂うカレーライスの匂い、
そのどこかノスタルジックな情景と、匂いに呼び覚まされる「生」の実感を見事に描写する言葉、
そして優しく響く歌声。聴くものの日常にそっと寄り添い、忘れがちな感情を思い出させてくれる。
ほっと一息の効力が薄れてきたなと感じたら、是非いちやなぎの音楽を試してみてほしい。