どのように自分たちを世の中に売り出していくか、それを考えることはミュージシャン活動において重要なことの一つです。いろんなミュージシャンが、いろんな流行りに乗って売れていくのを尻目に、卑屈になって「自分たちは自分たちの道を行く」って思ってる人も多いかと思いますが、この記事で紹介したいのは、ブームにいち早く乗っかることも一流のプロモーションなんだよっていうお話です。
話題にいち早く乗っかるのがなぜ一流なのか?
話題にいち早く乗っかるのが一流のプロモーションと言える理由、その一つ目はやはりアンテナの高さでしょう。アンテナを常に高く張っておかなければ、なかなか「いち早く」話題に乗っかることは難しいでしょう。その
アンテナの高さこそが一流の証です。
また、話題に乗っかるために自分たちならどう乗っかるか、この
アイデア力も試されます。しかも「いち早く」乗らないと二番煎じになってしまうため、
瞬発力も必要になってきます。一番最初に始めるのなら、瞬発力だけで大丈夫ですが、すでにある話題に乗っかるためには二番煎じにならないアイデア力と、そして他の誰かが実践に移す前に実行する瞬発力、この2つが必要なので一流だと呼べるわけです。
話題に乗っかる方法
ここからは、実際にどのように話題に乗っかるかの話です。今、世の中で何がブームになっているかを漠然と考えます。別に音楽に関係しないことでも構いません。
たとえば、スターウォーズはどうでしょう。ディズニーが買収し、シリーズ7作目の映画が公開されました。経済効果もすごいことになってるようです。これは、確実に話題です。
ここに音楽で乗っかって、すでに話題になったものがあります。それは、Galactic Empireというメタルバンドによるスターウォーズのテーマの演奏動画。このバンド、日本語訳で銀河帝国、そう、映画の中の登場人物たちが結成したバンドなんです。映画の公開に合わせるようにして動画が公開された途端、多くの人に共有され、今では再生数が100万回を超えています。話題にいち早く乗った結果です。
このバンドの場合は、もともと音楽活動をしていたミュージシャンが話題に乗った例とは言えないかもしれませんが、映画スターウォーズに乗っかる方法はいくらでもあります。たとえば、スターウォーズをモチーフにしたグッズを作るのはどうでしょう。あと、スターウォーズのコスプレをしてスタジオに入り、練習の様子をSNSにアップするのもいいでしょう。極限は、スターウォーズを観に行った感想をミュージシャンとして発信するというのもアリです。乗っかり方は無限大です。
話題にいち早く乗る、その先へ
しかし、ミュージシャンとしてなんでもかんでも話題に乗ってしまうと、他人からの視線が冷たくなってしまうのは容易に想像がつきます。自分たちのセンスを世の中に提供するのがミュージシャンの大事な使命である以上、芯もなくふらふらしていては、だれも近寄ってくれません。
話題にいち早く乗るという経験を生かして、その先のステップへと進む必要があります。それは、自らが話題の中心になるということです。話題にいち早く乗るというのは、常にアンテナを高くして話題になりそうなものをいち早くキャッチして、それに自分たちがどう関わるかを考えることです。それを何度か続ければ、そのうち世の中で話題になるであろうことを予測して、そこに自分たちがどう関わっていくべきかを考えられるようになるのです。
たとえば、今は日本のロック界において、男女混成バンドというのが一つのキーワードになっているように思います。また、ブラックミュージックをルーツにしたサブカルロックもキーワードになっています。これらキーワードにおいて話題の中心になっている人たちの中には、決してオリジネイターではない「話題乗っかり組」もいるはずです。常にアンテナを高くして、話題がどのように始まり、どのように盛り上がっていったかを追えば、その過程でメキメキと成長したミュージシャンのやり方を学べるのです。
以上、抽象的な話が多くなってしまいましたが、話題の中心になるというのは、ミュージシャンにとってとても大事なことです。記事ではスターウォーズという、日本全国規模の話題を例に出しましたが、話題というのはそんな大きな規模でなくてもいいですし、そうなると話題というのは同じ時代にたくさん存在します。それらから自分たちが乗っかるべき話題を探して、躍進の核として利用しちゃってください!