2010年に京都で結成されたロックバンド・marvel in vain。幾度かのメンバーチェンジを経て、現在はVo&Gt平田勇也、Gt.田口ユウジ、Ba.前田健太、Dr.益田和裕の4人で活動している。

これまでに多数の自主製作シングルをリリースし、自主企画「Ensemble Play」を何度も開催。東京での自主イベント開催も果たすなど、着実に活動の幅を広げて注目を集める存在となっている。

marvel in vainの音楽の特徴は、曲ごとに多彩な表情をみせるところだ。正統派ギターロックを主軸とした彼らの楽曲は、冷たく鋭い世界観をみせ、時にはポップでキャッチーな空気を生み、またある時は情熱的に感情を爆発させたサウンドを響かせる。 そんな彼らの魅力を、実際にその楽曲を聴きながら探っていこう。



●漏電 




最初に紹介するのは、2016年11月発売のEP「chartreuse」に収録されている「漏電」のMVだ。ポップなギターフレーズから始まるこの曲は、全体的にキャッチーであっけらかんとした明るいサウンドが印象的に鳴り響いている。

そんな明るいサウンドの中で歌われるのは、「OLの女の子の心情」だ。初めて女性目線で書かれたというこの曲は、ごく平凡な女性の何気ない生活を表現力豊かに描いている。悩みや未来への不安を「大したことないでしょう」と言ってのける明るさが、聴いているうちに胸がスッと軽くなるような爽快感をくれる一曲だ。



●ツバメ




次に紹介する曲は、marvel in vainの活動初期からの代表曲「ツバメ」だ。先ほど紹介した「漏電」とは180度異なるテイストで、クールで艶やかなギターロックナンバーとなっている。ゆったりとしたリズムの中で歪んだギターが流れるように鳴るこの曲は、聴いていると、タイトル通りツバメが大空を滑空するような風景が浮かんでくる。

marvel in vainのロックバンドとしての一面が前面に押し出された、情熱的な名曲だ。



●水たまり




最後に、2018年3月26日発売の最新ミニアルバム『blue fizz』のリードトラック「水たまり」のMVを紹介しよう。

テクニカルなリズム隊の演奏に、空間をうまく使ったギターサウンドがのり、ボーカルは一言ひとことを刻むように歌詞を歌い上げる。そんな静かな展開から一転、サビでは一気に感情を爆発させる展開になり、聴いていると否応なしにテンションが上がる。

「静」と「動」の展開で魅せる、エモーショナルな一曲に仕上がっている。



現在は大阪を拠点に、自分たちの音楽を奏で続けてじわじわと存在感を高めているmarvel in vain。確かな技術をベースに形作られる多彩な楽曲と、経験に裏打ちされた高い演奏力は、上質なギターロックで聴き手の感情を揺さぶってくる。

最新作『blue fizz』のリリースに伴い、結成8年目のレコ発自主企画「Ensemble Play」を3月26日に開催することも決定しており、着実にその音楽の受け取り手を増やしながら活動していることが伺える。 躍進を続けるmarvel in vain。その動向は、公式HPやTwitterで随時チェックしていこう。


【リリース情報】

4th mini album「blue fizz」

2018年3月26日発売!

1.水たまり

2. 初恋メロンソーダ

3.シャトーと夏

4. 嘆かわしきこの現世よ


【HP】http://m-i-v.net/

【Twitter】https://twitter.com/marvel_in_vain