都内を中心に活動するシンガーソングライター・Honomi。

小学生のころから音楽に触れ、小学4年生の頃には自身で作詞作曲を始めるという意欲的な生活を送っていた。

2016年、彼女はシンガーソングライターとして活動していくことを決める。

中高生に高い支持を得るシンガーソングライター井上苑子と同じステージに出演できるという”一緒に歌おうプロジェクト2017”のオーディションを見事勝ち抜き、同年末に開催されたライブにて出演を果たす。

同じく2017年冬にはガールズバンドをテーマとした作品・BanG Dream!が企画する” バンドリ! ガールズバンドコンテスト!”に、ヴォーカリスト部門に参加し、ファイナリストに選ばれるなど、その実力を開花させていくHonomi。

「全力で、裸足で、少女の心を忘れずに…」を座右の銘とする彼女の歌は、若者世代特有のあいまいな感情たちすべてを代弁するかのようなストレートな表現に、大人世代にあえて牙を剥いて忘れかけている自分を思い出させる熱い言葉が欠かせない。

そんな彼女の歌とは一体?

先月リリースされたセカンドシングル『モノクロ』で、その魅力を知ることができる。 常に悩んではもがいて、そして自分で未来を切り開く。そんな全力少女・Honomiの魅力が詰まっている『モノクロ』を通して、彼女の音楽についてご紹介しようと思う。



●Honomi 『モノクロ』Music Video 




昨年末より公開されたこちらは自身初のMVとなる。 

ギターと身一つで活動をする彼女だが、今回の音源ではバンドアレンジを加えている。 

アコギのストロークにより勢いとリズムを加えるドラムとベースに、メロディアスなギターリフが効いて、メリハリがより大きく着色されているのでとても聴きやすい。 

なおかつ、YUIの楽曲に見られるような焦燥感をロックに焼き付けるようなバンドアンサンブルは、より歌詞の世界を深く、広く拡張する要因にもなっている。 

『モノクロ』で彼女が歌うのは、迷う若者の”誰にも届かない叫び”。 

普遍的に思う常識、目に見えない縛り。そして、あらかじめ決められたレールの上を歩いてゆく人生。ごくごく当たり前に存在する目の前の環境に疑問を持つHonomiの心が、曲を通して世界に訴えかけているのだ。 

大人の理想で塗り固められた道を進みたくないという怒りと野心が剥き出しになったように、彼女は泣きそうな声で叫ぶように歌う。 

すべてを振り払うように歌い上げるが、どこか弱弱しくも聴こえる。その理由は、「どうしたら良いんだろう」という迷いにある。


心ではわかっているはずなのに、どうすれば良いんだっけ。やり方がわからない。そういった迷いや苦悩さえも隠すことなく、彼女は心のままに曲にさらけ出している。 

この迷いこそが、リスナーにとって最も大事。 絵空事ばかりの空っぽなエールソングではなく、色んな思いや感情が錯誤するややこしい感覚がしっかりと反映されているからこそ、リスナーにとってはリアルに感じ、共感できるのだ。 

大人と子供の境目で平凡な生活ではなく、夢を選んだ彼女がリアルタイムで感じた”モノクロ”の環境、でもすべてを乗り越えて見たい”カラフル”な世界。 

その両方を胸に宿して、彼女は泣き叫ぶ。 このリアルな感情は、特に若者に強く響くだろう。そして、この拭えない惑いに深く安心するだろう。「自分だけじゃないのだ」と。 

すると、どこか心が軽やかになる。乗り越えていこうと、次を見ることができるように違いない。 

いくら他人事にしていても、生きていく先でいつかはぶち当たる大きな壁を、彼女は全身全霊で訴えている。そして、そうじゃない未来を願って、Honomiは喜怒哀楽の表情を隠さず見せて、歌い続ける。 


一切包み隠さず、表情と声にすべての想いを乗せて、怒りや戸惑いをまるごと叫び挙げるHonomi。 

現在は約2、3か月に一度のライブ活動を行う他、Twitterや動画配信サービスSHOWROOMで弾き語りを公開するなど、ネットを介して彼女の音楽を堪能することができる。 

慢性的な日常に、スパイスをくれる。Honomiの刺激的な音楽に、触れてみてはいかがだろうか。何か物足りない日々。そんな毎日が変わるきっかけになるかもしれない。 


【Twitter】https://twitter.com/Honomi_voice

【HP】https://honomi.jimdo.com