「アイドル戦国時代」とも言われるこの世の中といえど、「自分の活動を法人化し、ライブ物販で株式を販売しているアイドル」は、この眉村ちあきただ一人ではないだろうか。 

2015年にグループでの活動からそのアイドル歴をスタートさせた眉村ちあきは、2016年からソロ名義での活動を開始。曲や詞、ライブで流すオケのトラックを自ら作ったり、ギターを片手に弾き語りを披露するなど、自主性あふれる活動スタイルがその特徴となっている。

眉村ちあきの「自力活動」路線が表れているのは曲作りやライブだけではない。なんと彼女、2017年末には「株式会社 会社じゃないもん」を登記・設立し、正式に代表取締役として自分の会社をスタートさせてしまった。

ライブで会社の株式を販売してファンイベント的な株主総会を開催するなど、その独創的すぎる試みは、日経MJといった経済紙にも取り上げられるほど大きな注目を集めている。

オリジナリティあふれる取り組みばかりではなく、もちろんその音楽も魅力的な眉村ちあき。実際にその楽曲を聴きながら、アーティストとしての彼女の魅力に触れていこう。



●MAYUKAO/幻想シャーロット 



最初に紹介するのは、2018年4月に入って公開されたばかりの作品「幻想シャーロット」だ。 

「オーガニック エレクトロニカ」略してオーガニカという新ジャンルを掲げるLiLii Kaonaとコラボした「MAYUKAO」の名義で発表されたこの曲は、アンビエントなサウンドの中で眉村ちあきのラップと歌声が印象的に響いている。 

そんな音楽に浮遊感たっぷりの映像の世界観も合わさって、まるで微睡みの中で幼い頃の記憶を思い出しているような非現実的な情景が浮かぶ。 

曲だけでなく、MVを合わせたひとつの映像作品としても見どころが盛りだくさんだ。 



●どっこいトゥモロー 


次に紹介する「どっこいトゥモロー」は、ローテンションで気の抜けたバンドサンドとあっけらかんとした歌声が、いい意味でゆるい雰囲気を生み出しているミドルナンバーだ。 歌詞は一見すると恋する少女の気持ちをストレートに描いているようで、そのストーリーが「北千住の西口で少女は死んだ」と雑に終わるところで思わずツッコミを入れたくなる。 先ほど紹介した「幻想シャーロット」と比べるとずいぶんとコミカルで、眉村ちあきのエンターテイナーとしての見せ方の多様さを感じさせる一曲だ。 



東京留守番電話ップ

 


最後に紹介するのは、ゆったりとしたビートの中で独創的に尖ったメッセージが歌われるダンスナンバー「東京留守番電話ップ」だ。 歌詞のワード選びがとにかく特徴的なこの曲は、東京という場所についての眉村ちあきの想いが言葉を選ばず鋭く語られている。洗練されたバックサウンドの印象とある意味で赤裸々な歌詞とのギャップは、驚かされてしまうこと間違いなしだ。 眉村ちあきの作品の中でも代表作的な位置づけになっているこの曲は、自由な表現でファンを魅了する彼女のアーティストとしての魅力が爆発している。 


アイドル活動の法人化など、活動スタイルの珍しさが注目されがちな眉村ちあきだが、ダンスミュージックからロックサウンドまで幅広く使い分けるその音楽性も見どころのひとつだ。 

アーティストとしての確かな実力と、自身の会社まで立ち上げてしまう圧倒的な行動力を武器に、彼女がこれからどんな活躍を見せてくれるのか、今から期待が高まる。 唯一無二の独立系アイドルシンガー・眉村ちあきの活動は、彼女の会社の公式HPやオフィシャルTwitterからチェックしていこう。 


【ライブ情報】http://www.tetetetetetetetetete.club/schedule/

【Twitter】https://twitter.com/rexno_chi/

【HP】http://www.tetetetetetetetetete.club