ボーカルのHarukaとギタリストのYa'mangeloによるユニット「陽香 & The Super Traffic Jams」。通称ハルトラ。

ロサンゼルスで出会って結成されたという彼らは、J-POPをベースにジャズ、ボサノバなどのエッセンスを織り交ぜた音楽性で、じわじわと知名度を高めてきた。

ユニバーサルミュージックよりリリースされたカーペンターズのカバーでネット上を中心に注目を集め、その後にリリースされた1st album「Alice」はOLYMPUS×MySpaceアートソングフィルターコンテストの優秀作品に選出。新人オーディションODAIBA MUSIC FACTORYではグランプリを受賞し、これまでに4曲の作品が全国コミュニティFMのパワープレイに選ばれるなど、様々なメディアで取り上げられてきた実力派アーティストといえるだろう。

そんな陽香 & The Super Traffic Jamsの音楽の魅力は、なんといっても楽曲の中心になるHarukaの歌声だ。落ち着いて大人びた声質で感情豊かに歌詞の一言ひとことを歌い上げる彼女のボーカルは、聴き手の耳に、揺らぐことなく真っすぐ響いてくる。

そこに軽快なアコースティックサウンドを中心にしたYa'mangeloのギターが重なり、バックトラックと合わさってひとつの物語を演出している。

まるでドラマを見ているかのようなストーリー性こそ、ハルトラの個性といえるだろう。

そんな彼らの楽曲を聴いて、その世界観に浸っていこう。



●今、風になる


「今、風になる」は、2015年4月にリリースされた1stシングルのリード曲だ。

突き抜けるような爽やかなサウンドは、アコースティックギターとストリングスの絡みが絶妙で、カントリーや洋楽ポップスのような雰囲気も併せ持っている。

そこに乗るHarukaの伸びやかな歌声も、楽曲の清涼感をより大きくして、MVで描かれる青空のような開放感を感じさせてくれる。

さらに、「今、風になる」という楽しげなタイトルにぴったりの、ポジティブな歌詞にも注目だ。「僕は今風になる この大空駆けてゆく」「陽の光を浴びて突き進んでてゆく」といった表現は、軽快な情景が思い浮かんで、聴いているうちにポジティブな気持ちにさせてくれる。



●僕にしか見えない君


2014年4月にリリースされた3rdアルバム「Because You Smile」のリード曲になったのが、「僕にしか見えない君」だ。

静かで悲しげなイントロから始まり、Harukaのハスキーな歌声が儚い雰囲気を演出するこの曲。歌詞のテーマは「もう逢えなくなってしまった大切な人と、心の奥深くでは今も繋がっている」というメッセージだという。 

もう近くにはいなくなってしまっても、自分の中には自分しか知らない「君」の姿がいつまでも残る。どうしようもなく切ない心情が、Harukaの表現力と叙情的なサウンドによってドラマチックに描かれている。 

涼しげで疾走感のある「今、風になる」とはまた違った、感動的で心を揺さぶられるバラードの名曲だ。 


Ya'mangeloが手がける情景の浮かぶサウンドと、Harukaの確かな歌唱力によって、魅力的で確固たる個性を持った世界観を描いている陽香 & The Super Traffic Jams。

幅広いジャンルを取り入れて魅せる実力派アーティストとして、今後も彼らの活躍に要注目だ。

是非一度、ハルトラのライブに足を運んで、その世界観を生で体験してほしい。

彼らの活動情報は、公式HPやTwitterでチェックしていこう。


【CD情報】

4th Album「夏の蜃気楼」

発売日:2016.06.25

価格(税込):¥2,000

1. この道

2. 夏は来ぬ

3. ヒグラシのなく頃に

4. Auld Lang Syne

5. Danny Boy

6. 夏の蜃気楼

7. 今、風になる-Guitar-

8. Greensleeves

9. 追憶

10. 赤とんぼ


【公式HP】http://www.harutora.com/index.html

【Twitter】https://twitter.com/team_harutora