⼭⼝発のエモ・オルタナの雄的ロックバンド、elephant。
結成は2005年。メンバーは、vocal/guitar『森岡繁』、bass/chorus『⼤⽥宏和』、drum/chorus『伊藤研⼆』というスリーピース編成だ。
90年代のUS/UKカルチャー、サウンドを軸にエモ〜ポストロックまでを飲み込んで独⾃の解釈で吐き出す。スリーピースバンドでありながらサウンドだけで情景を描く描写力と卓越した演奏⼒を兼ね備え、多くのインディファンを虜にしている。珠玉のメロディーラインも一つの特徴。
この2020年、コロナ禍において予定していたライブの約9割は中止になってしまった。しかし悲観的にはならずに制作に時間をかけてきた。
3月には、試行錯誤を繰り返し一つ一つ生み出していった全8曲収録の3rdアルバム『vermilion』をリリース。バンド初の全国流通作品として自分たちの世界観をさらに洗練させた同作では、これまでのファンも新たなファンも、その音の波にどっぷり飲まれることは間違いない。
・elephant 3rd Album『vermilion』trailer
2020年3月にリリースされた3枚目のアルバム『vermilion』のトレーラー映像。
混沌とした中にある美しさ。渦の中での調和が生み出す心地よさ。誰かの心の中を言語化して吐き出す時、このような表現になるのではないだろうか。このトレーラーで聴くことが出来る彼らの音楽も、こうした表現がぴったりなものだ。
重たくて、でも美しい。聴く人の感情と同期するそのエモーショナルなサウンドに、いつまでも浸っていたくなる。この短いトレーラーからでも、同作が珠玉の作品であるということは伝わってくるだろう。
・elephant – birches
3枚目のアルバム『vermilion』に収録されている楽曲『birches』。
丁寧に紡がれていくそれぞれのサウンドが絡み合う。その絡みは複雑であり美しく、いつの間にかその音の波の中に感情も思考も支配され、ある種のトリップ感を味わうことが出来るだろう。
そんなアレンジの妙も魅力的な1曲だが、シンプルにメロディーラインが際立って美しいというのもまた魅力的。そのメロディーラインの美しさが特に伝わってくるのは後半のシンガロングなコーラスパートだろう。コーラスによる印象的な音の広がりが、聴く者の視界も開けさせてくれ、改めてメロディーの美しさにハッとさせられる。
・elephant – thirst
激情のサウンドが描く圧倒的にエモーショナルなサウンド。この楽曲にあるのはそんな音だ。
もちろんただ荒々しく鳴らされるだけではなく、複雑なアレンジも織り交ぜられていたり、クリーンに描かれている個所もあったり、激情サウンドの中に美しさものぞかせている。しかし手数の多いドラムや歪みとともに荒々しさを増すギターサウンドなど、やはり激情サウンドが強く世界観を描くのだ。
疾走感とそんな荒々しさに、行き場のない自分の感情も一緒に吐き叫んでしまえるような、そんな感覚を覚える1曲。
たとえば北の大地におけるTHA BLUE HERBがそうであるように、「『あの場所といえばあいつらだよな』っていう県を象徴したようなバンドになりたい」と話す彼ら。
バンドサウンドやアレンジのレベルの高さに、誰もがぐっとくるグッドメロディーを持ち合わせているelephantであれば、山口を象徴する存在になっても何も不思議なことはないだろう。
【YouTube】
https://www.youtube.com/channel/UCxPxuMFVq4Zt1Lo_pqu0eWg
【Twitter】
https://twitter.com/elephant_ymg
【ライブ情報】
2020/12/13(日)
@久留米ウエポン
◽︎ Morbid Sloth [ us ][ empathy ]
◽︎ elephant [ vermilion ]
release party
open 17:00 / start 17:30
ticket adv¥2000 door¥2500(+1drink)
--CAST—
Morbid Sloth(東京)
elephant(山口)
ünreffort
スイセイミッドナイト
Penny Lane
mizota taiga
【リリース情報】
2020/03/25リリース
3rd album『vermilion』
【リリース特設サイト】
https://divergentrecord.com/release/elephant-vermilion/
1.banquet
2.monophonic
3.eleven
4.blueowls
5.thirst
6.birches
7.children
8.forget me not
DVGR-0001 / ¥2,500 (tax in-)